2022年は300作品以上のアニメが放送されました。その中から筆者が実際に視聴したアニメを独自の基準で採点しランキング化してみました。
こんなアニメあったなーと振り返るもよし、自分はこっちのが好きだったなと比較してみるもよし、見たことないから見てみようと新たな推しを探してみるもよし。読んでくださる方が楽しんで頂ければ幸いです。
※あくまでも一個人の観点から作成したランキングですので予めご了承ください。
採点は自分の好みよりも総合的なクオリティで判断しました。ただし同点だった場合はより好みだった作品を上位としてしてます。
20位 時光代理人-LINK CLICK-
冬アニメ 中国アニメ 豊永利行 櫻井孝宏 古賀葵 瀾映画
近年クオリティが上がり続けている中国アニメ。「写真の中に入り自由に行動できる能力」や「写真の撮影後12時間内の出来事を把握できる能力」という特殊な力を持った2人の主人公が様々な謎や事件を解決していく物語。
主人公のトキが「撮影者の意識とリンクする」ことで写真の中に入るものの、過去を変えてはならないという禁忌と常に隣り合わせのハラハラドキドキがたまらないタイムサスペンス。
キャラデザや演出はかなり日本アニメを意識されており、作中で描かれる中国語や日本文化との違いはあるものの、非常にクオリティの高い作品。日本アニメではないからと食わず嫌いするのはもったいない名作です。
またとても衝撃的な結末を迎えますが、すでに第2期の制作が決定しており続きも楽しみです。
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19位 ダンス・ダンス・ダンスール
春アニメ ビックコミックスピリッツ 山下大輝 内山昂輝 本渡楓 MAPPA
バレエに魅了されるも「男らしさ」の呪縛に囚われる思春期の少年が主人公。バレエへの気持ちを封印し「男らしい」スポーツや武道の道に進もうとするも、バレエへの想いを捨てきれない思春期男子の葛藤が生々しく描かれた名作。
中学生ならではのいじめや恋愛など複雑で繊細な人間関係が描かれ、メインキャラクター3人の何とも言えない関係性が非常にエモイ。主人公の潤平が「男らしさ」の呪縛から解かれ、バレエへの情熱を取り戻していく姿に何度も鳥肌が立ちました。
またアニメーション制作をMAPPAが担当していることもあり、バレエの再現度と迫力がすごい。動きの滑らかさと柔軟性の表現、そしてバレエの演目「白鳥の湖」とメインキャラ3人の関係性を重ね合わせたシナリオも天才的です。
アニメ放送中はディズニープラスによる独占配信でしたが、2023年1月現在は他の配信サービスでも見られるため(個別課金のみ)ぜひチェックしてみてください。
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18位 平家物語
冬アニメ オリジナルアニメ 悠木碧 櫻井孝宏 サイエンスSARU
平家物語をベースに、オリジナルキャラクター「びわ」を主人公とした画期的なアニメ。独特のビジュアルながらハイクオリティなアニメーションと骨太なストーリーが見応えがありました。本来はとても長い平家物語を全11話にまとめているため、展開が早く理解が追い付くのが大変な場面もありましたが、描かれていない部分は自分で調べるのもまた一興。
滅びへと突き進んでいく平家の悲しくも美しい物語を、豪華声優陣による重厚なお芝居で最後まで見届けることができとても贅沢な時間でした。
特にびわ役の悠木碧さんは未来が見えてしまう主人公としてのびわと、物語の語り部としてのびわを見事に演じ分けておりさすがの一言。
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17位 機動戦士ガンダム 水星の魔女
秋アニメ ガンダムシリーズ 市ノ瀬加那 Lynn 阿座上洋平 花江夏樹 サンライズ
TVアニメのガンダムシリーズとしては初の女性主人公、そして学園が舞台ということで放送前から話題を集めました。前日譚の「PROLOGUE」ではいきなり鬱展開、そして本編は始まってみれば百合にプロポーズにグエルくんにエランくんにダブスタクソ親父に毒親に、最終的には親殺しや主人公がサイコパスまでとにかく毎週トレンドを賑わせ続けました。SNSでの盛り上がりに関しては間違いなく2022年1番だったのではないでしょうか。
脚本・シリーズ構成に「コードギアス 反逆のルルーシュ」を手がけた大河内一楼さんが関わっていることもあり、それぞれの善意が不運なすれ違いへと発展していく鬱展開は本当に恐ろしかった(褒め言葉)。
また印象的なパワーワード(ダブスタクソ親父など)やガンダム初の百合、主人公スレッタを中心とした恋愛模様など制作側は今の時代何が視聴者にウケるのかをよく理解しているように感じました。2クール目ではとにかく登場人物全員の幸せを願うばかりです。
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16位 ブルーロック
秋アニメ 週刊少年マガジン 浦和希 海渡翼 エイトビット
300人の高校生フォワードが日本代表の権利をかけて青い監獄と呼ばれる施設で試合を行うという、サッカー×デスゲームという斬新なサッカーアニメ。登場人物全員フォワードという設定は、果たしてサッカーアニメと呼んでいいのか見る前は不安でしたが、蓋を開けてみればめちゃくちゃ面白い。無秩序だった寄せ集めのチームが、たった一人の強烈な個性(強さ)によってまとまりだす様子や、主人公たちが試行錯誤しながら一つのチームとして完成されていく様は本当に見応えがあります。
ストライカーとして必要不可欠な「エゴ」と、一方でチーム戦ならではのチームワークも両立させるストーリーがとても上手い。負けたら一生日本代表になれる権利を失うというデスゲーム要素を掛け合わせたのも天才的だと思います。
あり得ないフィクション的なサッカーかと思いきや、中身は超リアルなサッカーの詰め合わせなので、リアル系スポーツアニメが好きな人にもおすすめ。
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15位 王様ランキング(2クール目)
冬アニメ WEB漫画 日向未南 村瀬歩 梶裕貴 WIT STUDIO
2021年秋から2022年冬にかけて2クールで放送された作品。
耳も聞こえず喋れない、その上非力で小柄。そんな異色の主人公ボッジが生まれ持った優しい心と努力によって立派な王様を目指していく物語。
本作の魅力はなんと言っても、第一印象と本質が全く異なるキャラクターが非常に多いこと。主人公に悪意を向けていると思われていたキャラクターが実は味方だったり、しかしその一方で信じていた仲間に裏切られたり。一筋縄ではいかない物語が非常に面白い。主人公ボッジの優しさと健気さで変化していく周囲の人物たちの心の変化も見どころです。
またボッジは言葉こそ話すことができませんが、言葉にならない声をとても感情豊かに日向未南さんが演じているのも印象的。
そして個人的に最も心打たれたのがこの第2クールのOP。Vaundyが歌う「裸の勇者」は楽曲自体のクオリティもさることながら、WIT STUDIOによる超絶クオリティの作画と感動的な演出に毎週OPだけで泣けました。2022年の中でもトップ5に入る名OPです。
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14位 シャドーハウス-2nd Season-
夏アニメ 週刊ヤングジャンプ 篠原侑 鬼頭明里 CloverWork
唯一無二の世界観を持つ「シャドーハウス」の第2期。登場人物もさらに増え、魅力的なキャラクターが多数登場しました。個人的にはオリバーとオリーがお気に入り。
特筆すべきはやはりシャドーと生き人形を(エミリコとケイトを除き)1人の声優さんが1人2役で演じていること。姿かたち、シルエットも声も全て同じ、だけど性格は少しずつ違うシャドーと生き人形を若手からベテランまで豪華声優陣が演じ分けているのを聞けるのが毎週贅沢でした。
特に第2期ではメインキャラとなったバーバラ/バービー役の釘宮理恵さん、マリーローズ/ローズマリー役の中原麻衣さんのお芝居は印象的でした。
また可愛らしいキャラデザに反しおどろおどろしい世界観を表現した演出や音楽もさすが。ぜひとも続編が見たい名作。
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13位 後宮の烏
秋アニメ 小説原作 水野朔 水中雅章 BN Pictures
中華風の世界観を舞台に、「烏妃」と呼ばれる特別な妃が様々な謎や人々の心残りを解決していく物語。孤独に生きる主人公・寿雪が成長していく姿も感動的ですが、何よりもまず寿雪が可愛い! 2022年のアニメキャラの中でも個人的にトップクラスに可愛いと思ったキャラクターです。髪飾りや装飾品の細かい描写も素敵ですし、作中でこまめに髪型が変わったり化粧の有無が描かれているのもポイントが高い。ほとんど寿雪に一目惚れするような形で見始めたら、切ないストーリーにも惹かれていきました。
作中の回想シーンで使われる切り絵アニメーションも独特で、OP・ED曲ともにアニメの世界観にぴったり。毎回ゲストキャラクターの声優が豪華なのも楽しみの一つでした。
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12位 アオアシ
春アニメ ビックコミックスピリッツ 大鈴功起 小林親弘 Production I.G
ワールドカップ開催中に放送されていた同じサッカーアニメの「ブルーロック」に比べてこちらはそこまでの知名度ではなかったものの、個人的にはこれまで見てきたスポーツアニメの中でトップ3に入る名作。Jユースというサッカーアニメの中では少しマイナーな題材ながら、部活とは一味違う本気でプロを目指す少年たちの物語に惹かれました。
サッカー初心者でも充分楽しめる内容となっていて「サッカーの基本はトライアングル」「相手に意思を伝えるパス」など、サッカーってこういうスポーツだったのかと学びの連続。
スポーツアニメで一番評価すべきは「題材のスポーツの魅力が伝わってくるか」だと思っているのですが、「アオアシ」はまさにその点において最高のスポーツアニメでした。
また第2クールOPのSuperflyさんが歌う「Presence」は個人的に2022年アニメOPナンバー1の名作。このOPだけでも見る価値があると思います。
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11位 よふかしのうた
夏アニメ 週刊少年サンデー 佐藤元 雨宮天 ライデンフィルム
夜の街を舞台に、不登校の少年と吸血鬼の少女が出会うボーイ・ミーツ・ガール。原作の独特な絵柄の再現度も高く評価されていますが、それ以上に夜の表現がすごい。夜といえば当然のごとく暗く、闇深く、時には恐怖や不安の象徴としても描かれます。しかしこのアニメは「夜遊び」をテーマにもしているため、とにかく夜が魅力的なものとして描かれているのです。夜空や夜の街の空気感が単純な「黒」や「紺」ではなく、青かったり紫だったり緑だったりまるでオーロラのような美しさ。自分も思わず夜の街に繰り出したくなるような魅力があるのです。この作品を見てからちょっと遅い時間に出かけた日はなんだかいつもと違う景色に見えるはず。
また本作のタイトル「よふかしのうた」はCreepy Nutsの同名の楽曲に由来しており、その楽曲がEDテーマに使用されるというファンと原作者にとってはたまらない演出。さらにOP曲と挿入歌にもCreepy Nutsの楽曲が使用されており、どの曲も世界観にぴったりの名曲です。
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10位 SPY×FAMILY
春アニメ 少年ジャンプ+ 江口拓也 早見沙織 種崎敦美 WIT STUDIO CloverWorks
2022年を代表するアニメの一つ。まずなんと言っても作画のクオリティと安定感がすごい。本作はWIT STUDIOとCloverWorksによる共作で、どちらも作画に定評のある制作会社ということもあり、作画が崩れることのないハイレベルなアニメーションを楽しめました。
そしてアニメファン以外にも人気の高いアーニャの存在もやはり大きいですね。種崎敦美さんの演じる舌足らずで幼いアーニャがとにかく可愛い。種崎さんのアーニャはリアルな幼さとデフォルメされた幼さのバランスが特にすごいなと感じます。
またロイド役の江口拓也さんも個人的に大好き。今までで一番のハマリ役だったんじゃないでしょうか。
メインキャラクターであるロイド、アーニャ、ヨルさん全員が全方位のオタクにぶっ刺さる上手いキャラ造形だったのも人気の理由だったように感じます。
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9位 うる星やつら
秋アニメ 週刊少年サンデー 神谷浩史 上坂すみれ david production
往年の名作「うる星やつら」がまさかのリメイク。原作も旧アニメ版も見ていない自分にとっては「名作だし一応見ておこうかな」程度の気持ちだったのですが、いざ見始めてみたらラムちゃんの可愛さにやられました。
何が素晴らしいってやっぱりキャラクターデザイン。高橋留美子先生らしさはそのまま、現代の若者にも受け入れられる「イマドキ感」のある洗練されたデザイン。毎週見るたびに感動させられます。
またリメイクアニメでは舞台を現代に置き換えられてしまうこともありますが、このリメイク版はなんと原作そのまま。携帯電話もスマホもないし、女子の体操着はブルマのまま。制作陣の原作・旧アニメへのリスペクトを多分に感じられます。
キャストが一新されているにも関わらず批判の声がほとんどないのもやはりリスペクトが感じられるからでしょう。それプラス、旧作で主演を務めた古川登志夫さんと平野文さんがあたるの父とラムの母役で登場したり、新キャストが軒並み人気実力ともにトップクラスの超人気声優ばかりなのも高評価のポイントですね。
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8位 ドラゴンクエスト ダイの大冒険
長編アニメ 週刊少年ジャンプ 種崎敦美 豊永利行 小松未可子 東映アニメーション
2020年秋から2022年の秋までちょうど2年間に渡って放送された長編アニメ。放送開始当初は原作よりも展開が早いことなどから原作ファンを中心に不安視する声もあったものの、いつしか毎週放送されるたびにトレンドを賑わせることとなり、初めて成功したリメイクアニメと評されるようにもなりました。
その理由は安定した作画と豪華な声優陣、そして完成度の高い原作のストーリーを最後まで見事に描いたことでしょうか。前半は多少駆け足で話が進んだり、コンプラの観点から女性キャラへの暴力や衣装が改変されることもあった他は原作にとても忠実に描かれていたようです。
原作未読・旧作未視聴の自分にとっては、1989年の時点でこんなに斬新で完成度の高い漫画あったのかと心底驚かされました。今見ても新しいと思えるキャラクターの描き方に何度も衝撃を受けました。そして物語の結末も斬新で切ない。アニメの作画や演出が素晴らしかったのもあり、全く古さを感じさせない名作でした。
また脇役から適役に至るまで非常に声優が豪華だったのも声優オタクとしてはたまらないポイント。特に子安武人さんや石田彰さん、山路和弘さん、土師孝也などベテラン声優による重厚なお芝居には痺れました。
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7位 BLEACH 千年血戦篇
秋アニメ 週刊少年ジャンプ 森田成一 studioぴえろ
TVアニメ「BLEACH」の放送終了からまさかの10年後に続きが見られるなんて……! しかも想像を遥かに超えたハイクオリティで帰ってきてくれてただただ嬉しいの一言。青春をBLEACHとともに過ごしたため、ストーリーの細かい部分は忘れていても瀞霊廷や護廷十三隊、滅却師、破面、仮面の軍勢など懐かしい造語の数々に胸がいっぱいになりました。やはり久保帯人先生のワードセンスは天才的。
55巻~74巻の内容を分割4クール(1年)で描くため展開は多少駆け足ではあるものの、随所に原作へのリスペクトと愛が込められているのをひしひしと感じました。
まずはなんと言っても次回予告に使われている詩。原作コミックスに収録されているオシャレなポエムの演出がそのまま使われていて初めて見た時本当に感動しました。
さらに第1話ではスペシャルEDとして前作のアニメ版の映像が使われているのもファンとしてはたまらないサプライズ。
しかしそれ以上に素晴らしかったのはやはり作画。正直TVアニメのクオリティではありません。原作絵をそのままアニメにしたような再現度も素晴らしく、作画に関しては2022年トップ3に入るくらい素晴らしかった。
声優に関してもとにかく豪華なんですが、一瞬で死んでいくキャラに人気声優が多数使われているのは無駄遣い過ぎて笑えました。
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6位 チェンソーマン
秋アニメ 週刊少年ジャンプ 戸谷菊之介 楠木ともり 坂田将吾 ファイルーズあい MAPPA
「鬼滅の刃」「呪術廻戦」に続き過激な描写があるにも関わらず人気の高い近年のジャンプ原作アニメの中でもずば抜けて過激な作品。第1話のゾンビを主人公がチェンソーでバッタバッタと斬りまくるシーンはグロが苦手な自分には刺激が強すぎて心が折れかけました。しかし「あれ? なんか面白いかも?」と思い始めたのは第2話から。
実写的でリアル志向な映像と、アホで下品な主人公デンジのキャラクター性が生み出すギャップが妙にクセになります。デンジとヒロイン・マキマさんとの間にある主従のような親子のような不思議な関係性も独特で、時折非常に深いセリフが飛び出してくるのも本作の魅力の一つ。
しかし注目すべきはやはり作画と音楽。TVアニメとしては異例の100%MAPPA出資という中、全話に渡って恐ろしいほどクオリティの高い作画。
さらにEDは毎週アーティストもED映像も違うという週替わりED。超豪華なアーティストによる楽曲を週替わりで楽しめるなんて贅沢すぎる。
全てにおいて日本のTVアニメが変わり始めている転換点のような作品だと感じました。
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5位 モブサイコ100 Ⅲ
秋アニメ 裏サンデー・マンガワン 伊藤節生 櫻井孝宏 大塚明夫 ボンズ
モブサイコシリーズの第3期にして完結編。3期で完結すると知らなかったので最終章が始まると知った時は驚きとドキドキと寂しさで情緒不安定になりました。
原作のヘタウマな絵や個性的なキャラクター、独特な笑いの要素から一見ギャグアニメかなと思いきや、人の弱い部分や醜い部分を時に辛くなるほど真正面から描いたドシリアス(でも基本はギャグ)な作品です。
一言では言い表しづらい魅力のある本作ですが、この第3期の見どころはやはりラスト4話の最終章。主人公モブが自らのトラウマと向き合い、その師匠である霊幻が吐き続けてきた嘘を告白する最終話は万感の思いでした。
続編から制作会社が変わったり作風が変化してしまったり、クオリティが落ちてしまうシリーズアニメも増える中、第1期からずっと変わらぬハイクオリティを保ち続け、しっかりと完結まで描いてくれたボンズさんには感謝しかありません。
第3期が放送された2022年秋クールは注目作が目白押しでモブサイコがあまり話題にならなかったのが本当に悲しい。もっともっと評価されるべき名作です。
「モブサイコ100 Ⅲ」第1話の感想はこちら↓
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4位 サマータイムレンダ
春アニメ 少年ジャンプ+ 花江夏樹 永瀬アンナ OLM TEAM KOJIMA
放送中はディズニープラスでの独占配信だったこともあり知名度は低かったものの、その後その他の配信サイトでも配信が始まってからようやく評価された始めた隠れた名作。
和歌山県の小さな離島を舞台にしたSFサスペンスで、ホラーやループ要素も含んだ独特の世界観。
まず圧倒されるのは作画の美しさ。特に女性キャラクターの美麗なキャラクターデザインに目を惹かれます。髪の一本、まつげの一本まで繊細に描写されており、瞳や髪の透明感には思わず息をのむほど。制作陣のものすごいこだわりを感じられるクオリティです。
また本作には「影」と呼ばれる人間とそっくりの存在が登場し、主人公・慎平の「影」は同じ声優の花江夏樹さんが、ヒロイン・潮の「影」も同じく永瀬アンナさんがそれぞれ1人2役で演じています。このように1人2役を演じている声優さんが非常に多く、中でも凄まじかったのは南方ひづる役の日笠陽子さん。ある種の2重人格であるひづるを巧みに演じ分けており、その上手さに何度も鳥肌が立ちました。2022年のアニメの中でも特にお芝居の聞き応えがある作品だったのではないでしょうか。
もう一つ忘れてはいけないのが第1クールOPテーマのマカロニえんぴつが歌う「星が泳ぐ」。どこか哀愁漂う切なくもかっこいい楽曲と、ラスト20秒ほどしかキャラクターが映らないという斬新でオシャレな演出がたまらない名OP。毎週見るのが楽しみで仕方なかった名作なのでぜひとも見てほしいです。
「サマータイムレンダ」第1話の感想はこちら↓
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3位 進撃の巨人 The Final Season
冬アニメ 別冊少年マガジン 梶裕貴 石川由依 井上麻里奈 MAPPA
WIT STUDIO版の進撃にはやはり思い入れがありつつも、MAPPA版の進撃はより原作の雰囲気に近くそれでいて圧倒的な映像美が魅力的。2020年に放送されたPart1の時は「やっぱりWIT STUDIO版がいいな」と思っていたものが、このPart2では「引き継いだのがMAPPAさんで良かった」と思えるほどのとんでもないクオリティ。
印象深いのは第84話「終末の夜」。ミカサやアルミンら調査兵団と、ガビやファルコらマーレ軍、そして義勇兵のイェレナらが焚火を囲んで語り合う回です。原作とは全く違うカットで演出されていたのが非常に印象的で、これまで憎しみ殺し合ってきた彼らが時には淡々と、時には感情的になりながら言葉を交わすだけで丸々30分。会話劇だけなのに飽きさせない演出と、恐ろしいほどの緊張感、そしてそれらを見事に表現する声優陣のお芝居。派手なアクションはないのに思わず手に汗握る臨場感に震えました。
EDテーマとして起用されたヒグチアイさんの「悪魔の子」も名曲。当時現実世界でも戦争が身近にあったことから、そのストレートな歌詞が非常に話題となりました。美しくも残酷な世界という進撃のテーマを見事に表現しています。
「進撃の巨人 The Final Season」第76話の感想はこちら↓
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2位 僕のヒーローアカデミア(第6期)
秋アニメ 週刊少年ジャンプ 山下大輝 岡本信彦 梶裕貴 ボンズ
第1期から変わらずボンズによるハイクオリティなアニメを維持し続けている人気シリーズ。第6期はヒーローと敵による全面戦争が描かれていることもあり、ヒロアカ史上最もシリアスで辛い展開が続きました。これまでも数々の危機を乗り越えてきたA組の生徒たち、しかしこれまではプロヒーローや教員たちに守られる側であったのが全面戦争では明確に守る側へと変わりました。その中でこれまで以上に重傷を負うキャラや命を落とすヒーローたちも描かれかなり見るのが辛い……。
その一方で進化し続ける作画にも心打たれました。特に第124話「ダビダンス」は原作をそのままアニメにしたのかと思うくらいの再現度。このクオリティでアニメを見られる幸せ。
演技の面でもやはり荼毘役の下野紘さんのお芝居は特に心に残りました。荼毘が初めて本性をあらわにする「ダビダンス」では下野さんのお芝居も待ちに待ったと言わんばかりの解放感ととんでもないド迫力。下野さん史上最高の傑作だったと思います。
また話題を呼んだのが度々使用される特殊ED。秋山黄色さんの「SKETCH」のサビ部分が、その回の重要なキャラクターの映像に差し替えられるというファンにとってはたまらないサプライズ。特に第116話「One’s Justice」のトガちゃんとトゥワイス、第122話「爆豪勝己:ライジング」のかっちゃんなど本編だけでなく特殊EDの映像にも涙腺崩壊させられました。
「僕のヒーローアカデミア(第6期)」第1話の感想はこちら↓
「僕のヒーローアカデミア(第6期)」はこちらの配信サイトで配信中!
1位 鬼滅の刃 遊郭編
冬アニメ 週刊少年ジャンプ 花江夏樹 下野紘 松岡禎丞 鬼頭明里 小西克幸 ufotable
放送開始は2021年12月のため2022年のアニメとして扱ってよいものか迷いはしたものの、放送期間の半分以上が2022年だったためランクインさせていただきました。何よりもこの「遊郭編」を語らずして2022年のアニメは終われない。
今や誰しも知ることとなった「鬼滅の刃」のハイクオリティなアニメ。第1期の頃からその完成度の高さはずば抜けていましたが、映画「無限列車編」でさらに進化し、この「遊郭編」ではTVアニメの限界を突破したなと驚かされました。正直、普段アニメは見ないけれど鬼滅だけは見るという人に言いたい、「これが普通のアニメだと思わないでほしい」と。今でこそ前述の「チェンソーマン」や「BLEACH」などハイクオリティな作画を維持し続けるTVアニメも増えましたが、それでもほんの一握りです。しかし今後はしっかり予算と人員をかけてこのレベルのアニメを増やしていってほしい。鬼滅はそのきっかけになってくれた作品だと思っています。
作画以外で言うと「遊郭編」で一番心に残ったのは堕姫役の沢城みゆきさんと妓夫太郎役の逢坂良太さんのお芝居。沢城さんは炭治郎たちに向ける悪意に塗れた迫力のある声と、兄の妓夫太郎に向ける可愛らしく幼い声の演じ分けがすごい。見た目は妖艶な美女でありながらその実中身はまだ幼いままの少女というギャップが混在する演技は沢城さんならでは。
一方の逢坂さんは正統派なイケメンや主人公を演じることが多かったのに対し、妓夫太郎では全く聞いたこともないような新たな演技に挑戦。その役幅の広さに心底驚かされました。見る前は妓夫太郎がどんな声なのか想像がつかなかったのですが、逢坂さんの声を聞いた途端「こんな声だったのか」としっくりきました。原作でも大好きだったこの兄妹をさらに魅力的に演じてくれたお2人に大感謝です。
「鬼滅の刃 遊郭編」第1話の感想はこちら↓
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まとめ
2022年は特に注目作が多く、ハイレベルなアニメが多かったように感じます。特に秋クールは激戦区でしたね。この他にもまだまだ魅力的なアニメはたくさんあるので、皆さんもぜひお気に入りの作品を探してみてください。
また今は動画配信サイトで見放題サービスも充実しているため、気になったアニメを後からまとめて見るのもオススメです。今回紹介したアニメの中で気になったものがあったらぜひ動画配信サイトを利用してみてはいかがでしょうか?
それではここまで読んでいただきありがとうございました。
※本ページの情報は2023年1月時点のものです。
最新の配信状況は各配信サイトにてご確認ください。
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