アニメアニメ感想

【アニメ感想】ゴールデンカムイ(第四期)第四十九話(終) 「消えたカムイ」

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49話のあらすじ

札幌で連続殺人犯を追う宇佐美。そのとんでもない捜査方法に呆れた菊田は「第七師団の上等兵はどうかしてる」と尾形を引き合いに出してしまう。怒った宇佐美は尾形が父の愛を確かめるために腹違いの弟・勇作を殺したことを語りだし……。

49話の感想

この第四十九話はAパートが原作第243話の「上等兵たち」、Bパートが第241話「消えたカムイ」第242話「交互に」がそれぞれアニメ化されています。いくつかのコマやセリフがカットされているだけでほぼ原作通りに再現されており、今回も原作ファンとしては最高のクオリティでした。

まずは「上等兵たち」に相当するAパート。
引き続きトンデモ捜査法を続ける変態探偵・宇佐美に菊田さんが「第七師団の上等兵はどうかしてる」と発言してしまったことがきっかけで、宇佐美が尾形について語りだすという展開。今まであまり気にしてきませんでしたが、実は尾形と宇佐美って同じ階級なんですよね。それ故に実は関係性も深かったというお話。
口数が多いようでいて実は自分のことをほとんど話さない尾形が、日露戦争中には宇佐美相手にかなり自分の本心を語っていました。尾形がなぜ金塊争奪戦に首を突っ込むのか杉元たちも謎に思っていた部分が、この回を見るとその謎がだいぶクリアになってきます。
同じ父親から生まれてきたのに父からも周囲からも愛されて真っ当な人間に育った勇作殿、その一方で父からも母からも愛されず人を殺しても罪悪感すら抱けない「欠けた」人間に育った尾形。
その違いはどこにあるのか。
尾形は父の愛を確かめるために勇作殿を殺すも、結局父は最後まで尾形に見向きもしませんでした。
樺太で尾形がアシㇼパさんに自分を殺させようとしたのもこの辺りを見るとその心情が良く理解できますね。父から愛されていたアシㇼパさんも人を殺しても罪悪感なく生きられるのだと見せてほしかったから。そうすれば自分も父から愛されていたと思い込めるから。
ただその後、朦朧とする意識の中で勇作殿の幻影を見ている尾形が一ミリも罪悪感を抱いていないのかというと……ね。

出典:TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイトより

久々に尾形回が来て尾形推しとしては至福でした。尾形について改めて深く考察することもできて嬉しい。
ただやはり宇佐美役の松岡禎丞さんの演技が全力過ぎて意識持っていかれますねw 描写的には原作より抑えられているのに、演技が全力過ぎてむしろ生々しくなってるのが笑う。

そしてBパート。原作では「上等兵たち」のがこのBパートのエピソードよりも後に描かれているんですが、4期最終回ともあって前後逆にしたのが正解でしたね。テーマ的にも素晴らしい最終回でした。
こちらは北海道ならではの大規模森林伐採に巻き込まれた杉元とアシㇼパさんが、人間が裕福さと便利さを求めて森を削ることで消えていく文化やカムイ(動物やアイヌの神々)の難しさに直面するお話。そこにさらに、ウイルクがアイヌを殺して金塊を奪ったのかという謎と、アシㇼパさんの杉元への思い、杉元のアシㇼパさんへの思い、そして白石の2人への思いが混じったゴールデンカムイらしい名エピソード。

作中では名言されていないものの、アシㇼパさんは杉元に対してほのかに恋愛感情があるように見えるのに対して、杉元はアシㇼパさんに親愛や友愛を向けているように見えるのが個人的にとても好き。そこをあえて言語化しないのがオシャレ。
これまでは杉元がアシㇼパさんにめちゃくちゃ過保護だったのに対し、話が進むにつれてアシㇼパさんも「杉元と地獄に落ちる覚悟」だったり「いっそのこと金塊が見つからなければこのまま一緒に……」とだんだん激重感情が増してきているのがたまらないですね。

出典:TVアニメ「ゴールデンカムイ」公式サイトより

そして初期はみんなからクズ認定されていた白石がどんどんイケメンになっているのがまた最高。
伐採に巻き込まれた杉元とアシㇼパさんを必死に探す白石が、「そんなに必死に探すってことはやっぱりのっぺらぼうの娘なんだろ」と房太郎に訊ねられて返した言葉は「うっせーな! んなことどうでもいいんだよ」って吐き捨てるのが本当にかっこいい。
網走監獄でアシㇼパさんのことを杉元から託された白石がその後樺太でアシㇼパさんが成長していく姿を間近に見て、いつの間にか金塊よりも2人が好きだからっていう行動原理になっていくのが本当に好きです。この3人揃ってこそ「ゴールデンカムイ」という感じがして。

この第四期、放送中にメインスタッフが急逝し放送延期になるという大事件がありつつも、こうして最高のクオリティで完成してくださったこと本当に感謝です。特に放送再開以降は作画も脚本も本当に最高でした。最終回なんか原作そのまんまってくらいのクオリティ。
その上、最終章の制作まですでに決まっているとは……! もう今から楽しみで仕方ありません。ようやく役者が出揃ったところで最終章へ繋ぐ構成も素敵。最後までこのクオリティと地上波ギリギリの内容で突っ走ってほしい!

アニメ最終章まで待てないという人は原作を読もう!

第四期は原作コミックス25巻の第243話までがアニメ化されました。この続きが読みたいという方は25巻から読むのがベスト。

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