アニメアニメ感想

【2024年】冬アニメを満足度順にランキング!フリーレン、ブレバン、ダンジョン飯など【全17選】

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冬アニメは再放送を除いて全17作品を完走しました。そこで今回は面白かった順にランキング形式で発表していこうと思います。
簡単なレビューと各アニメを配信中の動画配信サイトもまとめたので、一気見アニメを探している方やこれから冬アニメを見るという方の参考になれば幸いです。

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17位 め組の大吾 救国のオレンジ

出典:アニメ『め組の大吾 救国のオレンジ』公式(@megumi_animeoff)より

手に汗握る救助現場……しかし演出に難あり

シナリオ4.0 キャラ4.0 作画3.8
声優4.9 音楽4.0 総合評価3.9

正直かなり評価が難しい作品です。話の内容は文句なしに面白い。キャラも魅力的。作画も不安定な回もあったものの、光るものもあった。
しかし壊滅的に演出がひどい。とにかく間が多く、しつこいくらい回想も多い。特に17.5話の総集編のあと、18話と19話で本編の半分くらいが回想だった時はさすがに白目むきそうになりました。確かに回想を挟むことによって「あの時のあの表情の意味はこういうことだったのか」と感動がこみ上げてくるシーンもあるんですが、それにしたって多すぎる。
それに加えて回によっては明らかに引き伸ばしてるとしか思えない長々とした間の連続。ストーリーは本当に面白いのに、この回想と間の多用で視聴を辞めてしまう人たちが多かったのがあまりにも残念でした。自分はリアタイ視聴していましたが、これは配信で回想を飛ばしながら一気見するのも手かもしれません。制作陣には申し訳ないですが……。

ただ一方で文句なしに素晴らしかったのが主演の榎木淳弥さんと八代拓さんのお芝居。まさに迫真の演技でした。土に埋まった要救助者を救助するシーンでは、二人がひたすら土を手で掘り進める場面で数十分に渡りほぼずっと「ゼエハア」という呼吸の演技。聞いているこっちが思わず苦しくなってしまうくらいの臨場感。
狭い瓦礫の下に主人公の大吾が腹ばいになって進む場面では、大吾役の榎木さんが実際に床に這いつくばって収録したのだとか。その本気度たるや、大吾そのもの。
声自体もこれ以上ないハマリ役で、なおかつどんなセリフでも魂のこもったお芝居。このお二人のお芝居がなかったら最後まで見られなかったかもしれません。素晴らしかった。

TVアニメ「め組の大吾 救国のオレンジ」公式サイトリンク

主な配信情報

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16位 青の祓魔師 島根啓明結社篇

出典:アニメ「青の祓魔師」(@aoex_anime)より

前作からの年月とスタッフの変化が如実に影響してしまった続編

シナリオ3.9 キャラ4.2 作画3.8
声優4.8 音楽4.5 総合評価4.0

前作(第2期)から7年ぶりの続編。原作ファンからすればこれ以上なく喜ばしい新作アニメだった……のですが、いささか残念な結果に終わってしまいました。
まずは脚本。原作のエピソードをカットしまくり。もちろんアニメの尺に収めるため全てのエピソードを詰め込むことができないのは当然のことですが、序盤に関しては7割方カットされていてびっくりしました。特に出雲がしえみに「ありがとう」と言うシーンは、物語初期からすれ違いの多かったこの二人の関係性を語る上で外せないセリフだと思うのになぜカットしたのか疑問です。
それ以外にも重要なエピソードが結構カットされていて、とにかく序盤はものすごい駆け足に感じました。3期から初めて青エクに触れた方もいるかもしれないのにこれでは魅力はあまり伝わらないだろうなあと。残念です。

そして原作ファンから最も不満の声が上がっていたのがキャラデザと作画。2期までとはメインスタッフも制作会社も変わったことで、キャラデザががらっと変わったのはやはり違和感が大きかったです。
ただそれだけなら見ている内に慣れるものの、作画のクオリティもあまり良いとは言えない出来だったのが何よりも残念。迫力のあるバトルもなければ、最終話に至っては心配になるくらい崩れていてびっくりしてしまいました。
アニメ一本作るのにどれだけの労力と時間を要するのか多少理解してはいるつもりですが、今は神作画と呼ばれるアニメが1クールに3本も4本も放送される時代です。
前作の放送から7年ぶり、作風の変化、ハイクオリティではない作画、駆け足気味な脚本……かつては覇権争いに参戦するほどの人気作でしたがこれでは話題にならないのも無理はないかな。

ただ一方で素晴らしかったのは出雲役の喜多村英梨さん。このイルミナティ篇は出雲ちゃんにとっても非常に重要なシリーズで、見ていて辛くなるほど過酷な目に遭う中で、喜多村さんの魂のこもったお芝居が何度も胸に刺さりました。並々ならぬ思いでアフレコに臨まれたのだろうなと伝わってくるほどの熱量を感じました。他にも檜山修之さんや大原さやかさんなどベテラン陣の骨太なお芝居があったおかげで最後まで視聴を続けることができたように思います。

TVアニメ「青の祓魔師 島根啓明結社篇」公式サイトリンク

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【配信】

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15位 魔女と野獣

出典:TVアニメ「魔女と野獣」公式サイトより

世界観が光るダークファンタジー

シナリオ4.2 キャラ3.9 作画4.0
声優4.5 音楽4.0 総合評価4.2

惜しい! の一言。容赦のないダークファンタジー良し、美少女とイケメンのバディ良し、豪華声優揃いのキャスティング良し……しかしいろいろ惜しい。
まず何よりも主人公ギドがかなり好みの分かれるキャラ造形です。見た目は可愛いですが、その正体は筋骨隆々の荒々しい野獣のような男。それだけならギャップがあって良いものの、口は悪く態度も悪く相棒であるアシャフにも毎回のようにキレており時には暴力も振るう。正直に言えばこれといった魅力が感じられない。暴力的なツンデレならまだ可愛いのにデレがないのでただの口も態度も悪いキャラになってしまっているのがすごくもったいない。
4話と5話はアシャフと同じ組織の、もう一組のバディであるファノーラとヨハンが主役の回でしたがはっきり言ってこのコンビが主人公の方が良かったのでは。それくらい魅力的なコンビでしたが登場したのはこの2話だけ……。
とにもかくにもギドに全く好感を持てなかったので作品自体にもあまりハマれませんでした。

世界観自体は興味をそそられる作りにはなっており、空気感や雰囲気も素敵。
特に7話~9話の「魔女と魔剣」はヘルガとアシュガンの美少女と魔剣コンビがとても魅力的でした。ヘルガが主人公でも良かっt……。

もうひとつ惜しかったのは演出。シーンの間が少しぶつ切り感があったのと、かなり濃いエピソードなのに「魔女と魔剣」以外ほぼ全て1話完結か2話完結で、各エピソードの掘り下げが物足りなく感じました。
作画も基本的に綺麗ではあるもののバトル描写にはあまり迫力なく少し残念だったかなと。
全体的に心に刺さるものがなくただただ惜しいの一言。

TVアニメ「魔女と野獣」公式サイトリンク

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14位 HIGH CARD season2

出典:TVアニメ「HIGH CARD」公式サイトより

魅力的なキャラを生かしきれなかった惜しい良作

シナリオ4.1 キャラ4.5 作画4.4
声優4.4 音楽4.7 総合評価4.2

キャラデザ良し、世界観良し、主題歌や作画も良し。しかし惜しい作品。
まずキャラ数が多すぎたように思います。個々のキャラクターたちは本当に魅力的で素敵なのに、いかんせん数が多すぎるせいでそれぞれの見せ場が少なく、誰だっけこの人……となることもしばしば。1期・2期共に特に序盤はゲストキャラも多く、本筋が中々話が進まずにやきもきもしました。
主題としては主人公フィンの家族を殺した黒騎士が何者なのかを追う話のはずなのに、相棒クリスの兄妹愛やボス世代の愛憎劇、王家の跡取り争奪戦に王国の歴史まで風呂敷を広げすぎてしまい、結果的に消化不良の印象です。一言で言えば詰め込みすぎ。メインキャラの1人であるヴィジャイのバックボーンが一切明かされなかったのもそのせいなのでは……。

ただ素晴らしかった点については前述した通り魅力的なキャラクター達。不死身の能力を持つが故に自己犠牲的な戦い方をする相棒クリスや、抜刀すると通称ラブピという戦闘狂になってしまうウェンディなどメインキャラが全員個性的で素晴らしい。
また敵対する組織の謎めいたイケメン・ティルトの正体や意外な一面が唐突には感じられたものの、属性としてはめちゃくちゃ刺さりました。この二人を軸に描いてほしかった……!
声優も豪華で作画も安定感があり、OPも1期と同じくオシャレでハイセンス。EDに関してはキャラクター原案のえびもさんによる美麗なイラストが楽しめる上に、本編の進行に合わせて映像が変化するのがアニメファンとしては嬉しい演出。

TVアニメ「HIGH CARD」公式サイトリンク

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13位 スナックバス江

出典:『スナックバス江』アニメ化決定(@snackbasue)より

酒を呑みながら細かいこと考えずに見たい問題作

シナリオ3.9 キャラ4.5 作画4.0
声優4.5 音楽4.3 総合評価4.2

小さなスナックを舞台に、ぶっ飛んだキャラクターたちがお酒片手にどうでもいい話を語らう超大人向けアニメ。話の内容は恋愛から日常の何気ないネタ、愚痴、下ネタ、ファンタジー、メタ発言と何でも有り。よく地上波で放送できたなと思うくらいぶっちゃけており、特に下ネタに関してはかなりドギツイ回もあったので苦手な人にはとことん合わないかも。
テンポも独特で、激しいツッコミはあれど、オチが毎回ぬるっと終わるのでいわゆるギャグアニメともちょっと毛色が違います。
私はあまりお酒を飲まない人間なので全話シラフで見てしまいましたが、自分もスナックに来ているつもりでお酒やおつまみを用意してツッコミを入れながら見るのが正しい楽しみ方だったかもしれません。

ただメタ発言が多いこともあり、個人的には声優ネタが多い回は特に楽しめました。ゲスト声優にも千葉繁さん(一言だけ)や石田彰さん、子安武人さんなど超豪華な方々が参加されていて、この辺りはアニメならではの演出なのもあって最高でした。
メインキャストで言うと、明美役の高橋李依さん、森田役の岩崎諒太さんは特にドギツイ下ネタセリフを連呼していていろんな意味で大変そうで笑えました。特にりえりーさんお疲れ様でした……。

アニメならではの演出と言えば、やはり毎回エンディング曲がカラオケを歌うという方式で過去の名曲をカバーするのがとても素敵でした。渋い歌謡曲から、中にはアニメ「ドラゴンクエスト」主題歌の「夢を信じて」まで幅広い選曲で毎回とても楽しめました。やはりキャラ声を維持したままキャラクターとして歌える声優さん素晴らしいですね。

TVアニメ「スナックバス江」公式サイトリンク

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12位 うる星やつら 第2期

出典:TVアニメ「うる星やつら」公式サイトより

あたるとラムの関係が進展し始めた第2期前半戦

シナリオ4.1 キャラ4.0 作画3.9
声優4.5 音楽4.7 総合評価4.3

全4クール構成のうち、後半戦となる第2期がスタート。ぶっ飛んだキャラクターたちによるドタバタギャグコメディも、超豪華なキャスティングも、ポップでキュートな主題歌も1期と変わらずの安定したクオリティ。
ただ1期に比べると少しだけあたるとラムの関係が進展し始めたようにも感じます。いつもは他の女の子を追っかけているあたるが、ふとしたきっかけでラムちゃんの存在の大きさに気づき二人の距離が近づいていく、そんな恋愛要素が少しだけ増えてきた印象。切なかったりキュンキュンできたり、ドタバタギャグ以外のエピソードが時折挟まるのが素敵。
そしてそんなエモい回はとにかく演出がずば抜けて素晴らしい。少女漫画かと思うくらいキュンを強調してきて何度も悶えさせられました。

新キャストにもM・A・Oさんや島﨑信長さん、くまいもとこさん、入野自由さんなどさらに豪華な面々が参戦。今後もまだまだ豪華になりそうです楽しみです。

TVアニメ「うる星やつら」公式サイトリンク

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11位 30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい

出典:アニメ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」公式サイトより

恋愛初心者の魔法使いたちが真面目に恋愛するラブコメディ

シナリオ4.5 キャラ4.3 作画3.9
声優4.3 音楽4.1 総合評価4.3

タイトルに反して真っ当な恋愛を描いた作品。触れた相手の心が読めるという魔法を手に入れてしまった30歳の男二人が、それぞれ想い人相手との初めての恋愛に翻弄されつつも成長していく物語。
BLアニメではありますが、男同士であることの難しさはそれほど描かれず、むしろ恋人ができれば男女関係なく誰しもがぶつかる問題を丁寧に乗り越えていくお話でした。
同じ会社の同僚である安達と黒沢のカップルをメイン、作家の柘植つげと配達員の湊という二組のカップルを同時並行で描写。どちらのカップルも自分の気持ちや欲望を一方的に押し付けるのではなく、相手のことを思いやりながら接していく関係性が素敵でした。
魔法が使えるという設定を最後までうまく生かしつつも、普遍的なテーマで誰でも共感できる内容なのが良かったですね。

作画に関しては全体的に男性キャラが細い……というか薄いのが気になったり、不安定な作画の回があったりはしましたが、ここぞという場面では丁寧に見せてくれた印象です。
性描写もなくあっさりめの描写なのでBLはあまり得意ではないという人でも見やすいかも。

TVアニメ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」公式サイトリンク

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10位 メタリックルージュ

出典:TVアニメ「メタリックルージュ」公式サイトより

人間と人造人間の“解放”を巡る戦いを描くSFアニメ

シナリオ4.2 キャラ4.2 作画4.5
声優4.3 音楽5.0 総合評価4.4

良くも悪くもボンズらしいと感じたオリジナルアニメでした。
オシャレな主題歌、シンプルで洗練されたキャラデザとクオリティの高い作画、難解で聞き慣れない造語の応酬。この難解な用語と多くは語らないシナリオに理解が追いつくのが中々に難しく苦労させられました。ただ話の構造自体は意外とシンプルで、一度理解できてしまえば伏線の張り方も分かりやすく、何となくでも楽しめてしまう王道のSFアニメかもしれません。ネアン、来訪者、簒奪者、アジモフコード、コード・イヴ、インモータンルナイン辺りの用語をしっかり頭に入れておけばより楽しめると思います。

キャラ数は少し多いものの声優が豪華なのとキャラデザが良いのもあってそこまで気になりません。特に主人公コンビであるルジュとナオミが素晴らしい。二人とも見た目も性格も真逆なのに並んでいるとバランスが良くビジュアルも映える。幼さの残る柔らかい声質の宮本侑芽さんとパキッとした鋭さのある黒沢ともよさん、メインキャスト両者の声もいい意味で正反対で素敵でした。

惜しいのはバディであるルジュとナオミの関係性が少し駆け足で描かれた印象があり、思ってたよりもバディ感が薄く感じられたこと。どちらかというと自由気ままな子どもとその保護者というイメージが強かったかも。
彼女らと敵対するインモータルナインに関してもやはり9人は多かったのか、掘り下げが少し足りなく感じました。終盤になってもあまりキャラに感情移入できなかったのが惜しかったですね。

TVアニメ「メタリックルージュ」公式サイトリンク

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9位 百千さん家のあやかし王子

出典:TVアニメ「百千さん家のあやかし王子」公式(@momochi_anime)より

“あやかし”になってしまった少年を救いたいと願う少女の和風ファンタジー

シナリオ4.5 キャラ4.2 作画4.0
声優4.0 音楽4.3 総合評価4.4

第1話では主人公・ひまりが相続した百千ももち家を訪れるも、無人のはずの屋敷に住んでいた葵ら3人の青年に有無を言わせず追い返されるという内容が描かれ、かなり駆け足で少し無理のある展開だと感じました。しかしその後、なぜ葵が屋敷に住むようになったのか、なぜひまりを追い返そうとしたのか、誰がひまりに遺言状を送ったのかなど全ての謎が明かされ、伏線回収の見事さにしてやられました。
葵の過去が想像以上に辛く、ぬえの姿になってひまりを守ることが多い一方で、精神的にはむしろひまりが葵を助ける場面が多かったのがとても印象的です。どこまでも葵に一途であり、どんな苦境に立たされても諦めず芯の通った強いヒロインであるひまりがとにかく素敵な主人公でした。

作画面では特別光るものはないものの、これと言って不満もなく安定していたように思います。
ただ第1話視聴後にこのまま見続けるか悩んだ時、視聴継続を決定付けたのはEDテーマの美しさでした。楽曲の美しさももちろんありますが、何よりも映像美が素晴らしい。背景の和柄の美麗さと言ったらもう、筆舌に尽くしがたい!
画面越しでもお着物の手触りが感じられそうなくらい質感の再現度がすごいですし、派手すぎず地味すぎず色彩のバランスもすごい。アニメでここまでリアルな和柄の質感を見たのは初めてかもしれません。

TVアニメ「百千さん家のあやかし王子」公式サイトリンク

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8位 姫様“拷問”の時間です

出典:TVアニメ「姫様“拷問”の時間です」公式サイトより

疲れた時に見たい癒し系アニメ

シナリオ4.5 キャラ4.8 作画4.9
声優4.8 音楽4.3 総合評価4.6

“拷問”という物騒なタイトルに反して、全てが優しさに溢れた癒し系アニメ。拷問と称して捕虜になってしまった姫を待ち受けるのは美味しそうなご飯やスイーツに、可愛すぎるもふもふの動物たち、楽しいアクティビティに癒やしのお風呂など最高のおもてなしばかり。
魔王軍の面々が拷問官から始まり魔王に至るまで、誰も彼もが優しく親切でお人好し。この人たちなんでこんないい人たちなのに国王軍と戦争してるんだろうという緩さがまた笑えてきます。
国王軍第三騎士団団長にして王女でもある姫が、国王軍にいた頃は厳しく制限された生活を送っていたのが、魔王軍の拷問を通して今まで食べたくても食べられなかったものやしたくてもできなかった後悔を取り戻してく様には感動すら覚えます。

姫役の白石晴香さんの凛々しく力強い声とおバカで可愛らしい声の使い分けも素晴らしく、作中唯一のツッコミ役であるエクス役の小林親弘さんとの相性も抜群。
個人的にMVPは魔王役の玄田哲章さんで、いかにも悪役風の見た目と激渋の声から想像もできないほど人が良すぎるセリフの数々に毎回腹筋崩壊させられました。魔王城がホワイトすぎて最高。

最初こそ飯テロの拷問だけではすぐネタ切れしてしまうのではと不安でしたが、各キャラの魅力がかけ合わさっていくのもあり全く飽きることなく最後まで楽しめました。
また1話から最後までずっと作画のクオリティが非常に高く、1話足りとも不安定になることがなかったのがすごい。料理作画も言わずもがな凄まじく、全てにおいてとても丁寧に作られている印象です。
とにかく優しいキャラしか出てこないので疲れた時に見たら癒やされること間違いなし!

TVアニメ「姫様“拷問”の時間です」公式サイトリンク

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7位 ぶっちぎり?!

出典:「ぶっちぎり?!」公式サイトより

弱い主人公が好き嫌いの分かれる異色のヤンキーアニメ

シナリオ4.5 キャラ4.5 作画4.8
声優4.3 音楽5.0 総合評価4.6

古き良きドタバタコメディのノリ、洗練された美麗なキャラデザ、ハイクオリティで力強い作画、中毒性のあるインパクト大な主題歌と第1話の掴みは抜群。
しかしその後すぐに冬アニメの覇権争いから外れてしまったのはあまりにも丁寧な話運び故でしょうか。良く言えば丁寧、悪く言えば遅い。
前半は主人公・荒仁が「魅那斗會」「シグマスクワッド」「NG BOYS」という3つの不良チームから目をつけられ抗争に巻き込まれていく様をギャグ調で描きました。個人的には荒仁のアホさに笑えて楽しめましたが、いつまでも成長せず失敗から学びもせず大事なことからは目を背け逃げ続けるダメダメな主人公の存在ははっきりと好き嫌いが分かれたと思います。
その後アニメ後半からは荒仁の幼馴染・真宝が次第に闇落ちしていき一気にシリアスな展開となりました。
キャラの数は多いものの全員個性的で魅力にあふれており1話ごとには楽しめるのに、全体を見るとかなり話の進展が遅い。とても丁寧に荒仁と真宝の心情を描くが故に中々本筋が進まないもどかしさがあります。
また作中何度も登場する「本気人」という存在が具体的にどういったものなのかアニメ終盤になってもはっきりと語られないのもやきもきするところ。

作画のクオリティはかなり高く、喧嘩の描写もバトルのように派手で見応えがあり動きもかっこよく、画の見どころはいっぱいあるのに、脚本の部分がちょっと惜しい。そんな印象です。
ただ精神的な面で弱く臆病な少年二人が、強大な力を手に入れたことがきっかけでぶつかりながら少しずつ成長していくというテーマは非常にはっきりとしており、そんな弱い二人がだんだんと愛おしくも思えてきます。
ヤンキー×アラビアンナイトというキーワードはかなり上手く練り込まれていて個人的にはとても楽しめました。

TVアニメ「ぶっちぎり?!」公式サイトリンク

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6位 マッシュル‐MASHLE‐神覚者候補選抜試験編

出典:マッシュル‐MASHLE‐公式(@mashle_official)より

やはり筋肉は全てを解決する……!

シナリオ4.8 キャラ4.9 作画4.7
声優4.8 音楽5.0 総合評価4.8

1期序盤はテンポが悪くいまいちハマれなかったものの、1期終盤からじわじわと面白くなり始め、この2期から大化けした印象です。初期に感じた強烈なハリ◯タのパクリじゃんという雰囲気は鳴りを潜めオリジナリティが増したのもあり、脚本、テンポ、ボケとツッコミ、キャラ、作画、声優、全てが噛み合っていました。
命がけの試験、魅力あふれる強敵たちの登場、主人公が黒幕の血縁者だった、今までにないシリアスなバトルなど強烈なギャグはそのままにバトルアニメとしても桁違いに面白くなりました。

1期放送当時はジャンプ原作とは思えないほど空気でほぼ話題にならなかったのが、2期になってSNSを中心に大盛りあがりし人気アニメの仲間入りしたのはやはりbbbbダンスことインパクト大のOPテーマ「Bling-Bang-Bang-Born」の存在が大きかったと思います。
Creepy Nutsによるこの楽曲はアニソンとしてはかなり異色で初見で度肝を抜かれました。こんなアニソンありか!? と最初は悪夢に出てきそうとか思いましたが、色彩といい構成といいとにかくハイセンス。このOPテーマを毎週見るのが楽しみで仕方ありませんでした。Creepy Nutsもですし、あのサビのダンスを考えた人マジで天才。
この作品の持つ独特なギャグは好みが分かれるとは思いますが、ぜひとも3期を作ってほしい!

TVアニメ「マッシュル‐MASHLE‐」公式サイトリンク

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5位 アンデッドアンラック

出典:アニメ『アンデッドアンラック』公式【10月6日放送開始】(@undeadunluck_an)より

否定能力を手に入れてしまった者たちが世界を“否定”する物語

シナリオ4.8 キャラ4.9 作画4.7
声優4.5 音楽4.5 総合評価4.8

第1話を見た時の印象は「勢い!」と「過激」でした。最後まで見た今はとにかく「緻密」の一言。未だかつて見たことがないほどスケールの大きい世界設定と、複雑に入り組んだ人間関係、とにかく緻密に練り込まれた伏線の数々に脱帽です。

アンディという主人公の印象も大きく変化しました。最初は非常識でぶっ飛んだ男、けれど回を進めるごとに彼の人柄に風子と同じくどんどん惹かれました。ジャンプの主人公としては今まであまりいなかったタイプだったように思います。バトルアニメでありながらアンディと風子のラブコメもアクションと同じくらい割合があったのも斬新で素敵でした。
主人公二人だけでなく、否定能力者が誰も彼も“否定能力”のせいで辛すぎる境遇なのに力強く生きていたのも印象的です。一言では言い表せない魅力がどのキャラクターにもしっかり描かれていました。ぶっ飛んでいるのにキャラ描写は非常に繊細。このバランスが絶妙。

作画の安定感と迫力のあるバトルアクションもさることながら、全編通してアニメ演出が素晴らしかった。シャフトを彷彿とさせる静と動の使い分けが見事で、普段のカラフルな画面とここぞという場面で挟まれる彩度の低い映像のギャップも上手い。とにかくオシャレでハイセンスでした。

TVアニメ「アンデッドアンラック」公式サイトリンク

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4位 ゆびさきと恋々

出典:TVアニメ「ゆびさきと恋々」公式サイトより

恋する美しさと手話の魅力に真摯に向き合った名作

シナリオ4.9 キャラ4.8 作画5.0
声優4.7 音楽4.9 総合評価4.9

ただただ、美しいの一言。
まず鮮やかで華やかで、でもふんわりと柔らかい雰囲気の美麗なキャラデザに心惹かれました。元となったのが少女漫画ということもあって、原作の水彩画みたいな淡い雰囲気を、はっきりとした色合いのアニメで良く表現したなと感嘆の思いです。
特に女の子たちの可愛さをとことん追求した映像美が見ていてため息が出るほど素晴らしい。主人公の雪に至っては可愛すぎて毎週見惚れてしまいました。

ラブストーリーでありながらドロドロせず終始爽やかな空気だったのも素敵でした。主役カップルの二人を中心に、当初はとんでもない多角関係になっていましたが、決して暗くなりすぎず、主役カップルがひたすらラブラブで幸せそうだったのも安心して見られた理由かもしれません。
それでいて片思いの切なさもほろ苦さもしっかり描かれていて、恋愛というよりも“恋”についてとことん描いていた印象です。

そして何よりも素晴らしかったのが聴覚障害者と手話に対しての描き方。生まれつき聴覚障害をもつ主人公の雪が、健常者の逸臣と出会うことで、二人は手話を通して次第に心を通わせていきます。
耳が聞こえないことで苦労することもあれど、手話でお互いの気持ちを伝え合うシーンはとにかく美しい。
手話に触れてこなかった人間からすると軽い気持ちで話題にしてはいけないような気がしていたのですが、耳の聞こえない人たちにとって手話は日本語や英語と同じような言語で、逸臣や雪の幼馴染の桜志のように彼女と話してみたいから手話を学ぶのも素敵なことなんだなと気付かされました。
手話アニメーターというポジションがあることからも分かるように、手や指の動きも本当に繊細で丁寧で、制作陣の原作と手話に対する強い愛とリスペクトを感じられる作品でした。

TVアニメ「ゆびさきと恋々」公式サイトリンク

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3位 ダンジョン飯

出典:TVアニメ「ダンジョン飯」公式サイトより

手描きアニメーションの魅力が全て詰まった傑作

シナリオ5.0 キャラ4.9 作画5.0
声優4.5 音楽4.8 総合評価4.9

連続2クールの前半が終了。正直舐めてました。ものすごい作品です。
レッドドラゴンに食われた仲間を助けるため迷宮の奥深くを目指す道すがら、ダンジョン内に巣食う魔物や植物を調理していくというあらすじ。ファンタジー作品に良く登場するキノコの魔物やマンドラゴラ、ミミックなどのモンスターの生態や体の構造などが論理的に考察されており、実在する調理法で実際に食べなくても何となく想像できる料理に仕上げていくのがとにかくすごい。
それに加えて、魔物たちがダンジョン内でどう生活し、何を食べ、生態系の中でどんな役割をしているのかまで考えられており、“なんとなく”で描かれていないのが衝撃でした。

第1クール中盤辺りまでは毎回いろんな魔物を斜め上の発想で調理していくのが楽しく、しかし途中からは種族間による差別や対立と言ったテーマも描かれるようになり、作品により深みが出ています。
さらに終盤には、主人公ライオスの妹・ファリンがレッドドラゴンの胃の中で果たしてまだ生きているのかと判明するエピソードでは、ここまでやるのかと衝撃を受けました。正直かなりショッキングな描写でしたが、そこからの展開がまた非常に面白く一筋縄ではいかない作品だと改めて思い知らされました。

素晴らしいのはよく練り込まれたシナリオだけでなく、この世界観を見事に表現したアニメーション。調理された食材や料理が味付けを想像できるほど美味しそうに描写されているのはもちろんのこと、様々なモンスターとの戦いでは躍動感溢れる見事なアクションの数々が楽しめました。大げさな動きではなく、かと言ってリアルすぎず、実にアニメらしい動きなのが素晴らしい。近年はCG技術も飛躍的に向上してフル3DCGのアニメも増えてきていますが、やはり手描きアニメーションの面白さには敵わないなと感じさせてくれました。
この素晴らしい作品を続けて2クール目も見られるなんて最高の幸せです。

TVアニメ「ダンジョン飯」公式サイトリンク

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2位 勇気爆発バーンブレイバーン

出典:TVアニメ「勇気爆発バーンブレイバーン」公式サイトより

視聴者の予想を上回り続け怒涛の勢いで駆け抜けた名作オリジナルアニメ

シナリオ4.8 キャラ4.9 作画4.8
声優5.0 音楽4.9 総合評価4.9

話題性だけで言えば冬アニメの覇権だったと思います。ほとんど無名だった放送前から、第1話中盤以降の展開で大化けしたダークホースにして、毎週一度も失速することなくトレンドを賑わせ続けてくれました。

窮地に突然現れなぜか主人公の男に執着し続ける妙に人間味溢れた巨大ロボットのブレイバーンと、なぜか謎のロボットに執着されて不憫な目に遭いまくるかわいそうな主人公イサミ。さらにはちょっと暑苦しいヒーロー大好きなアメリカ軍人のスミスに、「ガガピー」が口癖の不思議ちゃん幼女ヒロインのルルと胸やけしそうなほど個性的なキャラの大渋滞。
敵味方合わせて、鈴村健一さんや杉田智和さん、田中敦子さん、津田健次郎さんなどやたら豪華過ぎるロボット勢のキャスティング。
そして最も度肝を抜かれたのはノリと勢いかと思われたストーリーが実は練りに練られた伏線満載の見事な脚本だったこと。ブレイバーンの正体や敵ロボットたちの目的など、考察しがいのある伏線だらけで毎週とにかく見るのが楽しみでした。

作画も非常に安定していて、イサミやスミスなど軍人らしい肉体をこれでもかとちゃんとムキムキに描いてくれたのが嬉しかったですね。
一方でルルを始め、ヒビキやミユ、アキラなど登場する女の子たちが全員めちゃくちゃ可愛くて目の保養でした。特に序盤はトンデモ不思議ちゃん幼女だったルルが終盤には誰もが認める正ヒロインにしっかり成長したのが印象的です。ルルちゃん可愛い!

声優面では主人公イサミを演じた鈴木崚汰さんが、寡黙なイサミ、かわいそうなイサミ、キレるイサミ、最終話の◯◯なイサミなどいろんな一面を見せてくれるイサミを見事に演じきっていてますます大好きになりました。第1話終盤の「何なんだこの歌はッ!」という伝説級の名台詞はアドリブだったと知って驚いた人も多いハズ。
またスミス役の阿座上洋平さんはアメリカ人らしいスミスを実に魅力的に演じていて、英語ネイティブかと思うほどナチュラルな発音に驚かされ、ルル役の会沢紗弥さんにも「ガガピーッ!!」という機械音にしか聞こえない声を操る技術に脱帽でした。
ベテラン勢にも負けない若手声優陣の台頭が嬉しくて仕方ないです。

TVアニメ「勇気爆発バーンブレイバーン」公式サイトリンク

主な配信情報

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1位 葬送のフリーレン

出典:アニメ『葬送のフリーレン』公式サイトより

圧巻のアニメーションと深みのある淡々とした人間讃歌の物語

シナリオ4.9 キャラ4.9 作画5.0
声優4.8 音楽4.7 総合評価4.9

1月~3月まで放送されたこの第2クールでは主に「一級魔法使い選抜試験編」が描かれました。最初はあまりのキャラの多さに顔も名前も覚えられない……とちょっと不安でしたが、そんな杞憂も何のその。
全キャラにしっかりと見せ場があり、各々が使う魔法の種類や人間関係、生まれ育った境遇にそこで築かれた個性。見進めていく内にいつの間にか全キャラ好きになってしまいました。冬アニメの中で一番終わるのが淋しい作品でした。このままずっと毎週彼らが何気ない日常を送る姿を見ていたい。愛おしくてたまらないです。

特筆すべきはやはり圧巻のアニメーション。間違いなく冬アニメで随一の作画でした。アクションの滑らかさと躍動感、下手にCGを使わない魔法表現の美しさ、派手な動きはなくとも日常の仕草一つとっても恐ろしく丁寧で洗練された作画。おそらくTVアニメとしては最高峰だったと思います。

もう一つ印象的なのは声優陣による演技。この作品の特徴としてほぼ全キャラが声を荒げたり叫んだりせず淡々と喋ります。唯一シュタルクやザインがたまにツッコミを入れるくらい。そうなると全体的にセリフに抑揚がなくなり平坦になって聞いていると飽きが来てしまいそうなんですが、それが一切ないのがすごい。演技の質が高いのか、キャスティングのバランスがすごいのか、全員が淡々と喋っていてもしっかり抑揚と個性があるのが結構な衝撃でした。
アニメ自体のテンポがゆったりめなのと無駄に叫ぶシーンがないのとで、ド派手なバトルがあっても見ていて全然疲れないんですよね。かなり異色の癒し系アニメだと思います。

TVアニメ「葬送のフリーレン」公式サイトリンク

主な配信情報

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※本ページの情報は2024年3月時点のものです。
最新の配信状況は各配信サイトにてご確認ください。

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