アニメアニメレビュー

【アニメレビュー】何十年経っても色褪せない日本アニメの最高峰「AKIRA」

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少し懐かしいアニメをレビューするこのシリーズ。あまり知られていない隠れた名作や、最近アニメを見始めた人にもぜひ見てほしいオススメアニメなどを取り上げていく予定です♪

ちなみに前回の記事はこちら↓

そして今回レビューするのは1988年に公開されたアニメ映画「AKIRA」です。

原作は1982年~1990年まで週刊ヤングマガジンにて連載されていた大友克洋さんによる漫画。

荒廃した近未来の東京を舞台に、超能力者を巡って軍と反政府勢力、そして不良少年たちが騒動に巻き込まれていくSF作品です。

原作漫画は大友さんの高い画力と緻密な描き込み、アニメ映画版は日本のトップアニメーターたちによるアニメーションが海外でも高く評価され世界中にファンを持つ傑作として知られています。
アニメ好きなら一度は見るべきなのは当然として、アニメにあまり興味がないという人もこれを見たらアニメの概念が変わるかもしれません。

アニメ映画版は原作完結前に製作されたためストーリーが異なりますが、原作者である大友さん自身が監督・脚本を務めているのでご安心を。

大まかなあらすじ

1982年、関東地方で「新型爆弾」が爆発し東京は崩壊。これがきっかけで第三次世界大戦が勃発。

それから31年後の新たな首都となったネオ東京が舞台。反政府ゲリラと軍との衝突が続くネオ東京で不良少年の金田はバイクチームの仲間たちと街中を暴走しますが、仲間の一人である鉄雄は不思議な少年タカシと衝突してしまいます。
そこへ軍が現れ事故で気を失った鉄雄となぜか無傷のタカシを回収、金田たちは警察に捕らえられ留置所へと連れて行かれます。
その留置所で金田はたまたま出会ったケイという女性に一目惚れしますが、実は彼女は反政府ゲリラの一員でした。

一方、軍の監視下で入院していた鉄雄は見知らぬ少年の幻覚や幻聴に悩まされるようになり病院を脱走。ガールフレンドのカオリに会いに行きますが、不思議な能力に目覚めると同時に幻覚・幻聴が悪化していき……。

金田と鉄雄

良く誤解されがちですが赤いジャケットと赤いバイクが有名なあの主人公は「アキラ」ではなく金田。この物語の主人公は金田です。(この人↓)

街中をバイクで暴走する不良少年グループのリーダー格である金田とその仲間の一人である鉄雄がW主人公。
二人は同じ養護施設で育った幼馴染で、度胸があり友人も多くバイクの運転や身体能力も高い金田に対し、鉄雄は小柄で大人しい性格。
最初はチームのリーダーである金田と弟分の鉄雄という関係でしたが、鉄雄が事故で超能力に目覚めた後はその関係性が大きく変化していきます。
実は金田に対し劣等感を抱いていた鉄雄は超能力で建物や街を破壊するだけでなく、かつての仲間にすら手をかけるようになり、金田はそれを止めるために自らの手で鉄雄を殺すことを決意。

このアニメ映画版AKIRAで最も有名なセリフである「さんをつけろよデコ助野郎」はそんな二人の一騎打ちのシーンで金田が発した言葉で、本来なら陰鬱としそうな展開なのに本作特有のオシャレな台詞回しによって何ともカラッとした気持ちの良い雰囲気になっているのがたまりません。

しかし最終的に鉄雄が迎えた末路と金田に放った本心は非常に切ないものとなっているのでぜひ最後まで見てもらいたい。

日本最高峰のアニメーション

アニメ映画版AKIRA最大の見所と言えば何と言っても作画。公開から30年以上経った今見ても色褪せないどころか信じられないほど緻密でハイクオリティ。
人物や背景は手描き(セル画)で描かれており、CGはほぼ使われていません。特に崩壊する町並みや建物の描き込みには狂気すら感じるほどの細かさです。雰囲気はちょっと違いますがジブリと同レベルかそれ以上かもしれません。

当時の日本アニメとしては異例の制作費(およそ7億円)が投じられ、参加しているアニメーターは井上俊之さん、木上益治さん、沖浦啓之さん、梅津泰臣さん、金田伊功さんなど日本を代表する一流ばかり。

冒頭で金田がバイクをスライドさせて急停止するシーンは数々の作品でオマージュされるほど有名で、AKIRAは知らなくてもこのシーンだけは知っているという人も多いのでは。
一部残酷描写やグロテスクな部分もあるので苦手な人にはあまりオススメできませんが、冒頭のバイクチェイスだけでもぜひ見てみてほしいです。

プレスコでの収録

日本のアニメでは完成したアニメや絵コンテの映像に合わせて声優さんが演技する「アフレコ」という手法が一般的ですが、本作では先に声優さんの演技を収録しその芝居に合わせてアニメを作るという「プレスコ」が採用されています。
何も画がない状態で演技するのは素人からするとなんだか難しそうに感じますが、アフレコとは違い口パク(キャラクターが喋る画と尺に合わせて台詞を読むこと)を気にする必要がないのでよりお芝居に集中できるという利点もありそうですね。
どちらかというと舞台でのお芝居や朗読劇など役者同士のかけあいを楽しむ演技に近いのかもしれません。

本作に参加している声優が岩田光央さんや佐々木望さん、小山茉美さん、石田太郎さん、鈴木瑞穂さんと言った今では全員大ベテラン~大御所の超有名声優ばかりなのもあって、お芝居もアニメ映画版の魅力の一つ。

前述した「さんをつけろよ~」のシーンも実は金田役の岩田光央さんと鉄雄役の佐々木望さんのお芝居が素晴らしいので、ネタとしても名演技としても楽しむことができます。

「AKIRA」はどこで見られる?

※12/6(金)23:59までYoutubeで無料公開中!この機会にぜひ!!

以下の動画配信サービスでも配信中↓

アニメタイムズ U-NEXT Hulu

FOD Netflix バンダイチャンネル

原作は全6巻↓

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