アニメアニメ感想

「グッバイ、ドン・グリーズ!」 感想(ネタバレあり)

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これから観に行く予定のある方へ
本作品は一切の前情報なしで観るのが一番楽しめると思います。
この記事の後半では核心に迫るネタバレをしているので、未鑑賞の方はご注意ください。
ネタバレなしの感想もあります^^

「グッバイ、ドン・グリーズ!」のあらすじ

東京から少し離れた田舎町に住む農家の一人息子・ロウマ(CV.花江夏樹)。同級生と上手く馴染めないロウマは、唯一の友人・トト(CV.梶裕貴)と二人だけのチーム”ドン・グリーズ”を結成し毎日秘密基地で遊んでいた。
東京の高校に通い始めたトトが帰ってきた最初の夏休み。同級生の多くが参加する地元の花火大会の裏で、毎年二人だけで手持ち花火を楽しむのがドン・グリーズの恒例。今年はそこに、ロウマが仲良くなった不思議な少年・ドロップ(CV.村瀬歩)も加わることに。
ドロップ発案のドローンで花火を撮影するという言葉に乗り気になったロウマは全財産を叩いてドローンを購入。
花火大会の日、3人はたくさんの花火とドローンを用意するが、花火は失敗した上に飛ばしたドローンが風にあおられ見失ってしまう。しかも近くの山で火事が起こったのを同級生たちにドン・グリーズのせいにされたことで、3人は無実を証明するためドローンを探しに出ることになる。

「グッバイ、ドン・グリーズ!」の感想(ネタバレなし)

3人の少年のひと夏の冒険を描いたアニメ、「スタンド・バイ・ミー」みたいな作品、という前情報のみで観に行った結果、とんでもないラストに呆然として帰ってきました。何も知らずに観に行って本当に良かった……。「スタンド・バイ・ミー」とはちょっと違いますが、ひと夏の冒険を通して少年たちの成長を描くというテーマは似通っているかもしれません。

オリジナルアニメ映画というとほとんどの作品がメインキャストに俳優やタレントを起用することが多い中、本作品はメインキャストが全員実力派声優(いわゆる本職声優)というところに惹かれて観に行きました。
実際に観てみたら、本作はほぼ90%くらいが3人もしくは2人のかけあいで物語が進んでいきます。それも思春期の男の子同士の会話なのでテンポも早いしアホなことで盛り上がったりと、とにかくかけあいが何よりも大事な作品。花江くんも梶さんもパンフレットのインタビューで「日常会話のように普通に喋ることを意識した」などと仰っていましたし、かなり技術的な部分が必要とされるキャラクターだったのではないでしょうか。この3人の中に一人でも俳優やタレントが混じっていたらあの空気感は生まれなかったのではと思います。

ストーリーに関して言うと、とにかく中盤からの展開が全く予測がつかなくて最後までハラハラドキドキしました。正直言えば、観終わって最初の感想は「えっ?」でした。あまりに衝撃的過ぎて。自分の中に落とし込むのに鑑賞後しばらくかかりましたね……。
ですがそれくらい感情が揺れ動く作品です。そして衝撃の真実が明かされるラストを観たら、もう一度最初から観たくなること間違いなしの名作です。気になった方はぜひ映画館へ!

※ちなみに3月2日現在、公式HP及びYOUTUBEでは本編冒頭15分がなんと期間限定公開されています。誰でも無料で観られるので、鑑賞を迷っている方はぜひ!

※この先は本編の重大なネタバレを含む感想です。未鑑賞の方にはあまりオススメできません。

「グッバイ、ドン・グリーズ!」の感想(ネタバレあり)

観終わってすぐもう1回観たい! となりました。ドロップが電話ボックスの中で聴いた、ロウマとトトの会話がはっきりと思い出せなくてめちゃくちゃ悔しい思いをしたんですよね。なんとなくは覚えてるんだけど……気になる! もっとちゃんと隅々まで見ていれば、アイルランドとアイスランドを間違えてたことにも気づけてたかもしれないのが悔やまれます。
ただ、トトがかけ間違えた通話の画面、途中から着信音ではなく通話が繋がっている表示だったのは気づいていて、今思うとチボリちゃんだったら通話出たのに何も言わないのはおかしいよなあと。その時はそこまで気づけなかったんですけども。
あの時、あの通話の向こうでは、きっとドロップが息を潜めて、涙を堪えながら2人の会話を聞いていたんだろうなあと思うと泣けてきます。

メインキャスト3人のかけあいが素晴らしかったことは上記しましたが、ここではもう少し具体的にお一人ずつについて感想を書いていこうと思います。

まずは主人公・ロウマ役の花江夏樹さん。心優しいけれど、自分に自身がなくて周囲と馴染めない少年というキャラクターを見事に演じていた花江くん。モノローグでは少し大人びて、まだ幼い3人を見守るような優しさのある声でしたが、一方ロウマ自身に関してはかなりリアリティのあるセリフが多かった印象です。特にトトとのかけあいや、親に対して素直になれず少しぶっきらぼうな喋り方だったりが本当に自然。花江くんらしいキャラクターでした。

続いてトト役の梶裕貴さん。個人的には3人の中で一番リアリティを意識されていたように感じました。とにかく全てのセリフにおいて自然。セリフ量もかなり多いながら、アニメ寄りになりすぎず、かと言って聞き取りやすさや抑揚もしっかりとあってまさに匠の技。ロウマの親友でありながら、東京の高校へ通うトトはロウマよりも一足先に大人になり始めているキャラクター。それ故に、ロウマやドロップのように純粋になりきれず、現実ばかり見て焦りを抱えている、そんな思春期ならではの葛藤を見事に表現されていました。個人的には梶さんの演じたキャラクターの中でもトップ5には入るくらい素敵なお芝居でした。とにかく圧倒されます。

最後にドロップ役の村瀬歩さん。とにかく謎めいた部分が多く「不思議ちゃん」なドロップ。ふわふわしているようで、でも哲学的なことを突然言い出したり、どこか達観したような表情を見せたりと、演じるのがかなり難しそうなキャラクター。
村瀬さんお得意の少し幼く可愛らしい声で演じられていますが、トトとケンカになるシーンでは感情を爆発させるセリフもあってそのギャップにゾクゾクしました。
村瀬さんの声は一見可愛らしくも、実際はかなり芯のあるお声。それがドロップにもぴったりだったなと。終盤は出番がなくなりますが、前半だけでもかなりインパクトを残していたと思います。
あと、「Twinkle Twinkle Little Star」を歌うシーンでドロップだけめちゃくちゃ発音が良かったのも村瀬さんならではでちょっと笑いました。そういう意味でも起用されたんだろうなあ。

繰り返しになっちゃいますが、とにかくこのお三方のかけあいが最高な作品。ずっと聞いていたくなるほど心地よかったです。最後まで観るとまた最初から観たくなるストーリーと、聞いていると心地よくなるメインキャスト3人によるお芝居。もう1回観たい!

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