今回は薫の紅華音楽学校入学前のお話。紅華の元人気娘役でもあった祖母の見舞いに通っていた薫。病院に行くためのバス停である1人の男の子に出会います。野球部の辻陸斗は兄が人気プロ野球選手で、周囲から比べられることに重圧を感じていました。そんな彼と自分を重ね合わせた薫は次第に心を開くようになり……。
3世代で紅華音楽学校入学というプレッシャーを抱えながらもそれらを振り切るほどの強い心と、自他ともに厳しい姿が描かれてきた薫。今回はそんな薫の女の子らしい姿が初めて描かれました。一夏の恋と言わんばかりの甘酸っぱい青春物語に、胸打たれまくりで余韻が凄まじいです……。っていうかラスト切なすぎない……？？？ 泣きそうなんですけど。
辻陸斗くんを演じたのは畠中祐さん。泥臭いお芝居に定評のある畠中くんの野球少年役、最高でした。
でもそれ以上に素晴らしかったのがなんと言っても薫役の大地葉さん。走りながら歌うシーンは二度とありましたが、1回目は軽やかに少し跳ねるように。ちょっと苦しいけど気持ちよく歌っている感じ。2度目は必死に声を張って、苦しいけど歌うことで心の痛みを紛らわすように。その違いがもう凄すぎました。
そしてエンディングではなんと1人で(これまではデュエットだったのが薫だけソロ)歌うんですが、これがもうかっこよすぎる。めちゃくちゃイケボな上に歌が上手すぎるのでもう完全に心奪われました。大地さんやばい……これは惚れちゃう。
「かげきしょうじょ！！」はキャラ一人一人の心情や成長を丁寧に描くので魅力ですが、その中でもこの8話は間違いなく神回だったと思います。もうまるで一本の短編映画を見ているような気持ちになりました。本当に余韻が凄いです。はあ……語彙力が溶ける……。
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