時光代理人-LINK CLICK- 第12話「光をくれる人」感想

アニメ

2022.03.282024.04.11

※重大なネタバレをしているのでまだ本編を見ていない方はご注意ください。

12話のあらすじ

仮面の男を罠にかけ写真館の現像室に閉じ込めたトキとヒカル。トキが事前に現像室に貼った大量の写真の中と現実とを行き来して犯人を翻弄しついに抑え込むことに成功する。予想通りリウ・ミンの素顔を晒し警察に引き渡したトキは、刑事に頼みエマの死の真相を解き明かすことを決意する。

12話の感想

最終話でありながら衝撃的過ぎる展開に頭がついていかなかったので、思わず他の方々の考察を読みに行っちゃいました……だいぶ腑に落ちた！！というわけで大まかな流れをまとめていこうと思います。

まずトキが仕掛けた罠について、冒頭でその計画が本人の口から語られます。シャンシャンのスマホから送られてきた犯人からのメッセージ『約束通り行く』『新たらしい友達へヒントを受け取った』などはトキ自身が過去に犯人と約束をしたのではと推測。
現像室に大量の写真を貼っていたのは、連続殺人事件の被害者たちが撮っていた写真。これによってトキは現像室と写真の中とを自在に行き来できるようになりました。これを全てトキが一人で考えたとすると、実はヒカル以上に知恵が働くのかもしれないですね。悪知恵かもだけど。

こうしてトキの罠にかかった犯人ーー正体はやはりリウ・ミン。ところが捕まった彼の様子はどうにもおかしい。警察の取り調べでも「友達がやった」の一点張り。

一方トキは刑事さんからエマが亡くなる直前に写っていた監視カメラの映像を入手し、その死の真相を全て知る覚悟で再び写真の中へ。
エマはCFOの助手として虚偽のデータ作成に加担させられその上セクハラ被害も受け、さらにリウ・ミンからは金を奪ったと濡れ衣を着せられ殺されそうになったことで精神を病み、自ら橋の上から飛び降りようとしていました。そこへ突然現れたトキに困惑するも、トキが全てを告白したことで再び生きる希望を取り戻そうとします。
この辺りのトキ役の豊永利行さんとエマ役の小清水亜美さんのお芝居が本当に素晴らしかった。お互いの感情をぶつけ合うような掛け合いが胸に刺さりました。
また、これまでトキたちが出会ってきた数々の依頼者たちとの出会い、それらが全て繋がっていく美しさといったら。トキの「みんな悔いを持っていた」というセリフも人生の真理のように素晴らしかった。たとえ過去を変えられたとしても、人間が一才の悔いなく生きていくことは難しい、それでも諦めずに生きていくことの美しさ。この展開に繋げるための、これまでのストーリーの持っていき方が本当に素晴らしかったです。

と、ここまでで終わっていればただただ感動的な最後だった……んですが事態は急変。突然エマの態度が一変し、おかしなことを言って自ら飛び降りてしまう。失意の中現実に戻ってきたトキの目の前にあったのは、何者かに体を乗っ取られたリンがヒカルをナイフで刺した衝撃の光景だった。
時光代理人さんお得意の激上手の引きです。この終わり方は天才すぎる。ちなみに言うと、2期はすでに決定しているそうです。やったね！！

とは言え疑問に残るのが真犯人は何者なのか、ということとリウ・ミンは下半身付随だったのになぜ動けたのかということ。この辺りは他の方の考察を読んで理解できたのですが、まずリウ・ミンについて。
トキも作中で回想してましたが、チェン・シャオに乗り移った時、彼の欠けている眼鏡の度が合わなくてトキは目を擦っていました。また、ドウドウに乗り移った時には子どもの体ながら体格のいい犯人を拳一つでぶっ飛ばしてましたよね。あれは、乗り移った人間の身体能力がそのまま適用されるという伏線だったのです。つまり、リウ・ミン自身は下半身付随だったものの、真犯人は五体満足だったので自由に体を動かせたんですね。すげえ伏線だ……。
真犯人が何者かについてはまださっぱり分かりませんが、おそらくトキと同じく他人に乗り移る能力を持っているようです。トキ自身は写真を媒介しているので、もしかしたら真犯人も何かしら媒体を介しているのかも。ただ、トキが能力を発動する合図として両手を合わせていたことに関心しているようだったので、また違う方法なのかもしれませんね。

というわけで毎回衝撃の引きで視聴者を驚かせてきた「時光代理人」は最終回でも特大の衝撃を残して終わりました。
なお、先ほども言ったようにすでに2期の制作が決定しており、bilibiliにて2022年に配信予定とのこと。つまり今年中には配信されますが、日本語吹き替え版が地上波で放送されるのは早くても来年かと思われます。ちなみにbilibiliにて配信されている2期のPVを見たら、明らかに1期より作画が進化しててめちゃくちゃかっこよかったです。楽しみすぎる。