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【アニメ感想】ヴィンランド・サガ SEASON2 第17話 「#17 家路」

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17話のあらすじ

ガルザルを狙う蛇と対峙することになったトルフィン。刀身の曲がった独特な剣を使う蛇に対し、素手のトルフィンは不利な状況ながらも必死に食らいつく。しかしやがて蛇の早い攻撃に気圧され、ガルザルの横たわる馬車の前を取られてしまう。

17話の感想

トルフィン対蛇の戦い。SEASON2に入ってからはほぼ初めての戦闘シーン。
剣を持つ蛇に対しトルフィンは素手、その上実戦は数年ぶり。圧倒的不利かと思いきや、かなり善戦しましたね。改めてトルフィン、強い。
でもそれ以上に、アシェラッドやトルケルらに文字通り揉まれてきたトルフィンをしても、今まで戦った中で一番早いと評された蛇、恐ろしいですね。マジでなぜ農場の用心棒に??

ちなみに前回、原作者の幸村誠先生の裏話ツイートで蛇の使う剣が主に中近東で使われるシャムシールという刀剣だということが明らかになりましたが、今回はさらに蛇が自らのことを「ミクラガルドの戦士」と言うシーンがありました。
ミクラガルドとは? と思って調べたら、現在のトルコの都市イスタンブールにかつてあったコンスタンティノープルの別名だそう。当時はビザンツ帝国(東ローマ帝国)の首都だったそうです。蛇の出身地が分かってスッキリ。
中東からはるばるデンマークまで……やはり彼の半生が気になりますね。
客人たちが皆動物の名前を使っているのは「ヘマをやらかしたせいで本名を名乗れないから」だそうですが、そうすると蛇も何かをやらかして追われる身になったということなのかな。

力のトルケル、技術のアシェラッド、素早さの蛇という印象ですが、冷静に考えるとその蛇相手に素手で互角に戦えるトルフィンやはりめちゃくちゃ強いですね。おそらく彼が武器を手にすることはよほどのことがない限りもうないでしょうが、確実に蛇よりは強そう。
しかし今回は蛇に軍配が上がり、トルフィンが庇っていたガルザルを奪われてしまう結果に。

トルフィンとアルネイズさんがガルザルを見逃してやってほしいと懇願するのに対し、蛇が語った「ガルザル1人の命の方が俺の部下5人の命より重いのか」という問いには心臓がぎゅっとなりました。これはおそらく、人類の永遠のテーマ。
命は平等だと言うけれど、じゃあ誰からも愛される聖人君子と殺人などの罪を犯した罪人の命は等価値なのかと問われると……。
ガルザルは確かに蛇の部下5人を殺したけれど、その部下たちだってたくさんの罪を犯したからこそ客人になったのだろうし。
蛇の答えが間違っていたのか、それともアルネイズさんたちが間違っていたのか。考えさせられる問いかけでした。

けれどガルザルもまた恐ろしい男です。蛇に刺され致命傷を負っているのにも関わらず、不意打ちとはいえ蛇を素手で締め上げて気絶させてしまうとは……。
アルネイズに「帰りましょう」と声をかけられれば、トルフィンやスヴェルケルさん相手にこれまでの形相からは想像もつかないほど丁寧な言葉遣い。彼が本当はとても心優しく誠実な青年であったことが伝わってきて、争いと憎しみがここまで人を変化させてしまうということに改めて恐怖。

馬車に乗ってアルネイズと2人どこか遠くを目指すガルザル。
朦朧とする意識の中で見る夢には、奴隷となった自分自身が虐げられる姿や、幸せだったかつての家族の姿。目を開ければすぐ隣には現実のアルネイズの姿。
夢と現、過去と現在が交錯する演出に鳥肌。Aパートの激しさとは打って変わって、Bパートはただひたすら静けさの中をガルザルが過去と未来に進んでいく対比が素晴らしかった。
ガルザルが蛇を締め上げたあの瞬間から、アルネイズがガルザルとの別れを覚悟してすっと穏やかな表情になったのが非常に印象的でした。愛する妻の腕の中で、愛する息子と再会する夢の中で、穏やかに逝けたのはガルザルにとって最良の終わり方だったのかも……。

ガルザルとトルフィンの境遇は少し似ているのかもしれませんね。自ら争いの中に身を投じた結果、多くの物を失った2人。ガルザルは本当の意味で故郷に帰ることはできませんでしたが、トルフィンにはまだ未来がある……と信じたい。
けれどその前に、次回はまだまだトルフィンとエイナル、そしてアルネイズさんの受難は続きそう。

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※本ページの情報は2023年1月時点のものです。
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