2024年5月8日、5年前にサービス終了したアプリゲームの「夢色キャスト」がなんとアーカイブアプリ化することが公式サイトにて発表されました。ファンにとっては衝撃であり最高にハッピーなニュースでもありました。
しかし今から5年も前にサ終(サービス終了)した上に、配信されていたのも3年とちょっとということでそもそも「夢色キャスト」を知らない人も多いのでは……と思い、今回は「夢色キャスト」の魅力を解説していこうと思います。
「夢色キャスト」とは?

「夢色キャスト」はセガが開発・運営していたスマートフォン向けゲームアプリのこと。ファンからは「夢キャス」の愛称で親しまれています。
2015年9月29日にサービスが開始され、2019年1月15日に惜しまれつつもサービスを終了しました。
キャッチコピーは「セガゲームス×ランティスが贈る恋するミュージカルリズムゲーム」。
そのキャッチコピーの通り、ミュージカル劇団を舞台にしたリズムゲームです。
また男性だけの劇団に、主人公(プレイヤー)である脚本家の女性が所属するところから物語が始まり、各キャラクターとの恋愛ストーリーもあるため乙女ゲームの側面もあります。
豪華クリエイターが集結
大手のゲーム会社であるセガと、アニメ・ゲーム関連の音楽レーベルであるランティスが開発に携わっていることもありゲームのクオリティはかなりハイレベルでした。
ゲーム内の本編や各キャラクターとのストーリーでは2Dイラストが立体的に動く「Live2D」の技術が使われており、美麗なイラストが動くのもサービス開始当時(2015年)はそれだけで感動したものです。
キャラクターデザインを担当したのは「アイドルマスターSideM」のキャラデザとしても知られるイラストレーター集団・FiFS所属のののかなこさん。同じくFiFSのリーダーでもある曽我部修司さんも関わっています。
さらに本作にはキャラクターたちが歌唱する楽曲が多数ありますが、それら全ての作詞をアニソン界を代表する作詞家・畑亜貴さんが担当。
ランティス×畑亜貴さんによる楽曲はどれもこれもが超ハイクオリティ。
超人気声優が揃い踏み!
「夢色キャスト」の舞台は男性俳優のみで構成されるミュージカル劇団“夢色カンパニー”。そこへ1人の女性脚本家がやってくるところから物語は始まります。
その夢色カンパニーにはメインの俳優が7人所属しており、彼らがいわゆる乙女ゲームの攻略キャラクターたち。
そして彼らを演じる声優が一ソシャゲとしては中々ない豪華さなのです。
王子様みたいな正統派イケメン・朝日奈響也(CV.逢坂良太)
夢色カンパニーの主宰にして顔でもある響也。父がカンパニーの創設者であり、また主人公を脚本家として引き入れた人物でもあります。
いつも穏やかで優しく見た目も相まって王子様のようなイケメンですが、ミュージカルにかける思いは本物。
逢坂良太さんの甘く優しい声がぴったりハマっていてとにかくかっこいい。
歌舞伎界からやってきたクールな御曹司・藤村伊織(CV.花江夏樹)
夢キャスのクール担当。梨園の御曹司で、所作や言動から気品が滲み出ています。その一方で天然な一面があったり、ハシビロコウが好きだったりとクールキャラでは収まらない可愛らしさもあります。
元歌舞伎役者ということもあり演技力はカンパニー随一。そのため演技や所作の指導も担当。
演じるのは今や声優界でも人気・知名度ともにトップクラスの花江夏樹さんです。
みんなのお母さん的存在にして演技派・橘蒼星(CV.豊永利行)
響也の幼馴染にして親友。彼の影響でミュージカル俳優になり、今は夢色カンパニーのマネジメントや事務処理もこなすみんなのまとめ役。しっかり者で温和な性格も相まり、オカン的な役回りも。ただし怒ると怖い。
演じる豊永利行さんが憑依型声優なこともあり、蒼星も悪役からダークな役まで何でもござれ。
元天才子役の小悪魔的美少年・桜木陽向(CV.上村祐翔)
夢キャスのショタ担当。幼い頃から芸能事務所に所属し、ドラマやCMにも出ていた元天才子役。しかし演技力で勝負したいという思いからミュージカルの世界に。
数々の脚本家を「おねーさん♪」という殺し文句で落としてきた小悪魔。
ファッションセンスにも恵まれ、カンパニーでは衣装デザインやヘアメイク担当。
演じるのは少年役に定評がありまくる上村祐翔さんです。
俺様キャラなのに可愛さもある元ヴォーカリスト・新堂カイト(CV.林勇)
夢キャスの俺様担当……なのですが可愛いモノ大好き、甘いモノ大好き、辛いモノも苦いモノも大の苦手というギャップの塊みたいな男。しかもツンデレ属性まで!
元々は人気ロックバンドのヴォーカリストで、幼い頃から習っていたピアノと作曲も天才的。夢色カンパニーの楽曲は彼が作曲しており、高い歌唱力からメンバーの歌唱指導も担当しています。
演じているのは林勇さん。当時は「ハイキュー!!」の田中龍之介役のイメージが強く歌唱力の高さもあまり知られていなかったため驚いたユーザーも多かったはず。
大人の魅力がたまらない元ダンサー・雨宮仁(CV.小野友樹)
元はニューヨークのブロードウェイで活躍していたダンサー。響也の父に師事していた過去もあり、またカンパニー最年長であることから響也やメンバーの兄貴分的存在。
常に冷静で一歩後ろからみんなを見守っており、カンパニーではダンスの経験を生かし振り付けとダンス指導を担当。
演じているのは小野友樹さんです。
元気でピュアなみんなのムードメーカー・城ヶ崎昴(CV.畠中祐)
元々はプロのサッカー選手を目指していたがケガにより挫折。夢色カンパニーの公演を見て歌舞伎からミュージカルに転向した伊織の存在を知り追いかけるように入団した。
役者としてはまだまだ駆け出しながら、身体能力の高さを生かしカンパニーではアクション指導担当。
演じるのは当時まだ新人だった畠中祐さん。夢キャスで歌唱力の高さが世に知れ渡り、さらに夢キャス初のライブイベントではそのスタイルの良さとキレッキレのダンスでファンに衝撃を与えました。
鮮烈なデビューを果たしたライバル劇団「GENESIS」
メインストーリー第3部から登場したライバル劇団「GENESIS」は当時大きな話題を呼び、その後は夢色カンパニーに負けるとも劣らない人気劇団となりました。
爽やかで青空がよく似合う夢色カンパニーに対して、GENESISはとにかく黒が似合うスタイリッシュなイメージ。そしてこちらもかなり豪華な声優陣が起用されています。
完璧を体現する天才役者・黒木崚介(CV.古川慎)
劇団GENESISの看板役者にして、演技・歌・ダンス・殺陣すべてにおいて天才。元々はブロードウェイで「仮面のダンサー」として素顔を隠して活動していたが、劇団GENESIS立ち上げのため日本に帰国した。
演じるのは歌唱力の高さが度々話題になる古川慎さんです。
策略家な劇団GENESISの主宰・灰羽拓真(CV.斉藤壮馬)
GENESISの創設者にして主宰。とある理由から夢色カンパニーに敵意を抱いており、GENESISを立ち上げた。劇団内では最年長で、仁よりも年上とのこと。
メインストーリーではヒール的な立ち位置で登場したものの、その後の個別ストーリーで多くの脚本家を沼に引きずり込んだ。ソロ曲「孤独の城に降る雨よ」がまた名曲。
演じるのは斉藤壮馬さん。これまで演じた中でもかなり声が低く珍しい役どころ。
ヒーローのような元スーツアクター・藍沢湧太郎(CV.鈴村健一)
恵まれた体格と運動神経を持つ元スーツアクター。ライバル劇団に所属する昴にもアドバイスを送るような好青年。
クールでダークなイメージが強いGENESISの中では親しみやすく人の良さが滲み出ているお兄さん的存在。
演じるのは鈴村健一さん。夢キャス声優の中では1、2位を争うベテランなためキャスティングが発表された時はかなり話題になった印象があります。
純粋無垢な天使・白椋れい(CV.山下大輝)
可愛らしい顔立ちの現役大学生。“純粋無垢な天使”と評されるほどピュアで繊細。感受性が強いらしく役にはいりこみすぎてしまうことも。歌唱力の高さと作曲に優れている。
プライベートでは5人の姉がいる末っ子で、陽向と同じく弟属性。
演じるのは山下大輝さん。元々ミュージカルが好きで音楽専門学校でボーカルを専攻していたこともあるという色んな意味でぴったりなキャスティング。
個性派の天才俳優・朱道岳(CV.平川大輔)
赤い髪とチョーカーが特徴的な青年。言葉遣いも目つきも悪いが演技に対しては真面目でストイック。熱くなりやすいところがたまにきず。
演じるのは鈴村さんと同じくベテラン声優の平川大輔さん。
超ハイクオリティな名曲の数々
夢色キャスト最大の魅力は完成度の高い楽曲が多数存在すること。ソロ曲・ユニット曲合わせて40曲以上あり、ボーカルのないインスト曲も含めれば80曲近くはあるのではないでしょうか。キャラクターソングを収録したアルバムは7枚も発売されています。
基本的には各キャラクターをイメージしたものと、ゲーム内で披露されるミュージカルの劇中歌という設定の2パターンが存在します。
個人的にオススメなのは劇中劇の中でも特にファン人気の高い「オペラ座の怪人」がドラマCDとして発売された際に新規収録された「Phantom Cry」。
主演の橘蒼星が歌う劇中歌で、演じる豊永利行さんの高い歌唱力とダークな世界観がたまらない名曲。
オペラ座の怪人を演じる蒼星を演じる豊永さんという構図が声優オタクの心をくすぐります。
単純に楽曲としての完成度も非常に高いためぜひ一度は聞いてほしいイチオシ曲です。
夢色カンパニーの7人全員で歌っている楽曲の中では「NEVER END STORIES」がオススメ。
こちらは劇中劇の曲ではなく、ゲームのテーマソングのような楽曲で、7人のキャストたちから脚本家(プレイヤー)へ向けた内容となっています。
夢色キャストの全てが詰まった歌詞とエモーショナルなメロディが感動不可避のこちらも名曲。
劇団GENESISで最もオススメなのはダントツで「Dears for Fears」。
5人全員で歌っているこちらの楽曲は劇中劇「JACK -The Eternal Darkness-」のテーマソング。ジャック・ザ・リッパーをモチーフにした演目で、5人全員が殺人鬼役というかなりダークでハードな世界観が衝撃的。個人的には全演目の中でもぶっちぎりでお気に入りのイベントでした。
また夢色キャストにはボーカルのないインスト曲も多数存在しており、それがまたハイクオリティ。ただのインスト曲と侮るなかれ、隠れた名曲がかなりあります。
個人的に人気が高かった印象があるのは「ブラッド・リンケージ」という吸血鬼をモチーフにした演目のBGM「トランのワルツ」。
一度聞いたら忘れられない切なくも激しい旋律がとても美しい楽曲です。
この曲を聞くと今でも譜面が思い浮かんで指が動きそうになるくらい楽しかった記憶があります笑。
いくつかオススメの曲を紹介させていただきましたが、この他にもまだまだたくさん名曲があるのでぜひ多くの方に知ってほしいです。
全ての曲が各CDに収録・発売されているので少しでも気になったら購入していただけるととても嬉しいです。
アーカイブアプリとは?
ここまで夢色キャストの魅力について解説してきましたが、2024年9月29日に配信予定のアーカイブアプリはどんな内容になるのか現時点での情報をまとめてみました。
5月10日時点で公開されている情報は以下の通り。
- タイトルは「夢色キャスト TAKE A CURTAIN CALL」
- 買い切り型の有料配信(価格は未定)
- 2024年9月29日配信予定
- 「夢色カンパニー」「劇団GENESIS」の演目・楽曲・ドラマがオフラインで遊べる
リズムゲームやメイン・個別ストーリーなどは実装されるようですが、その他のおまけ要素やガチャなどについてはまだ不明です。
またアーカイブアプリの配信とは別に、10周年を記念した新規楽曲や「夢色キャスト TAKE A CURTAIN CALL」のための描き下ろしメインビジュアルの制作も発表されています。
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夢色キャスト初のCD↓
夢色カンパニー7人のソロ曲を収録↓
名曲揃いの3枚目アルバム↓
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