俳優としても大活躍の超人気声優
人気声優として活躍する一方、2020年放送の連続テレビ小説「エール」でナレーションを担当したことを皮切りに映画やドラマなど俳優としてもブレイクした津田健次郎さん。イケボと評される艶のある低音ボイスとモデルのような整った顔立ちから今や国民的人気を誇るイケおじ声優となりました。
どんな声優?
津田健次郎さんは元々舞台役者として活動していましたが、1995年にTVアニメ「H2」で声優デビュー。転機となったのは2000年に放送スタートしたTVアニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の海馬瀬人役。主人公のライバル役かつ印象的なセリフも多かったことから今も人気の高いキャラクターで、津田さんの代表作となりました。
さらにその翌年には超人気シリーズの「テニスの王子様」もスタート。主人公の先輩である乾貞治を演じ、声優として一気に知名度を上げました。
その後もメインキャストとして数々の話題作に出演する中、声優人気をさらに高めたのが2018年に放送がスタートしたTVアニメ「ゴールデンカムイ」の尾形百之助役。原作人気も高いキャラクターを担当し強烈なインパクトを残しました。
2021年には第15回声優アワードで主演男優賞を受賞し、同時期には連続テレビ小説「エール」での語りを担当。
この頃から俳優としての活動も本格化しテレビドラマ「最愛」や「映画 マイホームヒーロー」など話題作に次々と出演しアニメファン以外にも知名度と人気を高めるきっかけとなりました。
オススメ作品
2023年に発売した写真集「ささやき」が大きな反響を呼ぶなどそのルックスも何かと注目を集めている津田さん。いわゆるイケおじと評されることが多く、また独特な艶のある低音からイケボ声優として昔からアニメファンの間でも人気がありました。
しかし津田さんの一番の強みはその演技力の高さ。大学時代から演劇を学んでいることや、声優の養成所ではなく劇団の養成所に通っていたことなどから、いい意味でアニメ色に染まっていない演技が魅力。
ここではこれまでに津田さんが演じた中から特に素晴らしかったキャラクターをご紹介。
「GANGSTA.」ニコラス・ブラウン
2015年放送のTVアニメ「GANGSTA.」で津田さんが演じたのは準主人公のニコラス・ブラウン。生まれつき耳の聞こえないニコラスは基本的には手話や読唇術でコミュニケーションを取りますが、重要な場面では喋ることも。
耳が聞こえない故に発声が安定せず上手く喋れないニコラスのセリフは濁音が多く少したどたどしくも聴こえます。そんな難役を津田さんは見事に演じており、演技派声優としての存在感を示しました。
セリフ量はそれほど多くはないのですが、ファンなら一度は見ておきたい名演技。
「ID:INVADEDイド:インヴェイデッド」名探偵・酒井戸/鳴瓢秋人
2020年放送のオリジナルTVアニメ「ID:INVADEDインヴェイデッド」では主演を務めた津田さん。
殺人犯の殺意の世界「イド」に潜入し犯人を特定するというSFミステリーで、津田さんが演じたのはその「イド」に潜る鳴瓢秋人、そして「イド」に潜った際の姿である名探偵・酒井戸です。
鳴瓢は娘を殺害され後追いした妻も失い、仇の殺人犯を殺したことで収監されたというハードな経歴を持つキャラクター。妻子を深く愛する情深い人物である一方、殺人犯を巧みな話術と心理誘導によって自殺に追い込む凶悪性も持ち合わせる非常に難しい役どころ。
後半からは感情をあらわにするシーンも多く、見ているこちらの心まで揺さぶってくる強烈なお芝居は必聴。
鳴瓢より少し若い姿で登場する酒井戸は声の雰囲気も柔らかく、一応同じ人物ではあるのですがまた違った演技を楽しむことができます。
なお津田さんは2021年に第15回声優アワードで主演男優賞を受賞。本作での演技も高く評価されたとのことで、声優ファンにもオススメしたい名作。
「ACCA13区監察課」ニーノ
完成度の高い1クールアニメとして評価が高い本作。13の自治区からなる架空の王国が舞台の群像劇で、津田さんが演じたのは主人公ジーン・オータス(CV.下野紘)の親友ニーノ。
フリーの記者として作中様々な場面で神出鬼没にジーンの前に現れては、彼の相談に乗ったり飲みに付き合ったりと良き親友です。
津田さんが演じた役の中でもかなり声が柔らかく、優しく温かみのある雰囲気が魅力的。御本人も非常に温和で素敵な方なのでニーノとの雰囲気も近いかもしれません。
物語中盤にはニーノに関する重大な秘密が明かされるのですが、ジーン役の下野さんとの年齢や声のバランスも考慮した上で津田さんがキャスティングされたのかなと想像するのも楽しいですね。
「ゴールデンカムイ」尾形百之助
日露戦争後の北海道を舞台に、アイヌの埋蔵金を巡る戦いを描く人気シリーズ。主軸は冒険やサバイバルを描きつつもグルメ、ホラー、ギャグ、歴史、文化などありとあらゆるジャンルをぶち込んだカオスさが話題を呼び大ヒットしました。
主要メンバーから脇役まで各キャラに熱烈なファンがいる個性的な登場人物の中でも特に人気が高いのがこの尾形。
物語序盤には陸軍第七師団の上等兵として登場、しかしその後は師団を裏切り独断で行動を始め、時には主人公の敵として、時には旅を共にする仲間になったりと立ち位置が大きく変わっていきます。
津田さん曰く実写作品のような“生っぽさ”を意識したというお芝居は、地を這うような響く低音が聴いていてぞわぞわするほど存在感を放っています。色気もあるのに、何を考えているのか分からない虚ろな空気感は津田さんにしか出来ない芸当。
「呪術廻戦」七海建人
こちらも説明不要の人気作。
津田さんが演じたのは脱サラ呪術師のナナミンこと七海建人。誰に対しても敬語で見た目は紳士なのに「労働はクソということです」など強い言葉を使ったり、かと思えば同じ呪術師でも年下や後輩に対しては情が深かったりとギャップの塊みたいなキャラクター。
クセの強いキャラクターが多い本作の中でもトップクラスの常識人で頼れる大人として描かれる七海を津田さんが説得力を持って演じており、文句なしにハマリ役、文句なしにかっこいい。
御本人の人柄が七海の声にも滲み出ていてそういう意味でもばっちりハマっています。
ただ第2期の渋谷事変は七海ファンにとっては心抉られること間違いなしの鬱展開なので視聴の際は要注意。見るのは途中までのがいいかも……。
余談ですが2012年から2014年まで放送されていたTVアニメ「宇宙兄弟」ではビンセント・ボールドというキャラクターを津田さんが演じているのですが、七海のそっくりさんとして一部ファンの間で有名。金髪、無愛想だけど根は優しい、基本敬語、主人公の先輩、過去に親友を亡くしている……など共通点が多いので、七海推しの人には超おすすめです。
他にも出演作は多数
印象的な敵・悪役
・「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」海馬瀬人
・「薄桜鬼」風間千景
・「僕のヒーローアカデミア」オーバーホール
・「ソウルイーター」ミフネ
・「ONE PIECE」ヴィンスモーク・ヨンジ
・「BORUTO‐ボルト‐」大筒木イッシキ
・「ザ・ファブル」小島賢治
かっこいい頼れるイケメンたち
・「テニスの王子様」乾貞治
・「NARUTO‐ナルト‐」山城アオバ
・「Free!」御子柴清十郎
・「家庭教師ヒットマンREBORN!」大人ランボ、スパナ
・「K」周防尊
・「ワンパンマン」アトミック侍
・「刀剣乱舞」日本号
・「チェンソーマン」岸辺
・「極主夫道」龍
オネエから猫まで変化球
・「TIGER & BUNNY」ファイヤーエンブレム/ネイサン・シーモア
・「東京喰種トーキョーグール」ニコ
・「惑星のさみだれ」ノイ=クレザント
・「ラーメン赤猫」文蔵
ナレーション
・「はたらく細胞BLACK」
・「不滅のあなたへ」
・「め組の大吾 救国のオレンジ」
※だいぶ雑な振り分けです。ご容赦ください。
吹き替えでも活躍中
・「スターウォーズシリーズ」カイロ・レン
・「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」パーシバル・グレイブス
・「フィフティ・シェイズシリーズ」クリスチャン・グレイ
・「ゴジラvsコング」ネイサン・リンド
・「ツイスターズ」タイラー
・「ブラックパンサー」エリック・キルモンガー
・「マッドマックス:フュリオサ」プレトリアン・ジャック
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