20話のあらすじ
仙人蓋の売人は小梅の母・初音(CV.佐藤利奈)だった。母のもとを訪れた小梅は父や猿のことを問い詰めるが、初音は悪びれる様子もなく真相を語りだす。
一方、姿を消した小梅を追って北領の村へと向かう若宮と雪哉、しかし事態は最悪の展開を迎えてしまう……。
20話の感想
まずは小梅とその母・初音について。家の井戸が涸れたことがきっかけで出ていったという以外ほとんど情報が出てこなかった初音。しかし彼女の口から、一連の猿騒動の元凶だったことが明かされました。情けない父親でも家族への愛情は確かにあった心優しい治平、井戸の底の老猿に「若い女を食べたい」と要求された時、実は断っていたことが判明。代わりに請け負ったのが初音だったのです。自分が裕福になるためだけに、罪もない女性たちを、そして北領の村人たちを生贄にしたのも彼女。
その上、このことを小梅に問い詰められ責められると逆ギレし、実の娘すら手に掛けようとする始末。彼女自身も幼い時に父に売られ相当な苦労をしてきたようですが、それでも同情できないレベルの罪を重ねた悪魔ですね……。
初音の手で殺されそうになった小梅はしかし、駆けつけた若宮と雪哉によって救出。初音は捕らえられ、小梅は無実を証明しようやく雪哉と和解することができました。
ところがここから急展開。
初音の今の男が仙人蓋の過剰摂取で凶暴な烏へと転身、二人がかりでなんとか気絶させますがその直後、なんと若宮が初音に刺されてしまいます。
誰が死んでもおかしくないこの作品。若宮の安否が確認できるまでもう気が気じゃなかったです……。
さて今回が惜しくも最終回と言うことで残された伏線が一部回収されました。
まずは真の金烏について。
仙人蓋で凶暴化した烏を止める際、雪哉は烏を羽交い締めにして若宮に殺させようとしました。しかし若宮はなぜか刀の刃ではなく柄で殴って気絶させます。彼はなぜ烏を殺さなかったのか?
これについて浜木綿様は「真の金烏は烏を殺せない」と発言。金烏にとって全ての八咫烏は守る対象であって殺すことができないのだそう。それが自分を殺そうとする相手であっても。
だから危険な場所では必ず澄尾さんが護衛についていたんですね。
また真の金烏にはその時代に必要とされる能力を持って生まれてくる性質があるそうで、若宮――奈月彦の能力は「山内の崩壊を食い止める力」。藤の矢で結界の綻びを補強するあの力ですね。
彼がこの力を授かったということはやはり山内の崩壊は確実に進んでいるということ……。
そして最後にもうひとつ残っていた伏線――それは「不知火」。以前雪哉たちが北領で調査していた際に村人たちが噂していた謎の現象ですね。結界の向こう側でぼおっと浮かび上がる無数の光、実はあれ、人間界の街の明かりだったんです。不知火の光が夜景に変わる演出、鳥肌が止まりませんでした。
人間界は広がり続け(森を切り開き開発が進んでいる?)、結界が弱まることで山内と人間界の境界がどんどん曖昧になっているのかもしれません。
もしかして山内の崩壊にも関係している……?
真の金烏の持つ力、そして本当の役目を知った雪哉。故郷の垂氷を守りたいという願い、それは同時にこの山内を守ることに直結しています。だからこそ雪哉は、若宮の側で守り仕えることこそが垂氷を守ることにも繋がるのではと考え、一度は降りた近習の役目を今度は自らの意志で務めることを決意。
第1クールのラストで近習を辞めた雪哉が、第2クールのラストで再び近習になる。美しい結末です。
しかしまだまだこの「八咫烏シリーズ」の物語は終わりません。猿の問題も解決していませんし、再び姿を消した小梅の行方も気になります。
何より、最後には山内衆になるため雪哉が勁草院に入所する場面も描かれました。きっとそこでもいろいろあるはず……!
ぜひとも続編を作ってほしい!
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※本ページの情報は2024年8月時点のものです。
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