いよいよ秋アニメも終わりですね。皆さんは何が面白かったですか?
当ブログで追ってきたのは12作品(内、完走したのは11作品)。完走した11作品の感想を5段階評価でまとめてみました。
評価基準はこちら(最高★5)
・ストーリー(話の面白さ、演出、原作との差異、終わり方など)
・キャラクター(魅力的なキャラが多数いるか、深く掘り下げているかなど)
・作画(絵の綺麗さ、滑らかな動き、作画崩壊していないかなど)
・声優(有名な声優の有無、キャラに合っているか、演技力など)
・主題歌(曲が合っているか、OP・EDの作り込みなど)
・総合(総合的な評価、丁寧な作品作りなど)
※評価は主観に寄るモノなのであくまで個人の感想です。
ブルーピリオド
評価
【ストーリー】★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★
【声優】★★★★【主題歌】★★★★★【総合】★★★★
高評価ポイントは……
【ストーリー】と【画材の再現度】
原作が人気なだけあってとにかく話が面白い! 美大入試までの道のりという珍しいテーマを、美術の知識ゼロでもとにかく分かりやすく描いていて、思わず「へえ~!」と言ってしまう情報がたくさん。それと同時に、いかに厳しい世界なのかという現実も美化されずに描かれていてとても好感を抱きました。予備校まで行っても結局美大以外の道を選ぶキャラクターもいたりとてもリアル。
また、画材の再現度も素晴らしかった。例えば鉛筆で線を引くだけでも、アニメだとリアルに描写するのは中々難しいようで他ではあまり見かけません。しかしブルピリでは鉛筆の濃淡や、絵の具が混ざって色が変わる表現などもかなりリアル。作中に登場する絵画やキャラクターたちの作品は全て、原作者の山口つばさ先生や数名の方によって実際に描いたものを使用しているという点もとても良かったです。EDの映像が毎回山口つばさ先生によるイラストだったのも豪華で楽しみでした。
低評価ポイントは……
【作画】と【構成】
まず作画がとにかく残念。1話の時点で怪しかったけれどその後どんどんクオリティは下がっていき最終話も微妙。キャラのアップは非常に綺麗で引き込まれるのに、体のバランスや手の動きなど粗が気になりました。キャラデザもかなりポップで可愛いのに残念でした。
もうひとつ気になったのは1話ごとのエピソードのぶつ切り感。特に序盤から中盤にかけてが、次々と場面が切り替わりそのたびに作中の時間が経過しているのに感情移入しづらかったです。なので1話ごとの盛り上がりに欠け、どこに感情を持っていけばいいのか分からずかなり戸惑いました。
※2021年12月現在Blu-ray&DVDの情報は公開されておらず発売予定はないようです。ネット配信もNETFLIXのみです。
さんかく窓の外側は夜
評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★★【総合】★★★★★
高評価ポイントは……
【伏線】と【演技力】
脚本の練られ方がすごい。全ての要素が繋がっていて、セリフの一つ一つ、エピソードの一つ一つが伏線にも思えるくらい。独特な世界観やホラー要素も、人間を描写するのにぴったりで秀逸でした。視聴前はホラー? BL? と戸惑ったものの、見終わって見たらどちらでもなくそんなジャンルを飛び越えた名作でした。
そして本作で一番素晴らしかったのがなんと言っても豪華声優陣による超ハイレベルなお芝居。島﨑信長さんの人間的でリアルなお芝居と、他人に乗っ取られた時の演じ分け。羽多野渉さんと小林ゆうさんの地に足つかないふわふわとした掴みどころのないお芝居。そして平田広明さん、本田貴子さんの深みのある洋画の吹き替えを見ているような繊細さ。おそらく今期トップクラスに聞き応えのあるお芝居が聞けて本当に幸せでした。
低評価ポイントは……
【カットされたエピソード】
原作未読なので知らなかったのですが、どうやら原作のエピソードがいくつかカットされていたそうです。そのカットされた話数はドラマCDで発売するとのこと。なんと5枚もあるそうで結構カットされてたんだなーとびっくりしました。やっぱりアニメで見たかったですね。ただ逆を言えば原作未読者は気づかない程度に上手く構成してあるということである意味では高評価ポイントかも。
あと関係ないですが、序盤はかなりBLっぽさが強いので食わず嫌いされてるパターンがありそう。誰が見ても本当に面白い作品なのでもっといろんな人にも見てもらいたいです。
吸血鬼すぐ死ぬ
評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★★【総合】★★★★★
高評価ポイントは……
【テンポ】と【豪華キャスト】
ほぼ非の打ちどころのないクオリティでした。テンポの良いボケとツッコミ、超個性的で魅力的なキャラ、超豪華キャスト、安定した作画、誰でも安心して見られるギャグなどなど。その中でもボケとツッコミのテンポは本当に素晴らしかった。ギャグアニメと言えばテンポが全てなのではと思うくらい重要なので、吸死は本当に安心して見られました。ギャグアニメの金字塔とも言える銀魂を彷彿とさせるテンポの良さに懐かしささえ覚えました。原作のエピソードを変に繋げたりせず、毎回短編を三つという構成も斬新で良かったです。
そして声優。今期トップクラスの豪華声優が次から次へと変なキャラを演じてくれる楽しさはポプテピ以来! ぶっ飛んだキャラのバランスも素晴らしすぎて原作者様のセンスを感じられました。
低評価ポイントは……
【特になし!】
これと言って不満がない作品でした。強いて言うならフクマさんをもっと見たかったな〜。
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海賊王女
評価
【ストーリー】★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★★【声優】★★★★【主題歌】★★★★★【総合】★★★★
高評価ポイントは……
【作画】と【音楽】
とにかく映像美とそれを彩る音楽が圧倒的。物語を楽しむと言うよりはその美しい世界観を楽しむ作品だったのかも。作画も超ハイクオリティでほぼ全編が映画並み。およそTVアニメで見られるクオリティではないです。プレスコ(絵より先に声を収録すること)での収録だったようなので、声優さんのお芝居に合わせたキャラの動きもより世界観に浸れて素晴らしかったです。
美しい街並みに合わせて梶浦さんのファンタジックで幻想的な音楽が流れるともうそれだけで感動でした。
低評価ポイントは……
【最終回】と【戦闘シーン】
最終回の展開が唐突過ぎましたね。突然あまりにも壮大な話になってしまったのであれで拒否感抱いちゃう人も多いだろうなと。確かにきちんと伏線は張ってあるんですが、後半があまりに駆け足過ぎた。もっと時間をかけて描いて欲しかったです。
そしてこれは個人的な不満なんですが、戦闘シーンをもっと見たかった! 3話の戦闘シーンがあんまりに良過ぎてめちゃくちゃ期待してしまっただけに、その後あまり戦闘シーンが描かれなかったのがものすごく残念でした……。そういう意味でももっと海賊王女を見たいです。
※現在FODでのみ配信中。
takt op.Destiny
評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★【作画】★★★★★
【声優】★★★★【主題歌】★★★★【総合】★★★★
高評価ポイントは……
【作画】と【テーマ】
MAPPAとマッドハウスという作画に定評のある制作会社に寄るタッグなだけあり戦闘シーンの迫力と躍動感はずば抜けていました。一枚ごとの丁寧さよりも動いた時の躍動感を大事にしているように見えて感動しました。
本作で一番素晴らしかったのがテーマ。音楽を禁じられ娯楽を奪われた人々がそれでも求めてしまう音楽。コロナで自粛を求められたこの時代にとてもマッチしていて、文化や娯楽がいかに人間にとって重要なモノなのかが実感として共感できたのがとても大きかったです。またバトルの回と人間にとっては音楽とは? という哲学のような回がバランスよく描かれていたのも良かったです。
低評価ポイントは……
【最終回】
本作のラスボスとなる人物がタクトらの仇であることが判明しますが、その動機が少し弱かったかなあというところ。なんであんなことをしたのか最終話で語られてはいるものの、よく分からんというのが正直な感想です。狂っちゃったのならしょうがないけど。
それプラス、タクトと運命がその後どうなったのか、続きはゲームで! というこれまであまりなかった繋げ方にはびっくりしました。ゲームの宣伝ではなく、アニメはアニメで完結して欲しかったなという気持ちです。クオリティが高かっただけにね。でもまあ、アニメの終わり方もある種メリーバッドエンドというか、美しい終わり方ではあったのでそれはそれで良かったです。
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サクガン
評価
【ストーリー】★★★【キャラクター】★★★★【作画】★★★【声優】★★★★【主題歌】★★★★★【総合】★★★
高評価ポイントは……
【音楽】と【テーマ】
まず主題歌も挿入歌も素晴らしかった! 特にEDが本当に可愛くてお気に入りです。MindaRynさんのお声最高ですね。BGMも印象的で世界観に合っていて良かったと思います。
テーマについては物語というよりは父と娘の絆というアニメではあまりなかったところに焦点を置いたのが良かったかなと。素直になれない父娘がぶつかり合いながらもお互いを理解していくというメインテーマを最後まで貫いていたのも良かった。
低評価ポイントは……
【作画】と【構成】
作画に関しては1話や最終話など重要なポイントでは鳥肌が立つくらい目を見張るものがあって素晴らしい一方、それ以外ではかなり不安な感じでした。特に中盤。
しかしそれ以上に構成が……。単体で見ればどの話数も面白いは面白いんですが、全体で見るとめちゃくちゃバランスが悪い。重要なワードであるシビトや虹の子などはラスト数話でようやく登場するため最終話で一気に明かされたメメンプーの秘密があまりにも唐突に感じられました。確かに伏線の回収は鮮やかではあったものの、全体で見たら明らかに中盤無駄だったなと……。結局ガガンバーとの関係性や夢の景色の具体的な話も語られぬまま終わって、俺たちの旅はまだまだ続くENDはちょっとどうなの。
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ヴィジュアルプリズン
評価
【ストーリー】★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★【声優】★★★★★【主題歌】★★★★★【総合】★★★★★
高評価ポイントは……
【音楽】と【キャラクター】
圧倒的に音楽が最高でした。曲そのものも、それを歌うキャストさんもかなりレベルが高く毎回新しい楽曲が聴けるのが楽しみでした。物語自体がツッコミどころ満載なこともあり、作品のテーマでもある音楽の力によってアニメ自体が支えられているのも面白いところ。相当難易度高そうな楽曲を若手の中でも歌の上手い声優さんをこれだけ集めて歌わせるという企画の時点でもう大成功ですね。
そして全キャラがいい感じにぶっ飛んでいるのも素晴らしい。キャラデザも素晴らしくて見て楽しい、聴いて楽しい、そんなアニメでした。
低評価ポイントは……
【ストーリー】と【ライブパート】
とにかく序盤が意味不明だったのが痛かったです。あれで切っちゃった人も多いんじゃないでしょうか。逆にずっと見ているとツッコミながら見るのが楽しくなってくるのでもはや魅力にもなりつつある気がしますが。ただ音楽だけでなくヴァンパイア自体の設定も意外としっかりしていて、音楽×ヴァンパイアを上手く融合できていたと思います。新たな解釈という感じ。
後はライブパートのフル3DCGですね。ぬるぬる動くのはいいけどやはり手描きの方がまだまだ綺麗なことのが多いのでちょっと残念だったかな(個人的にCG苦手なので)。ただ今はライブシーンはこれが主流なので低評価ってほどでもないかも。
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大正オトメ御伽話
評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★【声優】★★★★【主題歌】★★★★【総合】★★★★★
高評価ポイントは……
【ストーリー】と【キャラクター】
久々に毎週泣けるアニメに出会えました。大正浪漫といえば聞こえはいいけれど大変なこともたくさんある時代で、真正面から愛を描いた作品。ヒロイン・ユヅが本当にとても魅力的なキャラクターで、彼女のたくさんの愛と言葉たちに珠彦と同じく何度も心を救われた気がします。フルバが好きな人にはきっと刺さる。終盤の展開には大正という時代がいかに大変な時だったのかを思い知らされました。
低評価ポイントは……
【特になし】
特筆すべき低評価ポイントは思いつきませんでした。作画がものすごい良かったとか、声優がめちゃくちゃ豪華という訳でもないんですが、逆に言うと全然粗がないんですよね。アニメとしてよく完成された作品だったと思います。
王様ランキング
評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★【総合】 ★★★★★
高評価ポイントは……
【作画】と【声優】
全てが高評価と言っても過言ではないですが、強いて言うならやはり作画ですね。ものすごくハイレベルなことに加えて、原作のどこか絵本に近い雰囲気を見事に再現しているのも素晴らしいところ。アナログに見える主線と塗り(鉛筆や色鉛筆のような)なのにぬるぬる動くのが今までにない世界観で本作の一番の魅力だと感じました。映像だけで言えば2021年でもトップレベルじゃないでしょうか。
もうひとつ素晴らしいのはキャスティングと演技。知名度ではなく実力とキャラとの相性で選ばれたようなキャスティングがまずとても嬉しい。個人的にはカゲ役の村瀬歩さんが今までにない声とお芝居を聞かせてくれるのが最高。ボッジ役の日向未南さんもセリフらしいセリフはないにも関わらず、これ以上ないボッジを演じていて、凄さを感じさせない凄さを感じられます。1月からも続きが見られるとのことで本当に楽しみです。
低評価ポイントは……
【特になし】
文句のつけようがない傑作だと思います。
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鬼滅の刃 無限列車編/遊郭編
評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★★【総合】 ★★★★★
高評価ポイントは……
【作画】と【声優】
もはや語ることもないくらいですが、あえて言うならアニメ版鬼滅の刃のアイデンティティとも言える作画と映像美。無限列車編はほぼ劇場版そのままなので置いておくとしても、完全新作の遊郭編でもその映像美は健在。吉原の街が描かれた第一話の美しさは鳥肌ものでした。作画の丁寧さもアクションの躍動感もさすがとしか言いようがない。ここまで期待を裏切らないアニメも珍しいです。
そして遊郭編の新キャストも発表されるたびに話題になるほど力が入っており声ヲタとしても大満足。実力と知名度を併せ持ちなおかつキャラとの相性もばっちり。本当に安心して見られるアニメで感謝しかないです。
低評価ポイントは……
【特になし】
本当に一ミリも文句がない。
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プラチナエンド
評価
【ストーリー】★★★★【キャラクター】★★★【作画】★★★★
【声優】★★★★【主題歌】★★★★★【総合】 ★★★★
高評価ポイントは……
【ストーリー】と【声優】
DEATH NOTEのコンビによる原作なだけあって天使や神候補の設定、先読みの戦いなどは安定した面白さ。特に天使がいわゆる人間が想像する存在ではなく、善悪の概念が緩く天使とも悪魔ともつかない立ち位置なのが面白くて特に好きです。2クール目も捻りに捻って驚かせてほしい。
キャスティングの豪華さも素晴らしく、特に生流奏役の石川界人さんが本当に天才。こういうTHE・悪役のお芝居は本当に楽しいですね。また天使役の声優さん方が全員、天使役と聞いて全く違和感のない方々なのも嬉しい。天使役で似合いそうな人をそのままキャスティングしたような豪華なライナップです。
低評価ポイントは……
【キャラクター】と 【作画】
本作の一番の低評価ポイントは残念ながら主人公。一番視聴者に愛されるはずの主人公が一番嫌われそうなキャラなのが本当に残念。これで最終的に成長して愛される主人公になればいいけど……。今の所全く魅力がなくて、完全に悪役のポリマン先輩を応援してしまいます。明日くん頑張ってくれ。
あとはデスノの頃も言われてましたが、小畑健先生のあの美麗な絵を再現するのはやはり大変ですね。作画は概ね綺麗なものの、元が綺麗過ぎるあまり見てる方もどうしても厳しい評価になってしまいます。
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まとめ
と言うわけで全11作品を無事に完走しました。今期は豊作でどれも本当に面白かったのでとても楽しい3ヶ月間でした。ちなみにこの他にも再放送していた「コードギアス 反逆のルルーシュ」と「ポプテピピック リミックス版」も完走してます。
※「終末のワルキューレ」については2話で離脱してしまったので省きました。
ちなみに順位を付けるなら、
1位 王様ランキング
1位 鬼滅の刃 遊郭編
3位 吸血鬼すぐ死ぬ
4位 さんかく窓の外側は夜
5位 ヴィジュアルプリズン
6位 海賊王女
7位 大正オトメ御伽話
8位 takt op. Destiny
9位 ブルーピリオド
10位 プラチナエンド
11位 サクガン
と言う感じでしょうか。「王様ランキング」「鬼滅の刃 遊郭編」は同率1位です。甲乙付けがたい!
と言うわけで次は冬アニメを存分に楽しもうと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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