25話のあらすじ
アスカ、レイ、カヲルと心の拠り所だったモノを次々と失い心を閉ざすシンジ。人類補完計画が発動し、彼は精神世界の中で自分自身と終わらない問答を繰り返す。
25話の感想
TV版のラスト2話(25話、26話)はほぼシンジくんの心象風景のみが実際に何が起こっているのかが分かりづらいという噂は聞いていたものの、実際に見てみると当時はもちろん今みたいでも本当に前衛的な演出ですね。
人類補完計画が発動されたことが文字でだけ説明され、後はひたすらメインキャラによる自問自答と他問自答。結局ネルフはどうなったのとか使徒ってなんだったのとかはさっぱり分かりません。
ただ逆にシンジくん含めメインキャラの心情については丁寧すぎるくらい細かく描写(というかセリフ説明)されているので、この辺りは新劇場版より分かりやすかったかもしれません。
・周りがエヴァに乗れというから乗っていたシンジくん。乗ればみんなが褒めてくれるから、父さんが認めてくれるから。でも結局それも自分のためじゃないとアスカに看破されるシンジくん。
・お母さんに自分を見てほしくて、お父さんにも新しいお母さんにも見てほしくてエヴァに乗っていたアスカ。愛されたい、認められたいという理由がエヴァに乗る一番の理由。けれど弐号機を起動できなくなり存在理由を失って現実世界では廃人状態に。
・自分と同じ顔の綾波レイがたくさんいる中、「あなたは誰」と問いかけ続けるレイ。ゲンドウのために生きゲンドウのためにエヴァに乗っていたけれど、しかし複雑な思いを抱いてもいた様子。
・仕事優先の父といつも泣いていた母、いい子でいようとしていたミサトさん。けれど本当は父が嫌い、いい子でいるのも嫌い。その反動で自分を汚そうとしていた。加持さんに好意を抱いたのも父の面影を感じていたから、けれどそれに気づいて一度は別れた。心のうちには大きな寂しさを抱いている。
そんな4人の心情がひたすら自白とかけあいのセリフのみで語られるという他に類を見ない演出。
精神世界のみが描かれるTV版25話・26話に対し、いわゆる旧劇場版(Air/まごころを、君に)ではこの時現実世界では何が起こっていたのかが描かれているそうです。
この25話を見るまではもっと意味不明なのかと思ってましたが、旧劇場版の大まかな流れをなんとなく把握している自分としてはむしろ補完になった気がします。人類補完計画だけに。
人類補完計画についても全く意味を理解してなかったんですが、人間にはそれぞれ心の中に埋められない隙間・喪失感があり人類の精神(?)を一つにすることで互いに欠けている心の隙間を補完し合う、という説明がすごく分かりやすくてすんなり入ってきました。実際にはもっと具体的な設定があるようですが、少なくともTV版で説明された内容だけ見るとすごく普遍的なものですよね。
人は1人では生きられないというテーマのようにも感じられます。大人になってからエヴァを見られて逆に良かったかもと思いました。たぶん10代の時に見てたら絶対理解できなかったので。
そういう意味でも意外と楽しめた25話でした。最終回も楽しめるかどうか……。
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※本ページの情報は2023年1月時点のものです。
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コメント
このラスト2話については説明は不可能だと思いますが、上手く感想をまとめていますね。なかなか良いです。現実世界の事はさっぱり分かりませんからね。本放送当時はみんなポカンとしたんだろうって事は間違いないです。心情については確かに丁寧すぎるので新劇場版よりも分かりやすいです。旧劇では確かに現実世界で何が起こったのかが描かれています。Airの方はそんな感じですが、まごころを、君にについてはな。今は何も言えません。
人類補完計画については分かってしまえばそこまで難しくないと思います。具体的な設定については触れなくてもいいでしょう。具体的な設定なしで言えば大体合ってるので。エヴァは大人になってから見るべきなのは間違いないです。10代の時だとパイロット組の気持ちは分かるかもしれないけど、理解するのはたぶん無理です。ネタバレになるので詳しくは言いませんが、最終回も楽しめると思いますよ。本編では見れなかったものが見れるはずです。
コメントありがとうございます♪
感想を褒めていただけて嬉しいです(*´艸`*)
立花浅黄さんのおかげでいつも自分の理解や解釈が大体合ってることを知れて安心できるのでとてもありがたいです^^
TV版最終回は有名なシーンだけなんとなく知ってますが、ちゃんと見られるのが楽しみです。