24話のあらすじ
宇宙防衛戦線のテロによって戦場とかしたフォン・ブラウン号。ハチマキを探して船内をさまよっていたタナベは負傷したクレアを発見する。応急処置をするために救命艇へと移動するが、命を危険を感じてそのまま脱出。しかし着陸したのは誰もいない月面の上だった。
24話の感想
1話から一貫して「大事なのは愛です」と意志を貫いてきたタナベ。「愛では誰も救えない」と否定し続けてきたクレア。
そんな2人が放り出されたのは何もない月面の上。救命艇の救難信号は着陸の衝撃で機能しなくなり、宇宙服のSOSも届いているのかは不明。月面都市・静かの海市は遠く離れ、待ち続けている動いた方が生きる可能性が高いと踏んだタナベちゃんはクレアさんを背負ったまま数十キロも離れた有人施設へと歩く決意をします。
育ってきた環境も思想も違う2人。「愛では何も救えない」と避難するクレアさんに対して、それでもタナベちゃんは「愛」を信じ続けます。
衝撃的だったのはこの24話で2人のやりとりに決着がつくのかと思いきや、「愛があれば」と信じ続けてきたタナベちゃんがハチマキを救ったのは愛ではなかったことに気づいてしまい崩れ落ちるというラスト。ハチマキを救ったのはタナベちゃんの献身的な愛ではなく、フォン・ブラウン号、そして宇宙そのもの。自分はハチマキの人生にほんの少しも影響を与えられなかったことに絶望するタナベちゃん、というあまりにも悲しい結論。
しかもまだ有人施設まで十キロ以上離れた場所でタナベちゃんの酸素が残り少なくなり、気を失ったクレアさんの酸素がまだ残っていることに気づいて、それを奪えば助かるかもしれない……というところで酸素切れエンド。「愛」という希望に満ち溢れたタイトルからは想像もつかない鬱エンドに言葉を失いました。もう怖い。辛い。
それでもアニメーションとしては本当に美しい回でした。
愛を語るタナベちゃんを演じるゆきのさつきさんの、涙を堪え必死に言葉を紡ぐお芝居に心を打たれました。ゆきのさんのお声は可愛らしさの中にもしっかりとした芯の強さがあって、揺らぎそうになっていてもその芯がはっきりと感じられる。タナベちゃんというキャラクターに本当に合った声だと改めて気付かされました。だからこそ、自分の中の愛は人を救えないと気づいてしまった時の、声の揺らぎ方・不安定さがものすごいギャップで破壊力……切ない。
そしてそんなタナベちゃんの裏で流れるHitomiさんの「PLANETES」という楽曲が神秘的で美しくてめちゃくちゃ胸に刺さる。その雄大さと美しさで人を魅了しながら、宇宙服を着なければ数分と待たずに命を落としてしまう恐ろしさを併せ持つ宇宙そのもののような楽曲。
さてとんでもない終わり方をしたこの24話。残りはあとたったの2話です。
タナベちゃんとクレアさんは助かるのか。ハチマキはハキムを撃ったのか。宇宙防衛戦線はどうなるのか。気になることづくめの残り2話。
正直今まだ呆然としてるのでこのショックから逃れるために今すぐにでも続きが見たい!
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