アニメアニメ感想

【アニメ感想】進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編)

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完結編(前編)のあらすじ

世界を滅ぼすため地鳴らしを発動させたエレン。進撃を開始した無数の巨人たちは全てを踏みつぶしていく。
巨人たちとともに進行するエレンを追いかけるためアルミンたちはオディハで飛行艇の整備を急ぐが、密かについてきていた瀕死のフロックに燃料タンクを攻撃されてしまう。やがてオディハにも地鳴らしが迫り……。

完結編(前編)の感想

アニメ版「進撃の巨人」の完結編は前後編の2部作として公開されることになりました。今回放送されたのはその前編。たっぷり1時間かけて放送された内容は「第一章 地鳴らし」「第二章 罪人達」。原作コミックス33巻を丸々1巻分アニメ化した内容となりました。(原作第131話「地鳴らし」、第132話「自由の翼」、第133話「罪人達」、第134話「絶望の淵にて」の全4話分)
前編視聴後に33巻を読み直したところ、特に前半にかけてはほぼカットなし、原作の内容がそのままアニメ化されていました。後半に関してはおそらく後編で使われるであろうエピソードがいくつかありました。多少カットが前後はしているものの、できる限り原作通りアニメ化しようとしてくれているのが伝わってきました。

・ハンジさんの立体機動
逆にアニメオリジナルとして追加されたカットもありました。それがハンジさんの立体機動のシーン。原作では巨人1体に雷槍を発射し、その後2体ほどをブレードで撃破という感じでしたが、アニメ版ではこの戦闘がより詳しく描写されていました。
地鳴らしの巨人たちがひたすら前に歩き続けるという特性を生かし、前を歩く巨人を1体倒すことでドミノ倒しのように後ろの巨人を倒すという戦法に変更されています。ハンジさん1人で無数の巨人全てを倒すことは不可能なため、飛行艇が飛び立つまでの時間稼ぎに最も効率の良い戦法を、ハンジさんは咄嗟の判断で選んだんですね。
まるでリヴァイ兵長のような華麗な立体機動の動きはアニメならでは。作画もものすごく気合が入っていてあまりのかっこよさに興奮しました。
ハンジさんって巨人好きな変態な一面と、冷静で時に残酷な判断もできる優秀な頭脳の持ち主の一面が際立っていますが、最前線で戦い続けここまで生き延びてきたのは単純に立体機動の実力もずば抜けていたからなんでしょうね。

・ハンジさんとリヴァイ兵長
原作を読んでいたのでハンジさんの最期はもちろん知っていましたが、それでもやはり辛かったですね……。でも美しかった。最後の最後まで美しかったです。
これまで死んでいった仲間たちが皆悲惨な最期を遂げた中、ハンジさんは死後エルヴィンやミケなどかつての仲間たちと再会するという幸せな終わり方が描かれているのも非常に印象的。ちなみにあのエルヴィンたちは死後の世界というよりハンジさんが見た夢だったという意味合いが強いそうです(ソースは不明、間違っていたらすみません)。
リヴァイ兵長とのやり取りも一言一句とても心に残りました。ハンジさんの胸に拳をあて「心臓を捧げよ」とらしくないことを言う兵長に「君が言ってんの初めて聞いたよ」と軽く返すハンジさん。これだけでもう泣ける。飛び立つ飛行艇の中で兵長が「じゃあな、ハンジ」と最後の最後に名前を呼ぶのも……。

出典:TVアニメ「進撃の巨人」The Final Season公式サイトより

色々な方のツイートを見ていてハッとさせられたのですが、この↑の画像。調査兵団の紋章”自由の翼”を現しているのではとか……。手前の白い翼(兵長)が「生者」、後ろの黒い翼(ハンジさん)が「死者」を現していると知ってウッ……。また兵長の背後には暗雲立ち込める暗い空、一方ハンジの後ろには光が差す明るい空。”順番”が来てその役目から解放されていくハンジさんと、全てを背負ってこれからも戦い続けなければならない兵長。
このたった1カットからも様々なことが読み取れる、進撃やっぱり素晴らしい。林監督を始め、アニメ制作の方々の愛と執念が感じられました。

・諌山先生の描きたかったもの
地鳴らしの巨人たちに対抗すべく、スラトア要塞の飛行船部隊は空から巨人たちを爆撃。印象的なのは部隊の司令官のセリフ。
「この責任は我々すべての大人達にある」や「憎しみを利用し憎しみを育み続け憎しみに救いがあると信じ続け……」という一連のセリフは全人類に届いてほしい。
また地鳴らしの巨人たちが全ての土地を踏みつぶし罪もない人々が跡形もなく殺されていく様や、”進撃の巨人”となったエレンが飛行船部隊を全て破壊しスラトア要塞へと迫るその姿が、第1話の超大型巨人によってウォール・マリアが突破され無数の巨人たちによって殺戮されていくあの地獄と真逆の構図になっているのがとても憎いところ。
「世界の平和のために」とウォール・マリアを破壊し壁の中のエルディア人を殺したライナーたちと、「世界の平和のために」と仲間を殺しエレンを止めようとするアルミンやジャンたち。かつては敵同士だった者たちが逆の立場になって、初めて互いを理解し合う。これが諌山先生の描きたかったものなんだろうなとダイレクトに伝わってくる。改めて、とんでもない物語ですね。本当に素晴らしいです。

・映画1本見終わったような満足感
完結編が前後編の2部作と聞いた時正直ちょっとがっかりした部分もありましたが、この前編を見てそんながっかり感は吹き飛びました。映画館で超大作を丸々1本見終えたかのような満足感。とにかく濃ゆい。NHKさんということもあって途中にCMが入らないのもあって、凄まじい密度でした。
そして何よりも素晴らしかったのがハンジさんの立体機動など大迫力の作画。もちろんハイクオリティなCGにより描かれた巨人などの表現も凄かったですが、やはり手描きの迫力に勝るものはありませんね。
直前に放送された100カメの「MAPPA 進撃の巨人」を見ていたこともあって、よりスタッフさん方がいかに心血注いでアニメを作ってくれたのかが伝わってきて本当に感動しました。

・声優さんありがとう……
声優さんの演技に関してはやはりエレン役の梶裕貴さんと、ハンジ役の朴璐美さんが心に残りました。特に朴さんに関しては、ついにこの時がやってきてしまったのかと……。これまでを思い出してしんみりしてしまいました。ハンジさんを最後までかっこよく素敵に面白く演じてくれてありがとうございました。
梶さんは……エレンの「ごめんなさい」が頭から離れません。あの一言、どう演じたんだろうなあ……。

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※本ページの情報は2023年3月時点のものです。
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