最終話のあらすじ
人類補完計画により、精神世界で自分の中の他者と他問自答を続けるシンジ。「みんなも自分が嫌いで、自分自身も自分が嫌い」と言うシンジに対し、シンジの中のミサトたちは「そう思い込んでいるだけ」と語りかける。
そんな中、シンジはエヴァに乗らなかったもう一つの可能性の世界を垣間見る。
最終話の感想
第26話から引き続き終始シンジとみんなとのセリフのかけあいのみで進んでいくため、その情報量の多さに頭がパンクしそうになりました。
ただ会話の内容としては実はすごくシンプルで、誰もが一度は通ったことのある悩み――自分とは何者かという話についてなんですよね。
エヴァが放送されていた当時、若者を中心に社会現象になるほどヒットしたそうですが、シンジくんの「僕は僕が嫌い」「みんなも嫌いだと思ってるに違いない」とか「僕ってなんだ?」という悩みが若者の共感を呼んだからなのだろうなとすごく感じました。
実際もし自分が10代の時にエヴァを見ていたら間違いなく共感し過ぎて逆に辛かったと思います。シンジとシンクロし過ぎて。大人になってから見たのが良かったのか、それとも10代の時に見ていた方が良かったのか。
そんな終わりのない自問自答の果てに、シンジくんは突然「エヴァも使徒も存在しない世界」での生活を垣間見ることになります。
母・ユイは生きておりゲンドウと3人暮らしするシンジ、幼馴染のアスカが毎朝文句を言いながらも起こしに来て、転校生のちょっとドジで明るいレイ、変わらないノリのトウジ・ケンスケ・委員長、担任のミサトさんと平凡な毎日を過ごすきわめて幸せな世界。
その世界を見たシンジは「自分次第でこんな世界もあり得る」のだと気づき、自分の存在を否定から肯定へと変わっていきます。
あんまりにもレイの性格が別人過ぎて面くらいましたが、自分自身が変われば周りも変わるというのは実際その通り。
そして「自分はここにいてもいいんだ」という気づきを得たシンジくんの世界は開け、みんなから「おめでとう」と祝福を受け物語は終わります。
これが伝説の拍手しながら取り囲んで「おめでとう」のシーン。おそらく世界一有名な最終回。
TV版をちゃんと一から見ればこのシーンがあくまでもシンジくんの精神世界の話で、精神的にこんなに成長したよというのはしっかり理解できました。
ただラストがこのシーンだと知っていたのですんなり受け入れられましたが、何も知らずに突然このシーンで終わったら「は???」だっただろうなとw
それくらいとんでもない最終回です。他にこんなアニメ見たことない。伏線も何にも回収してないし、みんなが実際どうなったのかもわからないし。
それでも逆に言うと、2クールで綺麗にまるっと全て解決して完結していたら、もしかしたらエヴァはここまで国民的なアニメにはならなかったかもしれませんね。賛否両論、物議を醸したからこそ話題にもなったのだろうなと。
結局使徒とかエヴァってなんだったのというところは分かりませんでしたが(たぶん新劇場版もう一回見ても良く分からない)シンジくんの成長物語としては良くできていたなと思います。TV版をちゃんと全話見られて良かった。
動画配信
dTV
ニコニコチャンネル
バンダイチャンネル
J:COMオンデマンド
milplus
ひかりTV
ビデオマーケット
music.jp
Netflix
Rakuten TV
※本ページの情報は2023年1月時点のものです。
最新の配信状況は各配信サイトにてご確認ください。
コメント
コメントについてはいいえどういたしまして。エヴァTVシリーズ全話視聴達成おめでとうございます。良い感想は褒めないといけませんから。理解や解釈が大体合っていれば問題はないと思います。エヴァは単純な作品ではないから。25話と26話については確かに情報量は多いです。私は数えきれないぐらい見てるので今は問題ないですが。初めてだとパンクするのは間違いないです。
社会現象になるほどヒットしたのは間違いなく共感を呼んだからでしょうね。TVシリーズのシンジくんについては悪く言われている点もあるみたいですが。私はそういう風には思わないけど。見るタイミングについては大人になってからが良かったか10代の頃が良かったかは個人によると思います。私が新劇を初めて見た時はまだ10代でしたが。その時はTVシリーズは見ていませんでした。
幸せな世界については公式で学園エヴァと呼ばれています。ゲームで展開されている学園物エヴァの元ネタです。漫画でもあったりします。個人的に持ってたりする。本編の漫画版も持っていますが。エヴァ本編を数えきれないぐらい見ている私にとって学園エヴァは救いです。基本的に本編は救いがないですから。私は本編以外のエヴァには定期的に触れています。みんなが幸せに暮らしている世界。本編ではありえない世界。素晴らしい物です。
本編も好きですがね。何だかんだで1番好きなのは本編ですから。本編には1番多く触れてるし。救いを求めた時には本編以外にも触れているけど。本編とは別物です。何の関係もありません。キャラが同じってだけの別ジャンルですから。おめでとうについては有名すぎますね。多くの人が知ってるはずです。精神世界の話って言うのはちゃんと見てて、このシーンを知ってたら分かるはずです。
何も知らずに見たら何とも言えない反応で終わるだろうけど。伏線回収なし。みんながどうなったかも分からない。とんでもない作品です。旧劇を見たらみんながどうなったかは分かるけど。伏線回収については分からないままですが。機会があれば旧劇は見た方がいいです。それ以外は基本的に本編とは無関係なのでご自由に。
2クールで綺麗にまるっと全て解決して完結していたら、有名になっていたとしても国民的アニメにはなっていないのは間違いないです。綺麗に終わってたらたぶん私は今みたいにここまでエヴァを好きにはなっていないだろうし。何度も見たりはしなかったはずです。今でも定期的に見ますから。普通にやってたら話題にはなりませんよ。
使徒とかエヴァについては何度も見ている私でも分かりません。基本的には謎です。使徒は謎の生命体って本編で言われていますから。エヴァについても謎です。ロボットではないと言われていますが、どういう存在なのか。まともに語れません。新劇についてはTVシリーズを全話見てる状態だと違った目で見れるはずです。
もう一度見る事を強制はしませんが。機会があればでいいと思います。謎は謎のままだと思いますが、新しい発見があるかもしれませんから。私はそうだった。成長物語としての完成度は確かに高いかと。TV版を全話見れて良かったと思ってるなら嬉しいです。私はこれからも間違いなく見るだろうけど。エヴァはたぶんシンエヴァで終わりましたが、私の中では永遠に終わりません。エヴァの呪縛からは逃げられないので。