※13話のネタバレがっつりしてるので本編未視聴の方はご注意ください。
13話のあらすじ
ヴォルフィンヘーレの人狼たちとホイレンドルフの住民たち、<夜宴>とロイス、静句とカーミラ。人狼村で巻き起こるいくつもの争い。
そして鴉夜は2つの村の村人たちを集め、ついに2つの事件の真相を解き明かす。
13話の感想
今回もとんでもない情報量でした。最終回と言うことでいつも以上に詰め込まれてましたね。
前半は主にバトルアクション。
ロイスのカイルは夜宴のヴィクターと。「チェーンテイル」の二つ名の通り、カイルの武器は長い鎖。相手が人造人間のヴィクターでなければ中々グロイことになってたであろう戦闘力。
この2人の戦いは、崖で助けられた恩返しにと津軽がヴィクターに加勢したことで2人の勝利となりました。
いつの間にか謎に友情が育まれたのか、ヴィクターは鴉夜の体が無傷で保管されていることと、その場所がロンドンであることまで教えてくれました。間違いなくバンケットで一番話が分かる相手な気がしますねw
一方同じくロイスのアリスはアレイスターと、静句は因縁の相手・カーミラとの戦い。
アリスはアレイスターに敗北するも、静句とカーミラは芸術的な戦いの末に引き分けのような形で幕引きとなりました。静句さん相変わらずお色気担当で大変。この2人の因縁はまだまだ続きそうです。
さて本題はここから。ヴォルフィンヘーレとホイレンドルフ、2つの村の住民が揃ったところで鴉夜様がいよいよ謎解き開始。2つの村で起きた2つの似た事件の真相を解き明かします。
まずヴォルフィンヘーレで暮らしていたローザは村の悪習から逃れ、人間のフリをしてホイレンドルフへ。そこで娘のユッテを生み人間の母娘として暮らすも、ルイーゼがユッテの正体を知ってしまい告発。母娘は人間たちに殺されてしまいます。
しかし実は生き延びていたユッテ。彼女はなんとノラと名前を変え、ヴォルフィンヘーレに戻ります。そう、ユッテとノラは同一人物。そして彼女こそが2つの事件の犯人でした。
母を村から追い出したヴォルフィンヘーレの人狼たち、自分たち母娘を殺したホイレンドルフの人間たち。そのどちらをも憎んだノラは2つの村をぶつけ合わせるために計画を練り、手始めに自分とそっくりなルイーゼと入れ替わります。1年半前、足の悪いルイーゼが両親に黙って1人で森の奥に出かけた時です。あの時から鴉夜たちが村を訪れるまでのルイーゼは偽物、中身はノラ。本物のルイーゼは地下道で監禁(ルイーゼも同意の上で)されていました。地下道に誰かが生活していた痕跡と壁に刻まれた日にちもルイーゼのもの。
ヴォルフィンヘーレでは人狼は朝になると眠りにつき夜になると動き出すため、ノラは活動時間のズレた2つの村を片方ではノラとして、片方ではルイーゼとして2重生活を送っていたのです。忙しそう……。
そして1年前から復讐のため、2つの村で次々と少女たちを殺害。お互いに憎しみ合ってぶつかり合うよう計画。最後は人狼に誘拐されたフリをしてホイレンドルフから逃走。
この辺り、鴉夜様の推理を聞くとちゃんとこれまでにヒントが散りばめられていたことが分かります。
また地下道にアルマの死体があったのは、鴉夜に事件を解決されそうになったため、アルマに罪を擦り付けようとしたから。あの時アルマの家から飛び出してきた人狼はアルマではなくノラだったようです。アルマが中々に不憫……。
静句が人狼たちに裁かれそうになった際、発見されたノラの遺体も実はルイーゼのもの。その後ノラによって遺体はホイレンドルフへ運ばれ、ルイーゼの両親が発見する流れへ繋がります。
さて2つの村は両成敗となり(全ては人間たちと人狼たちの身勝手さ故に起きた事件だったため)ノラは村から姿を消して万事解決……と思われましたが、この鴉夜様の推理だと一つだけまだ謎が残されています。それは2つの村で殺された少女たちはなぜよく似た2人が選ばれたのか。
これについて鴉夜様は「私の推理が間違っていた」と謝罪、ノラは2つの村への復讐のために少女たちを殺したのではなく、人狼村の少女たちを救うために殺したのだということ。
ヴォルフィンヘーレでは究極の人狼「キンズフューラー」を生み出すために群れ全体で品種改良が行われてきました。そのために村の少女たちは一定の年頃になると体を差し出さなければなりません。そんな悪習から少女たちを救うため、ノラは少女を村から逃がし、ホイレンドルフから逃がした少女と良く似た人間を殺し偽装していました。少女たちは村から脱走したのではなく、人間に殺されたのだと見せかけるために。
ホイレンドルフの殺された少女たちに罪はなく、人狼の少女たちのために殺されていました。その点についてノラは自らの罪を認めたものの、鴉夜はノラを裁くことはなく「探偵が推理を間違えたのだから犯人は逃げるのが筋」と独特の価値観で彼女を逃がしました。こういう言い回しにものすごくセンスがあってオシャレですね。
またラストの津軽と鴉夜の会話からも、鴉夜が謎解きを長引かせて2つの村をあえて争わせたのは、どちらも少し痛い目を見るべきと考えたから、という可能性も示唆されました。ヴォルフィンヘーレに人間たちが殴りこんできた時、鴉夜が驚くこともなくカーヤだけを助けるよう命じたのはそういう意図があったんですね。どこまでも鴉夜様素敵です。
ロイスの2人はどうなったのか(死んではいなさそうだけどその後が描かれなかった)とか、アレイスターたちは特に何もなく引き下がったのかとか、多少の消化不良感は残ったものの複雑な2つの連続殺人事件の鮮やかな幕引きに感服いたしました。
できることなら2クールかけてじっくり見たかったというのが正直なところ。鴉夜様がその後体を取り戻せたのかも気になります。
放送開始当初はそれほど注目度はなかったように感じましたが、回を重ねるごとにSNSでも話題になっていって終わってみれば夏アニメの中でも上位の人気となったはずなので、ぜひともいつか続編を作ってほしいですね。
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※本ページの情報は2023年7月時点のものです。
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