41話のあらすじ
甚爾との戦いで深手を負った伏黒は偶然居合わせた重面に襲われてしまう。瀕死の伏黒は「十種影法術」の“奥の手”を使うが、それは死を覚悟の上で歴代術師の誰も調伏できていない最強の死神「八握剣異戒神将魔虚羅」を召喚することだった。
41話の感想
八握剣異戒神将魔虚羅――通称「魔虚羅」。原作を読んだ時も、今回アニメで見た時も、ちょっと難しすぎてイマイチ理解が追い付いていなかったんですが、いろんな解説を読んでようやく自分の中に落とし込むことができました。めちゃくちゃ強いですね、まこら。
伏黒くんの術式「十種影法術」は最初に2匹の犬の式神(玉犬)を与えられ、術者(伏黒くん)と玉犬で1体ずつ式神を召喚・調伏、そうしてだんだんと手駒を増やしていくという術式なんだそう。
そんな「十種影法術」の中で最強の式神が魔虚羅。歴代の十種影法術師の中で魔虚羅を調伏できた者は1人もいないという圧倒的な強さ。
かつて江戸時代に当時の五条家当主(五条先生と同じく六眼持ち無下限呪術使い)の死因も魔虚羅だったそうで、その強さが窺えますね。
この魔虚羅は呼び出すこと自体は容易なものの、呼び出した術師本人(伏黒くん)は最初に殴られ仮死状態になり、呼び出した時点で対象範囲内にいた術師(重面)が魔虚羅を倒せたら調伏が完了、できなければ両方死ぬというリスクのある術式。もうほぼ自爆技で、伏黒くんが死を覚悟したのも当然。
駆け付けた宿儺が「こいつ(重面)を殺さなくて正解だった」と言っていたのは、重面が死んでしまったら調伏の儀が失敗したことになり仮死状態の伏黒くんも死んでしまうからだったんですね。
一度本編を見ただけでは理解できないくらい複雑かつ難解な設定ですが、しっかり理解できると良くできてるなあと感心します。
宿儺が伏黒くんを気に入り殺さずにいるのも、彼が五条先生と渡り合えるレベルの可能性を秘めているからなんでしょうか。「やってもらうこと」もあると言っていたし……。
調伏の儀は対象外の術師が魔虚羅を倒せばなかったことになり伏黒くんも助かるので、宿儺は魔虚羅を倒すために戦うわけですが……ここからのアニメーションがとんでもなかったですね。1期の頃から神作画を連発してきた呪術廻戦ですが、個人的には歴代No.1だったかもしれません。もはや瞬きする暇もないくらいのものすごい情報量。アニメーターさんの体がガチで心配になりました。
もうとにかく良く画が動くのも凄いですし、何よりも演出が素晴らしかった。容赦なく渋谷の町を巻き込んでバトルする宿儺と魔虚羅の戦いで死んでいく罪なき一般人の描写が原作より遥かに残酷で、世界の終わりみたいな景色にぞくぞくしました。この時の破壊と殺戮の描写が緻密で残酷だからこそ、意識を取り戻した虎杖くんの目の前に広がった光景がより絶望的で際立つんですよね。
そして今回、OPがなかった代わりに虎杖くんが崩壊した渋谷の町を前に絶望するシーンで流れ出す「SPECIALZ」の演出がもう……本当に容赦なくて鳥肌立ちました。
King Knuさんが「呪い達の大暴れに相応しい楽曲」として作った呪霊たち目線の曲が、呪霊たちによって破壊し尽された町を前に、罪を背負いきれずに「死ねよ!」と自分に絶望する虎杖くんのシーンで流れるという……。
空撮で広がる東京の夜景の中、崩壊し真っ暗な渋谷周辺だけがぽっかりと空いた穴みたいになっていて、それが虎杖くんの心の絶望を表しているようにも見えるのがまた胸に刺さります。
また「死ねよ! 死ね!」と泣きながら自傷の言葉を叫ぶ虎杖くんの、榎木淳弥さんのお芝居が本当に素晴らしくて……。これ演じる方も相当心削られるだろうなと。
泣き喚いたあと、「行かなきゃ……このままじゃ俺はただの人殺しだ……」と虚ろな目で立ち上がる虎杖くんの声がまた本当に空虚で。人間ってこんなに感情の抜け落ちた声出せるんだなと震えました。しんどい。
※次回42話の感想は書けたら書きます。ちょっと辛すぎて無理かもしれません。
※書けたけど満身創痍です……
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※本ページの情報は2023年7月時点のものです。
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