機動戦士ガンダム水星の魔女第12話「逃げ出すよりも進むことを」感想

アニメ

2023.01.08

12話のあらすじ

フォルドの夜明けによって戦場と化すプラント・クエタ。ミオリネと分断されてしまったスレッタはソフィのガンダム・ルブリス・ウルに狙われ、辛くも施設の中へ逃げ込みミオリネを助けるため奔走する。
一方のミオリネもまたスレッタと合流しようとするが、そこでデリングと遭遇し……。

12話の感想

第1クール最終回となる第12話。始まりこそ楽しい（？）学園アニメでしたが、エラン4号の末路からじわじわと闇が深くなり、このプラント・クエタ編で一気に地獄へと突き落とされました。まさにこれぞガンダム……。
とにかくいろんなところでいろんなことが一気に起きて、そのどれも全て鬱展開というしんどい最終話となりました。

まずはフォルドの夜明けの襲撃を受け、窮地に陥った株式会社ガンダムの面々。ニカ姉が機転を利かせ、自分がシャディクの仲間であることを伝えたことで難を逃れますが、その様子をマルタンが目撃。結果的にみんなを救う判断にはなったものの、これでニカ姉が内通者であることがバレてしまいました。ただマルタンの性格上、これを他のみんなに告げるかはまだ分からないですね。それでもニカ姉と地球寮のみんなとの関係性は確実に変化していきそう。ニカ姉が最終的に闇落ちするのが怖い。

続いてグエルくん。スレッタがプラント・クエタにいることを知ったグエルは彼女に会いに行こうとモビルスーツに乗って飛び出すものの、そこで出撃していたグエルパパのモビルスーツに攻撃されやむなく反撃。トドメをさすことに成功するも、戦闘後に繋がった通信から相手が実の父だったことを知り、自らの手で父を殺してしまうことに……。
モビルスーツという操縦者が誰か分からないシステムだからこそ起こるガンダムでは定番の悲劇ですね。ああ、しんどい……。グエルくん本当に本当に第1話からずっと不憫続きでメンタルが不安です。これで闇落ちしたらどうしよう泣く。

そして一番の地獄・スレッタ。プロスペラが敵を射殺したことにショックを受け怯えていたのも束の間、「逃げればひとつ、進めば二つ」という呪いの言葉によってその恐怖を克服。エアリアルに乗ってフォルドの夜明けを撃退する……まではまだ良かった。
その後ミオリネ（とデリング）に銃を向けていた敵（生身の人間）をなんと容赦なくエアリアルで平手打ち。まるでハエ叩きのような気軽さで人間を殺し、その血に塗れても何事もなかったかのような笑顔……。ついさっきお母さんが人撃ち殺して震えてたスレッタどこ行った？？？プロスペラの洗脳強すぎません？？？
ここまで来るとスレッタが本当に人間なのかも怪しく思えてきますね。プロスペラの指示通りに動くロボットに見えてきた……。
ミオリネさんはやっとスレッタともお父さんとも和解してこれからって時だったのに、これはもうスレッタとの関係修復限りなく無理なのでは……。

というわけで衝撃の結末を迎えた水星の魔女第1クール。地獄ばかり生み出してきたガンダムというシリーズな上に、シリーズ構成と脚本があの大河内一楼さん（コードギアスの人）なので覚悟はしていましたが想像以上のしんどさでした。さすがとしかいいようがない。こんな気持ちで3ヶ月間もお預けくらうのか……。