8話のあらすじ
いつものように悪夢にうなされるトルフィン。うなされている間に寝言で呟いた「アシェラッド」という人物についてエイナルに問われたトルフィンはぽつぽつと自らの過去について語りだす。復讐のためだけに生きてきたトルフィンはその目的を失ったことで今の自分は何もない”カラッポ”な人間なのだと気づいてしまう。
8話の感想
いつものように悪夢にうなされるトルフィン。その夢の中で出会ったのは幼い頃のエイナル。そして若き日の自分自身がエイナルとその家族を殺そうとする姿に発狂。そして崖下へと落ちていくトルフィン……。
冒頭のこの夢のシーンは少し前に公開された完全新作エピソード「#6.5 Drowning in the Shadow」で描かれた場面でしょうか。およそ2分半という短いエピソードですが、少しずつ人間として成長し始めたトルフィンが自らの犯してきた罪の重さに向き合い始める内容です。まだ見たことない方はぜひ。
この第8話に話を戻すと、驚きだったのはトルフィンの口からアシェラッドについて語られたことです。彼があの事件からアシェラッドについてどう気持ちに折り合いをつけたのかずっと気になってたんですが、意外にも冷静で驚きました。「もう憎しみはない」とはっきり口にしたのも意外。この辺りは言葉にはせず匂わせる程度で描かれるのかなと思っていたので。
そしてトルフィンが自分自身のことを「復讐だけ考えて生きてきたので今の自分には何もない、カラッポ」と語ったのも少し意外でした。1期の頃のトルフィンは何というか自分自身に鈍感で復讐のこと以外について考えることを放棄している感じだったので、今はちゃんと自分自身のことを客観的に見られているんだなと。カラッポとは言うけれどそこまで自分のことが良く分かっているなら今はじゅうぶんじゃないかとも思うんですよね。カラッポって分かってるだけでいい。
それに何よりも、自分の犯してきた罪にちゃんと向き合い始めている。「俺はエイナルに10回以上殺されなくちゃいけなくなる」とか本当に反省していないと出てこない言葉だと思うので。
今まで一番トルフィンの成長を感じてグッときました。そんな彼に対して「きっと変われる」と言葉をかけるエイナルとスヴェルケルさんの優しさにも泣けます。
しかし良い方に向かっていたと思っていたら、クズな奉公人たちによって再び暗雲立ち込める事態に。
畑を荒らされ大事な麦を一つ残らずダメにされたエイナルは怒りのあまり奉公人に暴力を……。正確には最初に手を出したのはトルフィンですが。
クズというのはいつの時代にもどの世界にも存在するようで。エイナルの言う通り、彼ら自身も農業の大変さと育てることの喜びは知っているはずなのになぜあんな酷いことをできるのか。麦に謝ってほしい。麦に罪はないでしょうが!!
彼らにはきっと奉公人である(=奴隷より立場が上)という以外に誇れるものが何一つないから奴隷を敵視するんでしょうね。
せっかくトルフィンが変わり始めたのに再び彼の意識は暗い崖下へ……。人は変われるのか? その問いの答えは次回に持ち越しのようです。
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※本ページの情報は2023年1月時点のものです。
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