10話のあらすじ
3年かけてついに森の開墾を終わらせたトルフィンとエイナル。自由を取り戻す日が近づいてきた2人は互いの未来について語り合う。
一方イングランド王となったクヌートは病床に臥せった兄・ハラルドを見舞うため、故郷のデンマーク王都イェリングを訪れていた。
10話の感想
農場にやってきて3年、ついに最後の木を切り倒し森の開墾を終わらせたトルフィンとエイナル。すっかり表情も口調も明るくなったトルフィンの素顔が印象的です。あの悪夢からさらに時間が経ってより穏やかな雰囲気になってきたのを感じますね。
自由身分になったらどうするかという話題の中で、「アイスランドに帰るのか」と問いかけられたトルフィンが戸惑いながらも肯定したことにすごい成長と変化を感じました。レイフさんと再会した頃は「アイスランドなんて知らん、アシェラッド殺す」しか頭になさそうだったのに。お母さんとお姉ちゃんに会いたいとか思ったりするのかな。
どこまでもお人好しなケティルさんは次の種まきが終わったら2人に自由身分を与えると温情。そんなに優しくて大丈夫ですか……?
そんなケティルさんは病気のハラルド王を見舞うためイェリングに向かうとのこと。イェリングってどこだっけ……。
と思っていたら、時同じくしてイングランドからクヌートもまたイェリングに向かうとか。彼の故郷デンマークの王都がイェリング。もしかしてクヌートがデンマークに戻るのって初登場のイングランド遠征以来? さすがに描かれてないだけで帰ってたのかな。
スヴェン王が生きていた頃から長男ハラルドと次男クヌートのそれぞれの派閥が険悪だったと聞いていたので、本人同士も仲が悪かったのかなと思っていたらその真逆でしたね。
クヌートの回想の中のハラルド、とても素敵なお兄ちゃんでとてもあのスヴェン王の息子とは思えない。(それを言ったらかつてのクヌートもそうでしたが)
クヌートにとってもきっと良き兄だったのでしょう。けれどそんな兄を、クヌートは自らの目的のために毒を盛り、まんまと次期国王の座を奪い取った。まるでアシェラッドのような狡猾さと演技力。
かつてのスヴェン王を見てクヌートは王冠に支配されていると皮肉めいたことを言っていたのに、そのクヌートが今や同じ道を進もうとしている。目的のためなら手段を選ばず肉親すら犠牲にする。王冠の呪いによって。
呪いから解放されつつあるトルフィンと、呪いに支配され始めているクヌート。2人の対比が切ない。
クヌート役の小野賢章さんのお芝居も素晴らしかったですね。特に最後の「どうということはない」というセリフ。スヴェン王に言い返しているようにも、自分に言い聞かせているようにも聞こえて。本当は恐怖で押しつぶされそうな自分を偽っているようにも聞こえるし、覚悟を決めているようにも聞こえる。あの言葉だけでいろんな解釈ができて、その奥深さに脱帽。
幼かった頃の透き通ったクヌートの声も好きだったけど、低く暗い今の声も素敵です。ちゃんと彼の歩んできた道のりと年月を感じる……。
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※本ページの情報は2023年1月時点のものです。
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