【アニメ感想】地獄楽第2話「選別と選択」【アニメ感想】地獄楽第2話「選別と選択」 |

【アニメ感想】地獄楽第2話「選別と選択」

アニメ

2023.04.09

2話のあらすじ

幼い頃、死罪人を一切の痛みも苦しみもなく首を落とした父の姿に憧れを抱いた佐切。人の死を生業とする山田家の業からは逃れられぬ運命として打ち首執行人となったが、自分の手で命を奪うことの恐怖と不安に苛まれていた。
一方、幕府に集められた画眉丸を含む数十人の死罪人たちは船に乗る人数を絞るために殺し合いをさせられることになり……。

2話の感想

第2話は主に佐切の視点から過去と現在が描かれました。
打ち首執行人だった父が研ぎ澄まされた剣の技術によって、死罪人を痛みも苦しみもなく一瞬で首を落とす姿を見て憧れを抱いた幼き日の佐切。しかし同じく優れた技術を持ちながらも、彼女は自らの手で人の命を奪うことへの恐怖と不安に苛まれていました。その気持ちが刀を重くし罪人に苦しみを与えてしまうという負のループ。
もしも相手がその命に価値がないほどの極悪人だったら罪悪感もなく首を切れるのだろうかと自問自答を繰り返す佐切。
第1話では画眉丸の心の奥底に秘められた生への執着や妻への愛情を感じ取ったり、その剣の腕で画眉丸に恐怖心を与えるほどの実力者として描かれた佐切。しかしその裏には非常に人間らしい葛藤を抱えていたことが明らかになりました。

そんな彼女の師匠的存在なのが同じく打ち首執行人の衛善えいぜん。佐切と同じく凄まじい剣の腕を持つ実力者。女でありながら御様御用という職業を選んだ佐切のことをとても気にかけ、死罪人たちと共に島へ上陸する打ち首執行人の仕事も彼女には荷が重すぎるのではと心配する頼れる兄貴分。演じるのは古川慎さんです。かっこいい。

一方画眉丸を含めた数十人の死罪人たちは江戸幕府第11代征夷大将軍の徳川斉慶よしなり（※史実での江戸幕府第11代征夷大将軍は徳川家斉いえなり）の前に集められ、極楽浄土の島に行って仙薬を持って帰ってくること、成功したら無罪放免になること、島に行った者はすべからく行方不明となり唯一生きて帰って来た者も体から植物が生え文字通り植物状態となっていることなどが告げられます。
さらに今のままでは数が多すぎて船に乗れない・同行する山田浅ェ門の数が足りないという理由で、死罪人たちは殺し合いをさせられるはめに。
しかしそんな中で唯一、画眉丸だけは「殺しをしたくない」という理由で他の方法で選別してくれないかと言い出します。そんな彼の「殺しなんてしたくないヤツもいる」「これから背負うものを考えると気が重い」という発言が、葛藤を抱いていた佐切の心を変えることに。殺した相手の命を背負っていく覚悟を画眉丸から学ぶことになったんですね。
1話とは逆に今度は画眉丸が佐切の迷いを断ち切って覚悟を決めさせるという対比と、この2話を通して命を奪うことの重みが描かれていました。

ちなみに制作が「呪術廻戦」や「チェンソーマン」と同じくMAPPAさんということもあり、アクションシーンのかっこよさはさすがでしたが、一方で過激な描写とグロさもさすがでした。チェンソーマン1話ほどではないものの苦手な人は気を付けた方がいいかも。個人的には「ｵｵｳ…ﾋｪッ…ﾋｪ～…」って感じでした。け、結構グロイぞ……！？