11話のあらすじ
逃げ続ける半天狗の本体を追いかける炭治郎・禰豆子・玄弥の3人。しかし異常に足の速い半天狗に追いつけず焦る炭治郎の脳裏にふと善逸の言葉が蘇る。雷の呼吸を模して稲妻のような速度で半天狗に追いついた炭治郎はついにその頸に刃を向けるが……。
11話の感想
今回は原作3話分を1時間スペシャルでアニメ化しており、原作のカットはほぼせずにアニメオリジナル部分をかなり増やしていました。これがかなり素晴らしかった!
まずは雷の呼吸を真似する炭治郎。刀鍛冶の里編では出番のない善逸でしたが、実は善逸のおかげで半天狗に勝てたと言っても過言ではないほど重要な役回り。足の速い半天狗に追いつくために炭治郎が思い出したのが、善逸がかつて語っていた雷の呼吸の特性。筋肉一つ一つの形を意識してそれら全てに空気を循環させることで爆発的な筋力を一時的に得る、それを利用して炭治郎は半天狗に追いつくことができました。
この時特に炭治郎は「雷の呼吸」とは言ってないんですが、半天狗に斬りかかる時に口まわりに一瞬金色の光りが浮かんでいて、無意識の内に雷の呼吸を使っていたという描写。アニメオリジナルでしたが、アニメだからこそより映えますね。
炭治郎に斬りかかられて逆ギレした半天狗が巨大化しながら「お前は儂が可哀そうだとは思わんのかッ!」って叫ぶところは古川登志夫さんの演技が最高でした。「お前は儂が」辺りまではそれまでと同じ怯えた声だったのが、「可哀そうだと~」辺りから一気に逆ギレになる演技の滑らかな変化に鳥肌立ちました。あの瞬間炭治郎がゾッとした表情になったのも頷けます。
ちなみに半天狗に首を掴まれて気を失いそうになる炭治郎と、助けようとした玄弥が半天狗の超音波攻撃をもろに食らう辺りもアニオリ。アニメだとかなり分かりやすくなってますね。
刀が半天狗の頸に刺さったままで逃げられてしまった炭治郎に、遠くから無一郎が刀を投げてよこすシーン。原作だと突然刀が飛んできますが、アニメでは遠くから名前を呼ばれてキョロキョロする炭治郎が追加されていました。
この時無一郎もボロボロで刀を投げた後(正確には鋼鐵塚さんに殴られたあと)気絶してしまうほど。そのため叫ぶ声がすごく頼りない。その辺りの河西健吾さんの表現がまた素晴らしかった。もう本当に頼りない声で一瞬誰だか分からなかったレベル。無一郎くんが気絶した時「鋼鐵塚さんが殺した!?」ってワイワイする小鉄くんと鋼鐵塚さん可愛かった……。
禰豆子が朝日を浴びて体が焼け始め、炭治郎を蹴とばすまでの流れはかなりアニオリが追加されていました。主にこれまでの禰豆子が回想される形で。原作だと結構一瞬なので、より炭治郎の辛さや葛藤が際立っていて良かったですね。
何よりもすごく辛いはずなのに笑顔で炭治郎の背中を押す禰豆子があまりにも健気で……泣ける。自分よりも誰かのために命をかけるところがまさに炭治郎の妹だなと分かる名シーン。
半天狗の走馬灯は原作通りですがより詳細に描かれていました。この半天狗の過去、驚くくらい何一つ同情できないのが凄い。本当にクズオブクズなんですよね。半天狗に殺されたお奉行様が「その薄汚い命をもって罪を償う時が必ずくる」という言葉を思い出すと同時に、炭治郎に首を斬り落とされるという演出が最高にスカッとします。
太陽を克服しカタコトながら言葉を発するようになった禰豆子と炭治郎が向かい合うシーンも原作通りではありますがアニメの演出が本当に素晴らしかった。朝日の中で「おはよう」とほほ笑む禰豆子、あまりにも可愛い。そして美しい。鬼頭明里さんのカタコト禰豆子が本当に最高に可愛かったです。何度も「よかった、ね~?」と繰り返すのがもう可愛い。

歩いてきた禰豆子のもとに行きたいけど体に限界が来て立ち上がれない炭治郎を、鍛冶職人の3人が支えてあげるシーンも追加されていたのが素敵でした。
ちなみにアニメ放送終了後にモブキャラで羽多野渉さんが出演していたと話題になっていたようですが、この鍛冶職人3人の内の1人を演じていらっしゃいました。逃げる時一番先頭を走っていた人(のはず)。マジで豪華ですね。
久々登場の珠世さん(相変わらず美しかった)、実は原作だと愈史郎のセリフはありません。猫の茶々丸に手紙を預けるシーンなどにもセリフが追加されていました。こういうアニオリも嬉しい!
無惨様の過去回想もちょくちょくアニオリが追加されていました。
病気が治らないからと主治医を殺したりと人間の頃から充分鬼ですね。アニメ版だと無惨様がヤブ医者と呼んでいた人がちょっと狂気じみて見えましたが、原作だとちゃんと「善良な医者」とナレーションで語られております。本当に良かれと思って薬作ったのに殺されてしまうとは……。
そして全てが終わり炭治郎が鉄珍様や小鉄くんたちと別れの挨拶をするところから、鍛冶職人のみんなに見送られる最後のシーンは全てアニメオリジナル! これがもう胸アツでした。この「刀鍛冶の里編」という作品の最終回として最高の演出でした。鬼滅は原作を生かしつつ隙間を補完する形のアニオリが本当に上手いですね。より分かりやすく、より感情移入しやすく描かれているように感じます。
さて嬉しいことに続編となる「柱稽古編」のアニメ化決定も発表されました。原作の15巻~16巻にかけてのお話で「遊郭編」や「刀鍛冶の里編」に比べると少し短めのシリーズです。また変則的な話数になるかもしれませんね。
禰豆子がなぜ太陽を克服したのか、無惨様が探し続けていた青い彼岸花とは一体何なのか、戦いの中で無一郎や蜜璃ちゃんの体に浮かんだアザの正体とは? それらの謎が明かされたり明かされなかったりするであろう「柱稽古編」も楽しみです!

動画配信
dアニメストア


dアニメストア for Prime Video dアニメストア ニコニコ支店 dTV Lemino アニメ放題 バンダイチャンネル Hulu FOD ニコニコチャンネル ニコニコ生放送 Netflix DMM TV TELASA J:COMオンデマンド auスマートパスプレミアム milplus WOWOWオンデマンド アニメタイムズ Video Market
※本ページの情報は2023年4月時点のものです。
最新の配信状況は各配信サイトにてご確認ください。
コメント