7話のあらすじ
農場で食料の盗難が相次ぎ蛇率いる客人たちは犯人を捜し始める。
そんな中ケティルの息子トールギル(CV.楠大典)が帰省。心優しいケティルとは違い、クヌートのもとで従軍する彼は荒い気性の持ち主だった。かつては戦場で”鉄拳ケティル”として恐れられたという父を尊敬するトールギルだったが……。
7話の感想
エイナルとの交流で少しずつ人間味を増してきたトルフィン。稲の苗を前に必死の形相で祈りを捧げるエイナルに強制されて同じことをさせられるトルフィン、昔だったらどんなに言われてもやらなかっただろうに……そんな彼の成長一つで親のようにほろりとしてしまいます。
まあエイナルとアルネイズの逢瀬(?)を見て先に小屋に戻ったのは気を遣ったからではないと思いますがw
そのアルネイズもエイナルの前では感情表現豊かで一見奴隷には見えませんが、ケティルの妻からは冷たく当たられているようです。今回のラストでアルネイズは奴隷というよりケティルの愛人のような立場であることが明かされましたし、妻にとってはそりゃあ面白くない存在なのでしょうね。
アルネイズが一体なぜ奴隷として農場にやってきたのか、気になってきました。
一方農場へとやってきたのはケティルの長男トールギル。現在はクヌートに仕える戦士のようで、ケティルとは違いいかにも好戦的な人物。蛇とは旧知の仲で、彼がトールギルに剣を教えたようです。蛇はだいぶ昔から農場にいたんでしょうか。彼が農場に客人として雇われるようになった経緯も気になる……。
トールギル曰く、ケティルは昔戦場で”鉄拳のケティル”と呼ばれ恐れられた有名な戦士だったそう。今の穏やかな人物像からは想像もつきませんが、今でも名が知られているとか。
しかし農場に盗みに入った幼い兄妹たちを躾と称して暴行を加えようとするトールギルや蛇らに対して葛藤を見せたり、彼らに代わり自ら少年を棒で叩く際にはまるで人一人殴ったことがないような怯え具合。これはもしかしてトールズと同じく戦場で人を殺した過ぎた結果、暴力を嫌うようになった過去が……? と思っていたら、そもそも”鉄拳ケティル”の話は嘘だったことが最後に明かされました。一体なぜそのような嘘を吐くことになったのか。
今回のエピソードについて原作者の幸村誠先生はご自身のTwitterにて、いかに暴力というものが恐ろしいものかを語っています。(一連のツイートで語っておられるのでぜひ全部読んでみてほしいです)
ヴィンサガ自体はフィクションですが、おそらくトールギルやトルケルのように暴力に対して一切の躊躇や罪悪感のない人間は多くいたのではないでしょうか。実際戦争なんて敵をたくさん殺した人が英雄として称えられることもあるわけで。
暴力で敵を征服し、金品や女子供たちを奪い、それが当然のように各地で行われていた時代。
きっとケティルのような心優しく穏やかな人にとってはとても生きづらく地獄のような世界だったのでしょうね。
恐ろしいのはトールギルだけでなく、トルフィンやエイナルに好意的だった蛇も、そして自らも奴隷だったパテールでさえ、兄妹たちに制裁を加えることに何の躊躇もなかったこと。暴力の連鎖ってこわいね。
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※本ページの情報は2023年1月時点のものです。
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