【アニメ感想】君は放課後インソムニア第1話「#01 能登星」

アニメ

2023.04.11

1話のあらすじ

不眠症の悩みを持つ中見丸太（CV.佐藤元）は、眠気とイライラで学校ではクラスメイトたちと反りが合わずにストレスを溜めていた。文化祭の準備中も隠れて昼寝しようとしたところを女子たちに見つかってしまい、天文台までダンボールを取りに行くよう頼まれてしまう。
女子天文部員の霊が出ると噂される天文台には人気が無く丸太は一目で気に入るが、そこには廃棄されたロッカーの中で眠る1人の女子生徒の姿があった。

1話の感想

・主人公は不眠症の高校生
舞台は石川県七尾市にある架空の高校（モデルは石川県立七尾高等学校だそう）。
高校1年生の主人公・中見丸太は夜が一睡もできないのに昼間は強烈な眠気に襲われるという不眠症の持ち主。学校では眠気と戦いながら、夜眠れないストレスでイライラしがち。そのせいでクラスメイトたちからは「なんか怖い人」という印象を持たれていたり、女子からははっきりと「嫌い」と陰口を叩かれたりと、クラスには馴染めていない様子。

・幽霊の噂がある天文台
文化祭の準備中、みんながわいわいと準備を進める中でも教室の片隅で寝ようとしていたところを、クラスの女子・蟹川モトコ（CV.Lynn）と穴水かなみ（CV.藤原夏海）から咎められ、天文台からダンボールを持ってくるよう頼まれてしまいます。
女子たちが近寄りたくないと公言する天文台、実はかつて天文部員の女子生徒が飛び降り自殺をしてその霊が今も出るという噂があるためほとんどの生徒たちは近寄らないんだそう。
しかしその噂のおかげで天文台には人が寄らず静かな空間が広がっているため、丸太は秘密基地のようと一目で気に入ります。
そしてそこで、同じ不眠症の悩みを持つクラスメイト・曲伊咲と出会うことに。

・夜眠れない経験のある人なら誰もが共感するはず
明日も朝から学校・会社なのに眠れない・早く寝なきゃと思うほど目が冴える・スマホの画面は眠りを妨げると言われるけど眠れないと見ちゃう悪循環・夜は全く眠れないクセに昼間は死ぬほど眠い……。
現代人なら誰もが一度はこんな経験をしたことがあるはず。かくいうわたくしももちろんその1人。
眠れないせいで昼間はイライラしてしまったり、心配をかけたくなくて誰にも言えなかったり。中見くんと伊咲ちゃんの悩みも、はたから見ればたいしたことがなく思えても、思春期の彼らにとっては他のみんなは普通にしてるのになんで自分だけ、と思うとなおさら抱え込んでしまうのでしょう。

・主演声優2人によるかけあいが素敵
ヒロインの曲伊咲を演じるのはこれがTVアニメでは初ヒロイン、そして名前のある役を演じるのもおそらく初という新人声優の田村好さん。最近の新人さんはレベルが高いですね。聞いているだけでは全然新人だと分からないほど安定していて素敵な演技でした。天真爛漫で明るく活発、でも眠れない悩みを誰にも言えないという繊細さも持ち合わせる伊咲ちゃんをとても魅力的に演じていました。
そして主人公の中見丸太を演じるのが佐藤元さん。正直とても素晴らしい。かなりのハマリ役でした。元くんというと明るい役やツッコミキャラのイメージが強かったんですが、中見くんをかなり繊細に声を抑えて演じていてとても聞き応えがありました。
同じ夜を舞台にしたアニメ「よふかしのうた」でも不登校で不眠症の主人公を演じていましたが、あちらとはかなり演じ方に差があって面白いですね。

・全体的にハイクオリティ
中見くんと伊咲ちゃんの仲良くなるスピードには驚かされましたが（距離近くない？？今時の高校生ってこんなもんなの？？）伊咲ちゃんとの出会いで中見くんがどう変わっていくのか。クラスメイトたちと上手くやっていけるのか。不眠症は解消されていくのか、それともこれからも眠れない夜を2人で楽しんでいくのか。青春学園ラブコメとしても楽しみです。
あと天文台がある学校って結構珍しいと思うんですが、もし通ってた高校にあったら入部したかもなあと思うくらい素敵。羨ましい。めっちゃ楽しそうですよね。