【アニメ感想】天国大魔境第12話「外の外」【アニメ感想】天国大魔境第12話「外の外」 |

12話のあらすじ

茨城の高原学園に向かっていたキルコとマルはその道中、浅草並みに栄えた市場に辿り着く。そこは噂の復興省が管理している町だった。町独自の通貨を求めて復興省を訪れた2人はそこで、キルコが探し続けていた稲崎露敏がこの町にいると知り……。

12話の感想

・復興省が管理する町
高原学園へ向かっていたキルコとマルが辿り着いたのは人であふれた巨大な市場。そこはかつてキルコが噂に聞いた復興省が管理する町だそう。前文明を復活させるため優秀な技術者をさらったりするらしいと不穏な噂もありましたが、登録すれば誰でも町独自の通貨がもらえたり、空き家に寝泊まりしていいというよく管理された場所でした。
登録するには個人情報を紙に書いて提出するようですが、名前が「マル」でも「キルコ」でも許可が下りたところから見るとそんなに厳しくは管理されていなさそう。

・ついに見つけた露敏の手がかり
復興省の受付の男に露敏の写真を見せたキルコ。すると彼の表情が硬くなり、キルコが「友だち、家族だ」と説明すると電話で会う約束を取り付けてくれました。この時、電話した女性が「所長にお客様です」と言っていたところを見るに復興省の所長が露敏のようですね。一体どういう経緯で……？
ようやく露敏に会えると知っていつもより口数が増えて興奮気味のキルコに、どこか冷めた表情のマル。複雑な男心。
露敏がいるのはかつては高原学園と呼ばれていた大ろ過施設。元々はマルのために目指していた場所ですが、キルコは1人で施設で向かうことに。

・露敏との再会、そして豹変
約束していた大ろ過施設でついに再会を果たしたキルコと露敏。現れたキルコを目にした露敏の最初のリアクションは驚きと……恐怖が入り混じったような表情。喜びでも感動でもなく、なぜあの表情だったのか気になります。
体は桐子、心は春希だと知って驚きつつも、「表情や言葉遣いは春希だ」とキルコに嬉しい言葉をかけてくれた露敏。
しかしその後、キルコを半ば無理やりに風呂に入れるとその後なんと彼女の両手に手錠をかけ、ベッドに押し倒してしまいます。
「お前たちを拾って本当に良かった」「これは実験だ」と意味の分からない言葉を並べる露敏。
自分は春希だと叫ぶキルコに鏡を向けて、「今襲われようとしているのはお前の姉ちゃんだ」と残酷な言葉。あまりにも胸糞悪い展開……。

・露敏の目的は何なのか
浅草での事件後、露敏は春希を手術した迫田という医師（キルコが先生と呼んでいた人物）を追っていたものの見失い、その後は宇佐美と行動を共にしていたという露敏。そして2年ほどまでにこの地に来て高原学園に残っていた施設を改造して、復興省と共に水力発電や畑を作ったそう。
この話の後、露敏は豹変したわけですが……気になるのは「実験」という言葉。桐子の体に春希の脳が入っている（体と意識が別人）姿に興味があるのか、それともそもそも桐子の手術自体が何かの実験だったのか。その場合、露敏と迫田はグルだった、もしくは露敏が迫田に手術をさせたという可能性も出てきます。でも何のために？
現状、露敏の言動が不可解な上に気持ち悪すぎる。やはりキルコは露敏のこととなると判断力が低下してしまうようですね。マルが一緒に来てくれていれば……。

・天国側でも大事件
平和だった学園に突如訪れた破壊と終焉。地震のような地響きがあったかと思えば、施設が破壊され、天井も破壊され、学園は危機に瀕してしまいます。職員の中には「これは襲撃だ」と口にする者も。しかし一体なぜ？誰が？
この騒動の直前、ミミヒメたちよりも幼い生徒たち数人が口々に「危ない」と事件を予言していたことも気になります。未来予知と言えばミミヒメですがこの時予知していたのは他の子たちだけ。
また施設の崩壊の中、車椅子を教えていた職員が恐怖のあまりうずくまってしまったことに苛立った園長が「役立たず！」と罵りながら駆け出したシーンには思わず笑ってしまいました。歩けたんかい！

・2人のこども
施設が破壊された時、保育器室にいた猿渡。しかし破壊の衝撃で赤ん坊が2人保育器から投げ出されてしまい、どちらがどちらか分からなくなってしまいます。そもそも、2人ともトキオにそっくりなわけですが、この2人って双子なんでしょうか。トキオが生んだのが1人なのか双子なのか直接的には描かれていませんでしたが……。ただ検査すればわかると言っていたのも気になります。
猿渡はとりあえずの処置として片方の赤ん坊の片足に「〇」という印をつけます。この〇、もしかしてこの子が後のマル……？マルという名前もここから……？でもということはもう一人の赤ん坊は一体どこに……？

・外の外
幼いこどもたちを安全な場所に避難させていたミミヒメたち。その途中、壁に穴が空いているのを見つけてしまいます。こどもたちの避難をコナに任せたミミヒメ・シロ・タカ・アンズの4人は恐る恐る壁の穴を通り抜けて外の外へ。
そこには壁の外に設けられたフェンスの外にさらに広がる広大な自然。ついにミミヒメたちは「外の外」の世界を目撃することに。
ミミヒメたちは外の外が本当にあったこと、そして天井がずっと高く遠いことに驚きを隠せません。
驚きのあまり腰を抜かしたミミヒメは遠い天井――空に手をかざします。その眼差しはまるで、最期に空を見たいと言ったあの子のような……。

出典：TVアニメ『天国大魔境』公式＠毎週土曜日22時～絶賛放送中！（@tdm_anime）より

ところで前回から、実はミミヒメの髪の一部が耳だったと突然明らかにされたわけですが……どゆこと？
未来予知に彼女にだけ見える天井の人影、そして人間離れした耳。こどもたちの中でもミミヒメは特に人間離れしているように見えます。
一方のシロは特に異常な部分はないし、未来でも彼はヒルコにならず人のままでした。こどもたちの中でもだいぶ差がありそうですね。