1話のあらすじ
幼い頃バレエ発表会で男性のプロダンサーの踊りを見たことがきっかけでバレエに憧れた村尾潤平(CV.山下大輝)。しかし男友達にバレエを馬鹿にされたことやアクション映画の監督だった父の死がきっかけで、「男らしく」あるためバレエを諦めてジークンドーを始めるようになった。
中学2年になった潤平は友達の前で飛び蹴りを披露するが、それを偶然見ていた転校生の五代都(CV.本渡楓)に突然バレエを一緒にやろうと誘われ強引に彼女の母が開いたバレエ教室に連れてこられてしまう。
1話の感想
・ストーリー
「男らしさ」という呪縛に苦しむ男子中学生の物語。ジェンダー問題がよく取り上げられるようになった今の時代でも、「男らしさ」「女らしさ」に苦しむ人は多くいると思います。主人公・潤平もその一人。バレエに憧れたものの、友達には「男なのに」と馬鹿にされ、父が亡くなった後は母と姉を守るために「男らしい」ジークンドーを始めます。部活のサッカーやジークンドーを「楽しい楽しい」と自分に言い聞かせるように繰り返す潤平の姿が痛々しくてとても印象的でした。バレエを諦めきれない気持ちはあるのに、バレエをやろうと誘ってくれる五代親娘には素直になれず、友人やクラスメイトたちにも本当のことを言えず。そんな思春期の男の子ならではの葛藤や苦しみが非常に繊細に、そして心情がリアルに表現されていました。
・作画
さすがMAPPAと言わざるを得ない素晴らしいクオリティでした。初っ端のバレエシーンの美しさと躍動感といったら。難しい筋肉の描写も綺麗で、絵では中々表現しづらいバレエ独特の姿勢や動きもものすごい再現率。ものすごく丁寧に作られているのが伝わってきて嬉しくなりました。
またOP映像では、潤平の視点からほぼ描かれており、主観映像が9割くらいという非常に斬新な演出も素晴らしかった。ガラスや水に潤平を写すことで誰の視点かも分かりやすいし、踊っている時に本人からどう見えているのかという表現も興味深い。発想の勝利。
・声優
潤平役の山下大輝さんが本当に素晴らしい。中学2年生という年齢に違和感のない声とお芝居も驚きですが、潤平の持つやんちゃさや思春期男子のぶっきらぼうだったり悪態をついてしまう天邪鬼さだったり、そういうものの表現力の広さに衝撃を受けました。口では「バレエなんて」と言いつつ、本当はバレエをやりたい気持ちが声から溢れているようなお芝居もすごいし、これ以上ないくらいのハマり役。
しかしそれ以上に衝撃だったのが、潤平のお母さん役が大谷育江さんだったことです。特徴的な声の人だなーと思っていたら、まさかの育江さんで吹っ飛びました。言われてみればめっちゃ育江さん!! まさか育江さんがお母さん役をやる日が来るなんて……衝撃でした。
・総評
想像より遥かに面白くて一気に引き込まれました。なんと言ってもバレエの表現が本当に素晴らしかったです。個人的に名作スポーツアニメの条件は、その競技の魅力が伝わってくるかどうかだと思っているので、そういう意味でこの作品は既に大成功と言ってもいいくらい。今期はスポーツや競技アニメが多いですが、その中でも群を抜いていました。今後に期待大です。
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