いよいよ春アニメも終わりですね。皆さんは何が面白かったですか?
当ブログで追ってきたのは作13品(内、完走したのは10作品)。未完結のアニメや再放送アニメも含めて完走した作品の感想を5段階評価でまとめてみました。
評価基準はこちら(最高★5)
・ストーリー(話の面白さ、演出、原作との差異、終わり方など)
・キャラクター(魅力的なキャラが多数いるか、深く掘り下げているかなど)
・作画(絵の綺麗さ、滑らかな動き、作画崩壊していないかなど)
・声優(有名な声優の有無、キャラに合っているか、演技力など)
・主題歌(曲が合っているか、OP・EDの作り込みなど)
・総合(総合的な評価、丁寧な作品作りなど)
※評価は主観に寄るモノなのであくまで個人の感想です。
名探偵コナン ゼロの日常

評価
【ストーリー】★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★【総合】★★★★
安室透ファンのためのアニメ
高評価ポイントは……
【癒し】
これに尽きますね。1話15分という短さと、安室さんの日常を緩く描いただけの内容なので、とにかく頭を使わずに見れるのが魅力。元ネタである「名探偵コナン」とは違い殺人も事件も起こらない代わりに、安室さんがその洞察力を活かしてちょっとした疑問を解決したり、本編では接点のなかったキャラ同士の会話が見られるのが面白かったです。
割合としては安室透4:降谷零4:バーボン2って感じでしょうか。個人的には本編の安室さんはもっと忙しいだろうなあとか思いながら笑って見てました。
低評価ポイントは……
【作画】
強いていうなら作画がちょっと不安定だったかなという感じ。
※「名探偵コナン ゼロの日常」はNetflixでのみ独占配信です。
ダンス・ダンス・ダンスール
評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★★【総合】★★★★★
胸が締め付けられる青春バレエアニメ
高評価ポイントは……
【作画】と【演出】
文句の付け所がない名作。全てにおいて素晴らしかったのですが、特に素晴らしかったのはやはり作画。MAPPAさんならではの手描きとCGが融合されたぬるぬるの動きで表現されるダンスシーンは圧巻でした。バレエは指先から足先まで全ての所作が表現に影響してくる繊細なダンスでもあるため、指の一本まで、つま先や足の角度、体の柔らかさが伝わってくる描写力、どれも恐ろしい再現度でした。それがものすごい滑らかさで動くことの凄さ。
またバレエの「白鳥の湖」にメインキャラ3人の関係性を重ねた演出やクラシック音楽の使い方、1話ごとがまるで総合芸術のような完成度でした。
そしてなんと言っても中学生という思春期真っ只中の主人公たちが真っ直ぐでキラキラの、でもドロドロで残酷なくらいの青春を送るというメインテーマの表現がなんと言っても素晴らしかった。美化されていない青春の美しさと生々しさがありました。
ぜひとも2期を制作してほしい名作です。
低評価ポイントは……
【特になし】
※「ダンス・ダンス・ダンスール」はディズニープラスでのみ独占配信です。
パリピ孔明

評価
【ストーリー】★★★★【キャラクター】★★★★【作画】★★★★★
【声優】★★★★【主題歌】★★★★★【総合】 ★★★★★
異色の三国志×パリピ×音楽が融合した王道アニメ
高評価ポイントは……
【ストーリー】と【音楽】
奇抜なタイトルからは想像もつかないほど王道で気持ちの良いまっすぐなアニメです。音楽をテーマにしたアニメはここ数年数も多く人気も高いですが、アーティストそのものの実力だけでなく、いかにプロデュースするかという面に目を向けた作品は珍しいのではと思います。ただがむしゃらに歌うのではなく、様々な壁を天才軍師である孔明が三国志で実際に登場した計略を用いながら鮮やかに解決へと導き、そして彼が惚れ込んだ才能の持ち主・英子を一流アーティストへと押し上げていく。その過程の描き方がとても面白かったです。
また登場するアーティストたちの歌唱力に説得力を持たせる音楽や人選も素晴らしかった。英子と七海に関しては声優とは別に歌唱担当のアーティストを起用し、キャラソンとはまた違ったプロによる非常に質の高い楽曲が聴けるのも魅力でした。声優本人が歌うキャラについても歌唱力の高い方を起用していたためその辺りも見事。
それプラス、歌唱シーンの作画にかなり力を入れており、感情や熱量が伝わるような迫力ある魅せ方も素晴らしかった!
低評価ポイントは……
【特になし】
であいもん

評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★【総合】 ★★★★★
温かさの中に一粒の切なさが混じる至上の癒しアニメ
高評価ポイントは……
【ストーリー】と【声優】
全てにおいて素晴らしかったんですが、なんと言っても心温まるストーリーに毎週心底癒されました。1クールかけて1年間のエピソードが描かれ、桜の季節から始まり夏祭り、秋の訪れ、ハロウィンやクリスマスのイベント、そして年越しや雪の日の思い出など四季の移り変わりを感じられる構成が、メインテーマでもある和菓子との相性バッチリだったなと思います。各話数ごとに毎回1〜2個の和菓子が取り上げられるのも素敵でした。和菓子の繊細な色使いや美しさも見事に表現されていたのも素晴らしかった。
また舞台が京都であるため登場人物のほとんどが京都弁だったのも方言アニメ好きとしては最高に楽しめました。ベテランから若手、新人まで幅広く実力派声優さんが揃っていて、言葉にはならない微妙な心理描写を見事に表現していて、お芝居の面でもかなり聞き応えがありました。
毎週ずっと放送していてほしい癒し系アニメです。
低評価ポイントは……
【特になし】
SPY×FAMILY

評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★★【総合】★★★★★
圧倒的クオリティで描かれるコメディアクション
高評価ポイントは……
【キャラ】と【作画】
放送開始前から注目度No.1のまま春アニメの覇権をぶっちぎった本作。原作の良さはそのままに、アニメーションとしての面白さを最大限活かしていたと感じました。
しかしそれ以前にまずキャラクター造形が強すぎた。ちょっとおバカでいたずら好きで能力はチート級のアーニャ、抜群のスタイルと美貌で天然なのに最強の殺し屋なヨルさん、そして超優秀なのに2人に振り回される苦労人イケメンのロイド。しかもそれぞれ超人気実力者声優を起用という。これだけでも人気の要素が詰まっているのに、それを超絶クオリティの作画でアニメ化なので1話の時点で覇権取ったなと確信できるほどでした。
その他に特に素晴らしかった点としてOPは前半を可愛く、後半をかっこよく、がらっと雰囲気を変えるという斬新な構成。EDは打って変わって一人ぼっちだったアーニャが偽りの家族を手に入れて幸せを手に入れるまでの心温まる内容。どちらも楽曲を「家族」というテーマで、けれど全く違う視点から作られているのが興味深かったです。
また本編にはいくつかアニメオリジナルのエピソードが盛り込まれたものの、原作ファンが大絶賛するほどのクオリティにまで仕上げたのが本当にすごい。アニオリであそこまで盛り上がったアニメは他にないんじゃないでしょうか。
低評価ポイントは……
【特になし】
アオアシ

評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★【総合】★★★★★
サッカーを知らない人にこそ見てほしい衝撃のスポーツアニメ
高評価ポイントは……
【ストーリー】と【作画】
数あるサッカーアニメの中でもおそらく初となるJユース(Jリーグの男子高校生年代)を描いたスポーツアニメ。愛媛の弱小サッカー部に所属していた主人公がスカウトされJユースへと挑戦する物語なのですが、サッカーを感覚でやっていた主人公はそこでサッカーの常識を根底から覆されていきます。サッカーの基本をセリフやナレーションで説明するのではなく、主人公が壁にぶち当たって自ら答えを探していくため、視聴者も一緒に一つずつそうだったのかと納得しながらサッカーを学ぶことができます。サッカーってそういうスポーツだったのか! と目からウロコのシーンばかりで本当に衝撃を受けました。リアリティのあるスポーツアニメが好きな人には絶対に見てほしい名作です。
またアニメーション制作を担当したのが「黒子のバスケ」や「ハイキュー!!」など作画に定評のあるスポーツアニメを多く手掛けているProduction I.Gということもあり、複雑なサッカーの動作も一つ一つがとても丁寧。多人数が同時にコート内で動くという作画コストの高そうなスポーツにも関わらず、かなり安定した作画なのがさすが。個人的にはこれまで見てきたスポーツアニメの中でもトップ3に入るクオリティでした。
低評価ポイントは……
【特になし】
サマータイムレンダ
評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★★【総合】★★★★★
夏の小さな島を舞台に起こるホラー×サスペンス×ループ
高評価ポイントは……
【作画】と【世界観】
とにかくキャラ描写が美麗。ヒロイン2人のキラキラとした瞳や髪の質感まで伝わってくる繊細な描写が秀逸。どのキャラクターも魅力的で見れば見るほど惹かれていきます。また夏の離島が舞台ということもあり背景も美しい。海や砂浜、開けた青空など島の美しさがとても印象的。そんな美しい島だからこそ、そこで次々と起こる惨劇がより際立ってきます。
描写だけでなく全体的な演出がとても好みで、あえてBGMを使わずに蝉の声だけが聞こえてくるシーンがあったり、夏らしさがより感じられ、また何か起こるのではという恐怖も煽ってくるのがたまらない。
特に素晴らしかったのがOP・ED。OP曲「星が泳ぐ」はどこかノスタルジー漂うロック調で、映像にはなんとラスト以外ほぼキャラが登場しないという斬新な構成。序盤には謎の文字列や手書きの文字が映るのですが、それが本編を見ていくとだんだんと分かるようになっているという演出も最高です。
一方のED曲「回顧」はこちらもノスタルジーたっぷりで、ハードな本編後にぴったりの不安感を煽ってくる楽曲でじっくり余韻に浸れます。こちらもキャラは登場せず海上を移動しながら小さな島を見つめるという非常にシンプルな映像で、とにかくOPからEDまで世界観が一貫していて非常にこだわりを感じました。全体的に大人向けの印象でした。
低評価ポイントは……
【特になし】
※「サマータイムレンダ」はディズニープラスでのみ独占配信です。
ラブオールプレー

評価
【ストーリー】★★★★【キャラクター】★★★★【作画】★★★
【声優】★★★★★【主題歌】★★★★【総合】★★★★
バドミントンよりも青春なスポーツアニメ
高評価ポイントは……
【ストーリー】と【声優】
超人的な選手の登場しない平和なスポーツアニメ。等身大な中高生がメインで、部活に対する考え方だったり、人間関係などに比重が置かれた青春アニメです。とは言ってもドロ沼的な展開もなく安心して見ていられるキラキラとした部活という感じ。昨今のスポーツアニメでは珍しくキャラ数はそれほど多くなく、メインキャラはしっかりとキャラが立っており、夕方アニメなのもあり全体的にターゲットは年齢層低めの印象。
一番の特徴はその声優の豪華さ。いくらでも主役張れそうな5人がメインキャストで、他の高校のキャストもとにかく豪華。その中でも天才イケメンの遊佐賢人役に谷山紀章さんを起用したのが本当に素晴らしい。
低評価ポイントは……
【作画】と【試合描写】
動きのない場面では綺麗な作画なんですが、バドミントンの描写が壊滅的に酷い。作画が崩れる上にとにかく動かない。バドミントンってめちゃくちゃラリーが早いイメージなんですが、もったりとした動きで躍動感はほぼありません。そのためスポーツアニメにとって最大の魅力である躍動感と、次にどんな試合展開になるのかというワクワク感は皆無。端的に言うと試合以外のシーンは面白いのに、試合になるとつまらなくなる。
また作画の問題だけでなく、部活や練習のシーンは丁寧に描くのに試合となるとバンバンカットして、大会が始まったと思ったら途中の試合は全カット、いきなり決勝戦でそれもあっという間に終わるのでバドミントンの魅力は伝わってきません。さすがに中盤以降は試合描写も増えていきましたが、それでもカットばっかりなので大会を勝ち抜いたという感慨も視聴者にはありません。ここまで結果より過程なスポーツアニメも珍しいですね。もうそういうものとして楽しんでます。
オッドタクシー(再放送)

評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★
【声優】★★★★【主題歌】★★★★【総合】★★★★★
最後に大どんでん返しが待つ名作ミステリアニメ
高評価ポイントは……
【ストーリー】と【声優】
もう何と言ってもストーリーが秀逸。登場人物が全員動物という可愛らしさとは裏腹に中身は本格ミステリ群像劇。これだけの数のキャラクターを全く関係のないところから徐々に一つの事件へと繋げていく手腕に脱帽です。主人公が中年男性のタクシードライバーという設定も斬新。作中で起こるとある事件の真相が最後の最後まで明かされないという構成もゾクゾクしました。しかし何より衝撃だったのは本作の登場人物が全員動物の理由。その理由を知って打ち震えました。アニメだからこそ、アニメでしか描けない名作です。
もうひとつ斬新なのが多くのお笑い芸人がキャスティングされていること。声優とお笑い芸人の共演は演技に大きな差が生まれてしまうのではと見るまでは危惧していましたが、実際にはプレスコ収録だったこともありそれほど違和感なく見ることができました。むしろお笑い芸人のキャラクターに関しては本職の芸人だからこそのリアリティがあって、芸能人を宣伝目的以外で起用することの意味を深く考えさせられました。
低評価ポイントは……
【特になし】
四畳半神話大系(再放送)
評価
【ストーリー】★★★★★【キャラクター】★★★★★【作画】★★★★【声優】★★★★★【主題歌】★★★★★【総合】★★★★★
アニメ史に残る唯一無二の湯浅政明ワールド
高評価ポイントは……
【構成】と【声優】
名作として語り継がれてきた本作を今回初めて見ることができて本当に良かったと思います。噂に違わぬ名作でした。毎回大学のサークルに入った主人公が後悔の果てにもっと他の道を選べばよかったと嘆いたところで時間が巻き戻り次の話数では別のサークルを選ぶという、ある種の一話完結型。いろんなサークルに入った場合が毎回描かれるのですが少しずつ全ての話が繋がっていて、ラスト2話でついに主人公が自分が何度もキャンパスライフをやり直していたことを知るという驚きの展開。何よりもその末にたどり着いた結論に泣きそうになるほど胸が熱くなりました。人生を何度もやり直せたらと誰もがきっと思うはず、でももし何度でもやり直せたとして我々はいつか全てに満足できる人生を手に入れられるのでしょうか。
そして本作最大の功労者であろう主人公「私」役の浅沼晋太郎さん。毎話膨大なセリフとナレーション、これぞ声優の本気と言わんばかりのセリフ量はまさに空いた口が塞がらないほどの衝撃。完璧な滑舌と流れるような滑らかなセリフ回し、特に「私」しか登場しない第10話では浅沼さんしか喋っていないのに30分があっという間に感じられるほどの充実感でした。まさに声優が職人技であることを思い知らされた作品でした。
低評価ポイントは……
【特になし】
※ここからは未完走作品についてです
群青のファンファーレ
空前の競馬ブームもあり始まる前の期待値は結構高かったにも関わらず、終わってみれば散々な評判だったようです。1話の時点で馬の幽霊が登場したり乗馬初心者が馬に2人乗りというリアリティのなさ、明らかにBLを意識した女性向け描写、その後もJRAが協力しているとは思えないミスがあったりと全く競馬に対するリスペクトの感じられない作品となってしまいました。競馬に全く詳しくなくリアリティがどうのこうの気にしなくても、特に面白みを感じられず2話辺りでリタイヤしました。
ただ作画も綺麗だったし、何より澤野弘之さんによる音楽が本当に素晴らしくてそれだけが惜しかった。
極主夫道(再放送)
まずもってこれはアニメなのか??? 作画はほぼ動かず原作のカットをそのまま動かしてるんじゃないかってくらいの低予算を感じる。これならボイスコミックで良かったんじゃないってレベル。その上原作のような美麗な絵柄でもなく動かないのに作画は崩れかけてる。パート2から見たんですがあまりにもあまりにでかなり衝撃を受けました。
ただ声優は本当に豪華でだからこそこのクオリティが惜しい。割り切って声だけ楽しめれば良かったんですが、なんだかテンポも良くなくて泣く泣くリタイヤしました。アニメの後に毎回津田健次郎ご本人が登場する実写パートが一番おもしろかったです。
※「極主夫道」はNetflixでのみ独占配信です。
BIRDIE WING

アニメではかなり珍しいゴルフモノ、しかも女子ゴルフと聞いて楽しみにしていたんですが、どちらかというと超次元系のスポーツアニメでちょっと肌に合いませんでした。作画も1話の時点でちょっと怪しかったですし。どうやら「プロゴルファー猿」やら「スクライド」やらが好きな人はハマるらしく、好みが分かれる作品だったようです。実際声優も豪華だしキャラも可愛いしでノリさえ合えば楽しく見れた気もするのでちょっと残念……。
まとめ
と言うわけで全10作品を無事に完走しました。
今期は全体的に作画レベルが高かった印象です。「鬼滅の刃」以降少しずつまたクオリティの高いアニメが増えてきたような気もしますね。
ちなみにこの他にも「呪術廻戦(再放送)」や「ツルネ-風舞高校弓道部-(再放送)」などもTwitterの方で毎週感想を呟いていました。
ちなみに順位を付けるなら、
1位 SPY×FAMILY
1位 アオアシ
3位 ダンス・ダンス・ダンスール
3位 サマータイムレンダ
5位 であいもん
6位 パリピ孔明
7位 ラブオールプレー
8位 名探偵コナン ゼロの日常
(再放送は除く)
正直上位4作品はどれも甲乙つけがたいくらい面白かったので今回はちょっと雑なランキングです。とにかくクオリティ高かったですね。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
↓Amazonプライム会員なら月額600円でAmazonプライムビデオ見放題や無料の配送特典などお得なサービスを受けられます。他にも多数のサービスを利用できるのでオススメです!
コメント