6話のあらすじ
イングランドのハンバー川付近で休息を取っていたアシェラッド兵団はしかし突如暗闇から現れたイングランド軍からの襲撃を受ける。戦いに巻き込まれたトルフィンは恐怖から逃げ出そうとするがなすすべもなく殺されそうになってしまう。すんでのところをアシェラッドに助けられるも「弱いやつから死んでいく」という言葉に自身の目的を思い出し奮起する。生き残るため、そしてアシェラッドに決闘を申し込むため次々と戦火に身を投じていくトルフィンは次第に目覚ましい戦闘力に目覚めていくが……。
6話の感想
冒頭のナレーションでイングランドとデンマークによる争いが激化していることが語られました。その後の作中のセリフからもイングランドの王が変わり新たな王がデーン人移民を殺害、それにキレたデンマークが報復、それにキレたイングランドがまた報復……ということが繰り返されている時代だということが分かります。ヨーロッパって戦争の歴史ですよね……どこも一緒か。それにしてもイングランドっていろんなところに喧嘩売ってるな。
それはともかく、これまではトルフィン中心のお話でしたが、ここからはいよいよ戦争に巻き込まれていく展開となりそうです。アシェラッドたちもデーン人とはいえデンマーク軍に属しているわけでもなくイングランドに恨みがあるわけでもなさそうだし、あくまでも報酬のためにデンマーク軍に協力して戦争に参加する、という立ち位置のよう。
ヴァイキングって世界中の海をまたにかける海賊、というイメージしかなかったんですがこういった職業的ヴァイキングというか誰かに雇われるということもあったんですね。傭兵みたいな扱いだったんでしょうか。
そんな戦争に巻き込まれ始めたトルフィン、ついに戦火に身を投じることになり初めて自らの命で人を殺すことに……。生きるためとはいえ初めて人を殺し、言葉もなくただ叫ぶトルフィン。鬼気迫る映像での表現と、喉を壊しそうなほど全力で叫ぶ石上静香さんのお芝居で、言葉なんてなくてもいろんな感情が伝わってきました。
これまでも石上さんのお芝居凄かったんですが、今回からはトルフィンが少し成長したこともあって声が低くなってるんですよね。その上での全力絶叫。鳥肌立ちました。こういう魂でのお芝居、最高に好きです……。
イングランド中部の村に斥候として送り込まれ負傷したトルフィンが、助けてくれたイングランド人の女性とその娘とのやり取りも非常に印象的でした。今のイングランド王のやり方に不満を持ちデーン人にも同情を見せる母親と、デーン人を恐れ母の言動にも不安を抱く娘。
助けたトルフィンがヴァイキングだと知ってもかばおうとした母親を、トルフィンもまた慣れないイングランド語でアシェラッドたちが来る前に逃がそうとするも……。
トルフィンが本当にヴァイキングで、イングランド兵を目の前で殺す姿を見て涙を流す母親の姿にショックを受けるトルフィン。ここもまたセリフはないんですが、セリフがないからこそ伝わってくるものがある演出が印象的でした。結局あの母娘は無事だったんでしょうか……。
ところで今回初めてデーン人とイングランド人の間での言語の違いが描かれましたが、そもそもトルフィンってアイスランド人なのにどうやってアシェラッドたちと喋ってたんだろう。アイスランド語って確かかなり複雑って聞いたことあるんですが、もしかしてデンマーク語も習ってたとか? いやそもそも同じ言語使ってるのか? 調べたらアイスランドでもデンマーク語は通じるらしいですし(あくまでも現代の話)、あと語源はアイスランド語もデンマーク語も同じなので通じる部分もあるのかも。
逆にトルフィンがあの母娘に言った「逃げろ」というイングランド語、これこそ一体どこで覚えたんだろう。イングランド兵との戦いで聞いたりして覚えるんだろう。
こうやっていろいろヴィンランド・サガから興味を抱いたことを調べていくのも楽しいですね。
(※追記)
ちゃんと調べたところ、一般人は8世紀から14世紀頃まで古ノルド語がスカンディナヴィア(現在のデンマーク、ノルウェー、スウェーデン、アイスランドなど)の地域で使われていたそうです。なのでヴァイキングたちも古ノルド語使ってたみたいです。その後現在の各国の言語へと変化していったようですね。ひとつ詳しくなれました。
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