2話のあらすじ
EVA初号機に搭乗したシンジだったが歩くことすらままならない中、使徒に蹂躙され初号機は損傷してしまう。
目を覚ましたシンジはミサトに引き取られることになり、彼女の住むマンションへと帰る。その途中、彼女が見せてくれたのはシンジが救ったという第3新東京市だった。
2話の感想
独特の構成に独特のシナリオが印象的な第2話でした。
使徒になすすべなく攻撃され停止するEVA初号機、ここで映像は切り替わりシンジくんが病室で目を覚ますところから再びスタートします。あの使徒はどうなったのか、EVA初号機はどうなったのかは語られないままミサトさんに引き取られることになったシンジくんの様子だけが描かれていくという面白い構成。
病室で目を覚ました時は「記憶の混濁がみられる」とリツコが話していたので、この時はまだ使徒にやられるところまでしか思い出せなかったということでしょうか。
その後ミサトのマンションで夜ベッドに入ったところで、その続きを思い出すシンジくん。初号機が暴走し使徒を圧倒的な力で撃破、最後には破損した初号機の頭部から目玉が現れるという衝撃の映像。
面白いのはこの第2話ではシンジくんのモノローグ的な心情セリフがほぼないこと。前半に至ってはセリフが「知らない天井だ」くらいで、ほぼ何も喋らないんですよね。後半もセリフがないシーンが多く、表情や空間の演出で心情を視聴者に伝えるというなんともオシャレな見せ方。セリフがないのが逆に何かを表現しているようで、ここにエヴァらしさが詰まっているようにも感じられます。でも新劇場版よりさらにセリフ少ない気もしますね。
これだけセリフが少ないと演じるのも大変そう。
作画は新劇場版に比べたらさすがに粗さを感じられますが、個人的には80年代~90年代くらいの作画が結構好きなので見ていて楽しいです。特に今回はEVA初号機の戦闘シーンがめちゃくちゃかっこよかった。近年はロボットアニメはCGで描く作品も増えましたが、手描きのロボットならではのかっこよさがありますね(EVAはロボットではないけども)。
EVAの躍動感といい、ところどころ人間のような筋肉質な体の表現といい、他のロボットモノにはない妙な生々しさがエヴァの魅力のひとつですね。その分痛々しいシーンが多いんですけども……。
あとこの時代のアニメは主演キャストがモブを兼任することが多かったので、エヴァもそれに漏れず林原めぐみさんや宮村優子さん、立木文彦さんなどの声がアナウンスや住民役などでたびたび聞こえてくるのがまた楽しいところ。たぶん他にも気づいていないだけでいっぱいガヤやってるんだろうな。林原さんと宮村さんは1話、2話ではまだ出番がほとんどないので特にモブ役多いですね。


コメント
確かにエヴァ2話は全体的に独特です。新劇場版では分かりやすいようにしてあったけど。構成については記憶の混濁って事でしょうね。それは間違いないと思います。確かに2話ではほとんどシンジの台詞はありません。新劇場版でもシンエヴァの前半とか台詞少なかったですが。あの時は目の前でカヲルくんが亡くなったりやり直しに失敗したりしてるから仕方ない状況だった。
TV版と新劇場版は時代が違うので作画を比べたりしてはいけない。戦闘シーンは確かにかっこいいです。あれは暴走状態だけど。エヴァはロボットじゃないから生々しいところがあったり痛々しいシーンが多かったりするんだろうな。パイロットも痛い目にあってるわけですが。主演キャストがモブやってるのは時代的な物だったのか。確かに聞いた事あるなって声だったりするし。