122話のあらすじ
死柄木の放った「個性を失う薬」を足に打ち込まれた相澤は瞬時に自らの足を切り落とすことによって個性の消失を免れる。しかしその一瞬の隙をついて再び「崩壊」の個性を相澤に向ける死柄木。駆け付けた轟も加わり死柄木と対峙するデクは、死柄木が与えられた個性に体がついていっていないのではと気づき……。
122話の感想
開始1分で思わず言葉を失う壮絶な戦い。相澤先生が個性を失うのは最悪の展開でしたが、少しの躊躇いもなく自らの足を切り落としたその覚悟に何も言えなくなりました。自分の体を犠牲にしてでも自らの役割を全うする相澤先生……間違いなくヒーローの中のヒーロー。でもあまりにも痛々しい……。
そしてそれはデクくんも同じ。再び個性を使えるようになった死柄木に対し、両腕が使い物にならなくなっても構わないという覚悟を持って強烈なスマッシュの連続。もう本当に見ていて辛い……。
デクくんはオールマイトのようなヒーローになりたいという夢をずっと抱いてはいますが、「オール・フォー・ワン」を倒すための力と認識して自分の体を犠牲にしている辺り、最高のヒーローになることより「オール・フォー・ワン」を倒すことの方が今となっては優先順位が高くなっているようにも感じられました。
それと「ワン・フォー・オール」を継承したデクくん、「オール・フォー・ワン」を継承した死柄木。2人の境遇も立ち位置がまるでシンメトリーのようで。代理戦争みたいだなと今回見てて思いました。遥か昔から続く因縁の戦いを現代に生きる2人が行うってなんともこう……エモイ……。
そんな中、静かに描かれたかっちゃんの様々な回想。
黒鞭の練習に付き合うかっちゃん、デクくんの個性についてオールマイトに不安をぶつけるかっちゃん、自己犠牲をいとわないデクくんの姿に幼い頃から言いようのない気味悪さを抱いていたかっちゃん……。
これまでにない静かな声音に戸惑いました。戸惑う反面、本当のかっちゃんの姿はこれだったんだなと腑に落ちる部分もありました。かっちゃんにとって、それだけデクくんは理解の及ばない、気持ち悪さの塊だったんでしょう。幼い彼にはいじめることでしかきっとその気持ち悪さを払拭できなかった。
でもそんなかっちゃんが、「気づけば体が動いていた」とデクくんを庇った姿に、なんかもう何も言えなくなりました。幼い頃のかっちゃんが、理解できなかった存在に、今ようやく自分自身がなれたのかな。なんだかうまく言葉になりません。
ただとにかく、岡本信彦さんの演技が素晴らしかった。いくつか信彦さん(とデク役の山下大輝さん)のインタビューを読んだのですが、これだけ静かな演技をするのはとても難しかっただろうなと。でもちゃんとかっちゃんに聞こえたのが本当に凄くて、本当はこういう人だったんだよというのを大事に大事に拾い上げて演じてくださったように思います。
ちなみにインタビューの中で、黒鞭の練習を見つめながらオールマイトと会話するかっちゃんのシーンについて、
回想シーンは、爆豪はオールマイトと会話しているんですけど、ディレクションでは「オールマイトに声をかけないで、とにかくデクを見ていてほしい。デクを見ながらしゃべってほしい」と言われました。
僕のヒーローアカデミア:山下大輝、岡本信彦 「爆豪勝己:ライジング」収録秘話 「見たことのないかっちゃん」
と仰っていてその破壊力に打ちのめされました。確かにあの時のかっちゃんオールマイトを少しも見てなかったな……そうか……。
あのシーンのかっちゃんは本当に「らしく」なくて、こんな弱弱しい声を出すのかと本当に驚きはしたんですが、静かなかっちゃんが理想すぎて最高でした。改めて本当に素晴らしいお芝居でした。ありがとうございます。
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