【アニメ感想】BLEACH 千年血戦篇-訣別譚- 第2クール最終回1時間スペシャル第25話「THE MASTER」第26話「BLACK」 |

25話「THE MASTER」のあらすじ

曳舟の生み出した樹木の檻を唯一抜け出したユーハバッハの前に、真の霊王宮を守るべく立ちはだかる兵主部ひょうすべ。巨大な筆の形をした斬魄刀「一文字」を振るい、巨大な平手を出現させてはユーハバッハを参道から叩き出す。

26話「BLACK」のあらすじ

ユーハバッハの「聖別アウスヴェーレン」によって、瀞霊廷に残された滅却師たちの命と力を奪い取り強化されて復活した親衛隊。完聖体フォルシュテンディッヒとなって零番隊と再び激しい戦いを繰り広げる。
力を増した親衛隊に対して、零番隊もまた真の力を解放し……。

25・26話の感想

第2クール最終回にして零番隊VSユーハバッハ+親衛隊ということもあって最初から最後まで盛り上がる演出満載となりました。

零番隊の中でもリーダー格の真名呼まなこ和尚こと兵主部とユーハバッハの対決は超次元。
尸魂界の万物に名を付けたという兵主部は名に関する能力の持ち主。彼が所持する斬魄刀「一文字」は巨大な筆の形をしており、始解前でも筆先に触れた物の名前を斬って力を半分にするというこれだけでも超強力な能力。ユーハバッハは腕を斬られ名前を半分にされた「うで」が「う」になり力も半減、満足に刀を振るうことすらできなくなるほど弱体化。解放前でこの強さ？？
さらに巨大な手や足で相手を千里先まで突き飛ばす技もシンプルながら超強力。

他の4人も卍解を使うことなく親衛隊を圧倒するほど強く、護廷十三隊全軍に匹敵する強さに恥じぬ活躍ぶりでした。
特に強かったのが修多羅さん。体に穴を空けられた王悦に綿のような物を詰めて何事もなかったかのように回復させたり、瞬時に作り出した傘で攻撃を防いだり、めちゃくちゃ便利な能力が満載。
さらになんと零番隊としては初の卍解を披露。その名も娑闥迦羅骸刺絡辻しゃたつからがらしがらみのつじ。な、長い……！実はこの卍解、原作にはない完全アニメオリジナルらしくこれが初出だったそう。原作者の久保先生が監修しているので、原作には入れられなかった卍解をここで披露しようということだったんでしょうか。SNS上ではアニメファンよりも原作ファンの方が驚いていて笑いました。
ただ今回が初出ということで情報が少なく、実際どういう能力なのかはイマイチ分からず……。かなり広範囲かつ最低でも6種類の攻撃があるようで、パッと見ではルキアの卍解と同じく発動＝確殺くらい強力そうですね。

出典：【公式】TVアニメ『BLEACH』（@BLEACHanimation）より

しかしこれを上回るチートぶりを見せたのが最大の敵であるユーハバッハ。最初は兵主部になすすべなくやられていたものの、追い詰められると「聖別アウスヴェーレン」を発動。これはユーハバッハだけが使える自分が選別した滅却師の命と力を強制的に奪い、自分と選別した滅却師に分け与えるというもの。
今回は瀞霊廷に残って戦っていた滅却師たち全員から完聖体フォルシュテンディッヒの力を奪い、一部を除いては命すら奪っていました。これにはさすがのバズビーやリルトットたちも怒り心頭。彼らは命だけは奪われずに済んだのでまだマシかもしれませんが……。
これによって力を与えられた親衛隊は全員が復活しこれまで以上の強化を受けた他、兵主部によって名を斬られたユーハバッハも完全復活。ちょっとチートすぎる能力。

けれど兵主部も負けず劣らずとんでも能力を発動。解放した「一文字」の刃先から墨をまき散らし、塗りつぶされた物は名を失い力を失い、さらに進化（＝卍解）すると今度は白い墨で黒く塗りつぶした物に新たな名前を与えるという能力。
これによって黒く塗りつぶされたユーハバッハはその名を失い、代わりに「黒蟻」という名を新たに与えられ本来の力を失ってしまいました。
さすが零番隊、もはや何でもありです。しかしあっさりやられてしまった護廷十三隊の隊長格に対して、零番隊は本当に規格外の強さなのが嬉しい。このまま終わるとは思えませんが、零番隊の圧倒的な強さを見せつけての第2クール最終回という構成に痺れました。

あと何気に零番隊は協調性なさそうに見えてお互いに協力し合いながら戦っているのがいいですよね。誰かが瀕死の重傷を負ったら他の誰かが治療して助け合うというのを何の合図もなし自然にやっているのがとても素敵。
零番隊の卍解は強力過ぎて発動者以外の3人（兵主部を除いて）が命を捧げるのが発動条件となっているようですが、この時も修多羅さんに全てを任せて他の3人はあっさり首を斬るというのがお互いへの信頼感強めでぐっと来ました。意外とこういう信頼感みたいのは護廷十三隊の隊長格にはないんですよねえ。とても好き。

さて第2クールの最終回スペシャルも特殊エンディングがまたオシャレ。ものすごい長いクレジットで驚きました。エンディング曲フルでも足りないほどの量とは。
そしてなんとED後にはまさかの死神図鑑が10年（以上）の時を経て復活。コンが久々に登場ってだけでも嬉しいのに、内容はなんと2本立てでどちらもアニメ本編ではカットされていた原作のギャグシーンだったそう。確かに千年血戦篇はコメディ少な目だなと思っていたら、ちゃんとおまけでギャグ成分を補完してくれるとは！どこまでも配慮と原作リスペクトが行き届いている……。