20話のあらすじ
世間を賑わせる2人組の強盗殺人犯らによって最愛の母を失ったユーリは、亡き父・Mr.レジェンドの亡霊に再び苦しめられる。
一方ヒーロー活動停止中にも関わらず犯人を追跡していた虎徹とバーナビーは警察から厳重注意を受けるが、その直後に強盗殺人犯らがルナティックに襲われている場面に遭遇してしまう。
20話の感想
「夜明け前が一番暗い」……そのタイトル通り、おそらく過去一で暗く重いお話でした。
誰もが認めるスーパーヒーローだったMr.レジェンド。虎徹さんのように彼に命を救われてヒーローに憧れた人も多かったはず。
けれどその裏では虎徹さんと同じく能力減退に悩まされ、他のヒーローに犯人を追い詰めさせ確保する見せ場だけレジェンドがやるという八百長に手を出したり、挙句の果てにはストレスから酒に溺れ妻に暴力を振るうというヒーローとは真逆の存在になり果ててしまいました。そして最期は母を守ろうとした実の息子に殺されるというあまりにも悲しい結末。
精神を病んだ母は父を殺したユーリを責め、そのユーリは父の亡霊にも責められる誰も救われない重いお話。
さらに母を強盗殺人犯に殺され、ユーリのメンタルはいよいよボロボロに……。
しかし突然母を失った悲しみと、父の亡霊による精神攻撃、仇を私刑で殺した直後に、管理官としてのユーリに戻って表向きは平然としたまま虎徹さんとバーナビーと接するその精神力凄いを通り越して異常ですね。ついさっきまで虎徹さんとバーナビーと戦っていたのに……。
ユーリの中に、この2人に対する怒りや敵対心は本当にないんだなと。
何よりも、自身がMr.レジェンドの息子だと告白したことに本当に驚かされました。しかも能力減退に悩まされる虎徹さんがいつかMr.レジェンドと同じ道を辿るのではないかという心配からというのがさらに驚き。
虎徹さんとしても命の恩人であり憧れの人が、裏で八百長やDVをしていたという事実は相当なショックだったはず。
一国の英雄が隣国では極悪非道の悪人なんてことはよくあることで、タイバニが”正義のヒーロー”をただ描くだけの単純なアニメではないことを存分に思い知らされました。
ただ虎徹さんが語った「Mr.レジェンドにも仲間がいたら」「バニーがいるからMr.レジェンドのようにならない」という希望の言葉は、ユーリを苛立たせる一方で彼の見る父の幻覚にこれまでとは違う言葉があったことを思うと、確実にいい方向に影響している……?
これはもしかして、ユーリがルナティックのことを告白しこれまでの罪を償うというラストも見えてきました。それはそれで切ないような、でもユーリにとってはそれがやっと前進になるような。
なんにせよ今回は本当に過去一しんどかったです。タイバニはコメディと見せかけて何気にシリアス方面に対して容赦がない。
次回もまだまだタイトルが不穏な雰囲気なんですよね。それでも夜明けはそろそろ近いと信じたい。
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Netflixにて世界独占配信
※本ページの情報は2023年4月時点のものです。
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