44話のあらすじ
眼の前で立て続けに仲間を失い虎杖の心は限界を迎えてしまう。
対象的に「呪い」としての自分に興奮する真人は畳み掛けるように攻撃を続け黒閃を繰り出す。そしてついにトドメを刺そうとするが……。
44話の感想
順平、七海、野薔薇ちゃん。虎杖くんにとって大切な人たちを何度も目の前で殺してきた真人。虎杖くんにとっても、そして多くの呪術ファンにとっても憎むべき純粋悪。
でも実を言うと個人的には真人のことが実は嫌いではありません。その一番の理由が真人役の島﨑信長さんの演技が素晴らしいから。
たぶん演じるのにめちゃくちゃカロリーを使ってるとは思いますが、ものすごく楽しそうに聞こえるんですよね。実際、真人は楽しんでるので。
今回の「どーせオマエは害虫駆除とか昔話の妖怪退治とかその程度の認識で渋谷に来たんだろ」辺りの一連のセリフも、頭の血管ブチギレそうなくらいの超絶ハイテンションで演じられていてゾクゾクしました。真人の演技は本当に聞いていて楽しい。やってることは吐き気を催す邪悪ですが。
そして虎杖役の榎木淳弥さん。倒れる野薔薇ちゃんを見下ろしながら絞り出した「釘崎」という声と、「俺はもう戦えない……」という泣き叫ぶ声。
感情を込め過ぎればセリフが聞き取りづらくなり、聞き取りやすさを意識すればキャラクターの感情にそぐわなくなる。榎木くんのお芝居はセリフが聞き取れるギリギリまで攻めたところまで感情を優先していて、だからこそものすごく心に刺さります。今回は特に素晴らしかった。完全に虎杖くんが憑依していたように思います。それくらい、画と声が完璧にマッチしていた。
冒頭からこのお二人の凄まじいレベルのお芝居に感情を揺さぶられまくりました。
さて絶望の底に突き落とされた虎杖くんでしたが、そんな窮地に現れた最強の味方。それはブラザーこと東堂! 本作では珍しいタイプのむさ苦しくて暑苦しい上に突き抜けたアホさ加減が魅力(?)の東堂ですが、この登場シーンはかっこよすぎて震えました。
アニメの演出もめちゃくちゃかっこいいんですが、何よりセリフが本当にかっこいい。
「俺達が生きている限り死んでいった仲間達が真に敗北することはない」というセリフは言われた虎杖くんだけでなく、見てるこちら側にも突き刺さる希望の言葉でした。
あと毎回原作者の芥見下々先生が書き下ろしているという次回予告でのセリフ、「ヒーローは遅れて登場するけれどそれまで持ちこたえた人もみんなヒーロー」というセリフがかっこよすぎて泣けました。めちゃくちゃいいこと言うやん東堂……。
東堂の術式「不義遊戯」もやっぱり強いですね。両手を叩くことで敵味方・人間や無生物関係なく2つのモノの位置を入れ替えるというシンプルな術式なのにめちゃくちゃ強い。東堂はアホですがこの能力をうまく使いこなしているのを見ると頭はいいんだろうなと思い知らされます。
あとこの術式ものすごくアニメ映えしますよね。かっこいい。
一方、新幹線で東京を目指していたのは東堂とメカ丸を除く京都校の面々。
メカ丸の魂を宿す小型の機械で最期の言葉を交わす三輪ちゃん。以前もそうでしたが、メカ丸と三輪ちゃんのエピソードの時だけものすごく少女漫画的な演出になるのがにくい……。
今回は冒頭の回想の中の野薔薇ちゃんや、虎杖くんの記憶の中の七海、絶望する虎杖くんと涙腺に来るエピソードの詰め合わせなんですが、極めつけのメカ丸と三輪ちゃんでこらえきれず泣かされました。
ずっとロボットの姿で登場していたのもあって最初こそドライなイメージが強かったメカ丸が、実は京都校のみんなを死なせたくない一心で10月31日に東京に近寄らせないようにしていたというのが切ない。
何よりもはっきりとは名言しなかったものの、死んでから初めて三輪ちゃんに思いを告げるのが……。
そして今回が初登場となった京都校1年生の新田くん。補助監督の新田ちゃんの弟で、なんと数少ない反転術式の使い手。
虎杖くんを治療した他、野薔薇ちゃんにも治療を施してくれますが「呼吸も脈も止まってた」というセリフがしんどすぎました。「助かる可能性は0じゃない」がまだわずかに希望を感じられますが辛すぎる。野薔薇ちゃん生きて……。
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※本ページの情報は2023年7月時点のものです。
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