【アニメレビュー】オーイ！とんぼ第1話「とんぼと3番アイアン」【アニメレビュー】オーイ！とんぼ第1話「とんぼと3番アイアン」 |

【アニメレビュー】オーイ！とんぼ第1話「とんぼと3番アイアン」

アニメ

2024.04.06

1話のあらすじ

新たな職を求めフェリーで鹿児島県トカラ列島の火之島へとやってきた暗い顔の中年男性・五十嵐（CV.東地宏樹）。そこは“日本最後の秘境”と呼ばれる小さな離島だった。
島の施設管理人として働くことになった五十嵐は、島でたった1人の中学生・大井とんぼ（CV.はやしりか）と出会う。
彼女の案内で島内を巡る間、ゴルフ場などないはずの島のあちこちにはゴルフボールやクラブが置かれていることに気づいた五十嵐だったが……。

1話の感想

・舞台は鹿児島県トカラ列島“日本最後の秘境”
主人公・とんぼが暮らす本作の舞台は鹿児島県トカラ列島の中の小さな離島“火之島”。こちらは実在する島ではありませんが、中之島などをモデルにしているようです。
島には小学校と中学校しかなく、中学生はとんぼただ1人。病院もなく、あるのは看護師が1人いるだけの診療所。スーパーもコンビニもなく、気まぐれで営業するらしい小さなお店が二つ。おまけに島を出入りするフェリーは週に2回しか出ておらず、悪天候が重なれば1ヶ月近く島を出られなくなるなんてこともあるそう。“日本最後の秘境”と言われるのも納得の孤島です。

・何かから逃げるように島へやってきたおじさんと少女の出会い
家財道具一式とゴルフバッグを背負って火之島へとやってきた、くたびれた中年男性・五十嵐。何やら深い事情があるらしく暗い表情。ゴルフ経験者らしい五十嵐は島唯一の中学生である天真爛漫な少女・とんぼに、住民が自分たちのために作ったゴルフコースへと案内されます。
古びた一本のゴルフクラブで型にはまらないゴルフを全力で楽しむとんぼの姿に衝撃を受ける五十嵐。
ゴルフに対してどこか後ろめたい気持ちを抱えている五十嵐と、しがらみもなくただゴルフを楽しむとんぼの出会いから物語は始まりました。

・難しいゴルフのポーズを見事に表現した作画
シンプルで一見子供向けアニメにも見えるキャラデザですが、作画は非常に丁寧で好感が持てました。1話冒頭で、とんぼが島内を駆け回るシーンがあり、その走る姿だけで良作画なのが伝わってきます。
ゴルフクラブやボールはCGで描かれていますが、キャラクター作画は手描きなので、ボールを打つ際の全身を捻ったり腕の角度などかなり難しいポーズもしっかり描写していて素晴らしい。
ちなみにゴルフアニメなので当然ですがゴルフ用語もたくさん出てきて、初心者が見るとちんぷんかんぷんでしたがそれでも充分楽しめました。
遊びでしかゴルフをやったことがないとんぼに、五十嵐がゴルフ用語を教える場面もあるので一緒に学びながら覚えられそうですね。

・とんぼが可愛い
天真爛漫で人見知りせずいつも明るいとんぼ。キャラデザはシンプルながらこの子がとにかく可愛い。
初対面の五十嵐が男の子かと見紛うほど元気いっぱいで、五十嵐をわざと「イガイガ」と呼んでいたずらしたりとちょっと小生意気なのも可愛いですね。
しかし幼くして両親を亡くし、今は島の漁師をしているゴンじいに育てられていたり、島にたった1人しかいない中学生だったりといろいろと苦労していそう。
五十嵐との出会いが彼女にどんな変化をもたらすのかも楽しみです。

・老若男女楽しめるスポーツアニメ
小さな離島でののんびりとした暮らしを楽しめる一方、本格的なゴルフアニメとしても楽しめそうな本作。作画も派手さはなくても丁寧さを感じられ、闇深そうな中年おじさんと天真爛漫な少女とのコンビも素敵。
これがTVアニメ初主演となる新人声優のはやしりかさんがのびのびととんぼを演じていて、ベテラン声優である東地宏樹さんがしっかりと脇を固めるキャスティングもバッチリハマっています。