【アニメ感想】地獄の稽古に地獄の兄弟喧嘩「鬼滅の刃柱稽古編第五話鬼を喰ってまで」

アニメ

2024.06.102024.06.18

5話のあらすじ

恋柱・甘露寺蜜璃のもとを訪れた炭治郎。そこでは隊士たちがレオタードを着せられ、体操をしたり音楽に合わせて踊るなど一風変わった稽古が行われていた。見かけによらずハードな柔軟稽古を乗り越え次なる蛇柱・伊黒小芭内おばないの稽古へと向かうが、そこでもまた地獄の稽古が……。

5話の感想

宇髄さん、無一郎くんとそれぞれ1話ずつ使ってほぼアニオリのエピソードが描かれてきましたが、今回は一転、ほぼ原作通りに話が展開しました。

まずは蜜璃ちゃんの柔軟稽古。
隊士たちが全員レオタード姿になって新体操のような動きで体をほぐすというかなり変わった稽古。両足を強引に開かれる柔軟は炭治郎たちにはかなりの地獄だったようですが、この後の柱たちを思えばかなり優しい地獄。
何よりこの時代ではおそらく超高級品のバターと蜂蜜がたっぷりかかったパンケーキまで頂けるなんてむしろ天国ですね。あと蜜璃ちゃんが可愛い。

あっという間に蜜璃ちゃんとの稽古は終わり、次は伊黒さん。待ち構えていた蛇柱はいきなり炭治郎に敵意剥き出し。それもそのはず。怖そうな見た目に対し実は蜜璃ちゃん大好きで文通もしている伊黒さん、炭治郎が蜜璃ちゃんと楽しくお稽古してその上2人でお茶してたなんて聞いたらもう嫉妬の嵐。私情挟みまくりで炭治郎に苛立ちをぶつける伊黒さん怖いけど可愛い。

そしてさらに怖いのが伊黒さんの太刀筋矯正訓練。
床に対して水平と垂直に建てられた木の柱に隊士たちがくくりつけられ、彼らの間に設置された金属の輪っかを木刀で打つという稽古。縄で柱にくくりつけられた隊士たちは身動きが取れず、しかも隊士同士の感覚はほんの数十センチ。隙間を正確に狙う技術がなければ動けない仲間を一方的にボコることになってしまう、精神的地獄。

炭治郎は仲間を傷つけてしまうのではという恐れから思ったように木刀を触れず、しかし正確に隙間を狙える伊黒さんは隊士たちの間をぬって炭治郎に攻撃を仕掛けてくる。
パワハラの境地みたいな地獄絵図ですが、伊黒さんはちゃんと隊士に一発も当てていないのがすごい。
また狭い屋内や木々が生い茂る森の中で鬼と対峙した時、無闇に刀を振り回して障害物に当ててしまったら戦闘が不利になるため、正確な太刀筋が要求されるのも理にかなってて面白いですね。

いろんな意味で精神的地獄を味わいつつもなんとか伊黒さんの稽古を乗り越えた炭治郎、次の柱は不死川さん。先にこの稽古に参加していた善逸が逃げ出そうとするレベルの地獄が待っていました。
と言っても訓練の内容は隊士全員で不死川さんを囲みひたすら斬りかかるという打ち込み稽古。ただし休憩は一切なくぶちのめされて気絶するまで続くという昭和の運動部……いや昔の軍隊みたいな地獄。ここでもまた炭治郎はボッコボコに……。

そんな中、炭治郎は刀鍛冶の里以来、久々に玄弥と再会。
稽古の合間に兄の実弥に声をかけようとするも「俺には弟なんていねえ」とあしらわれてしまう玄弥。その上才能がないから鬼殺隊を辞めろと一蹴され、思わず「鬼を喰ってまで戦ってきた」と口にしてしまった玄弥でしたが、ブチ切れた不死川さんに殺されそうになってしまいます。

不死川さんがただのヤバイ人にしか見えないシーンではありますが、この2人の過去を思うといろいろ切ないですね……。鬼になった母親を兄弟から守るために自分の手で殺してしまった実弥、兄が母を殺したと誤解して「人殺し！」と罵ってしまったことを後悔し続ける玄弥。兄に謝って一緒に戦いたいがために呼吸も使えないのに鬼を喰ってまで鬼殺隊に入った玄弥に対し、過激な言動で突き放す不死川さんはおそらく弟を戦いに巻き込みたくないのでしょうがそれにしたって不器用すぎる。

兄弟喧嘩は切ないんですが、玄弥を思ってガチギレする炭治郎や巻き込まれる善逸、良かれと思って玄弥を助けようとして「完全に異常者じゃん」と不死川さんをディスったら逆ギレした玄弥に殴られる善逸などギャグ満載で過去一笑いました。不死川兄弟マジで不器用すぎて推せる……。