アニメアニメレビュー

【アニメレビュー】最強の軍師とあわせて見るとより楽しい「劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段」

スポンサーリンク

少し懐かしいアニメをレビューするこのシリーズ。あまり知られていない隠れた名作や、最近アニメを見始めた人にもぜひ見てほしいオススメアニメなどを取り上げていく予定です♪

ちなみに前回の記事はこちら↓

そして今回レビューするのは2011年に公開された劇場版アニメ「忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段」です。

忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段」は2011年に劇場公開された、忍たま乱太郎初の長編アニメ映画。タイトルの通り、忍術学園の生徒や先生たちがほぼ全て登場するオールスター作品となっています。

2024年12月から公開されている劇場版「忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師」を見て忍たまにハマったというファンの方も多いと思いますが、かくいう筆者もそのひとり。
本作はハマったばかりでまだ知らないキャラも多いという方でもばっちり楽しめる作品になっています。
ちなみに「全員出動!の段」と「最強の軍師」はどちらも藤森雅也さんが監督を務めています。

あらすじ

夏休みを終えて忍術学園に戻ってきた乱太郎たち。ところが、忍たまたちに配られていた夏休みの宿題が実は事務員・小松田秀作こまつだしゅうさくのミスで入れ替わっていたことが判明。
一年は組の喜三太きさんたには「オーマガトキ城城主のふんどしをとれ」という六年生用の宿題が与えられていたことが分かり、そのまま行方不明になってしまう。

オーマガトキ城はタソガレドキ城と戦を繰り広げている真っ最中。
喜三太が戦に巻き込まれてしまったのではないかと心配する忍術学園は喜三太救出のため、夏休みの宿題をしてこなかった忍たまたちで救出チームを結成するが……。

なお本作はアニメオリジナルストーリーではなく原作漫画「落第忍者乱太郎」の第37巻と第42巻の内容を基にしています。

大人も子どもも楽しめる名作

子ども向けの印象が強い忍たまですが大人でも楽しめる構成になっている本作。
驚くべきなのは戦の描写がかなり本格的なこと。非現実的な忍術ではなく変装や尾行など偵察で情報収集する忍び本来の姿が描かれ、地面を水浸しにしてぬかるみで砲弾の勢いを殺すなどの戦術にも驚かされました。
「最強の軍師」と違って流血シーンはないものの、負傷者の描写も多数。砲弾が凄まじい勢いで発射され、柵をぶっ壊し、家を破壊する場面では大砲の威力がこれでもかと伝わってきて背筋が冷たくなりました。
砲弾や鉄砲玉が飛び交うそんな戦場に、最上級生の六年生だけでなく一年生も参戦していることにまたリアルな恐怖も感じさせられました。

ストーリーも非常によく作り込まれています。
オーマガトキとタソガレドキの戦、かばいの制札、城から姿を消したオーマガトキ城主、暗躍するタソガレドキ忍軍……など冒頭から伏線があちこちに練り込まれており、脚本の完成度が本当に高い。
むしろ大人の方がよく理解できて楽しめるかもしれません。

その反面、本来ならこの時代にはありえない言葉や小物が出てきたり、しんべヱの身体能力が化け物染みていたりとぶっ飛んだギャグも多いので、ストーリーが難しくても笑って楽しめるのが絶妙なバランス。

忍術学園(ほぼ)オールスター

「最強の軍師」は主に土井先生とその教え子たち(一年は組と六年生)を中心に展開されましたが、こちらはタイトル通り忍術学園のほぼ全員が登場します。
二年生~五年生はセリフの有無や出番にも差がありさすがに全員大活躍とまではいきませんが、それでもかなりのキャラが登場。くの一たちにもしっかり出番があります。
まだ全キャラ覚えていないという人は誰が誰だか分からなくなるかもしれません。ただそれでも充分に楽しめる構成なので問題なし。

嬉しいのは乱太郎たち一年は組の出番が多くスポットが当てられているところ。これを見れば一年は組全員覚えられそうな勢いでそれぞれが活躍します。
その中でも我らが主人公である乱太郎がちゃんと主人公しているのが素晴らしい。いつも一緒のきり丸・しんべヱと離れてひとりで頑張るシーンがあるのも思わず応援したくなりますし、保健委員だからこそできる自分だけの役割を見つけていく姿は我が子の成長を目の当たりにするような感動がありました。

年上の忍たまたちが後輩を支え見守ったり、先生たちが体を張って生徒たちを守ったりと、全編通して上の者が下の者を守り導く姿にまた感動。

雑渡昆奈門と保健委員

ファンから高い人気を誇るタソガレドキ城の忍び組頭・雑渡昆奈門ざっとこんなもんも登場。本来なら敵対関係にある忍術学園や忍たまたちになぜ好意的に接するのか、その理由が本作で描かれます。
忍術学園の六年生で保健委員会委員長の善法寺伊作ぜんぽうじいさくとの出会いが明かされ、それがきっかけで保健委員会との縁が生まれるシーンは見どころのひとつ。
戦場で敵味方関係なく負傷者を手当する理由を問われた伊作が「保健委員だから」と答えるくだりはちょっと面白くもあり、しかしその想いを後輩の乱太郎が引き継いでいくのがなんとも胸が熱くなるエピソード。
当たり前のように戦が巻き起こるこの時代に、忍者のたまごである主人公が戦いではなく命を救うことで貢献するのがとても素敵。
乱太郎が六年生になったら伊作みたいな保健委員長になるのかなと想像するのも楽しいですね。

またタソガレドキ忍軍の諸泉尊奈門もろいずみそんなもんと土井先生の因縁の関係(尊奈門の一方的な)が始まるの今作。この二人の関係は「最強の軍師」でも大きく関わってくるので、軍師から入った人もこれから軍師を見る人も要チェック。

主な登場人物

登場人物が非常に多いのでここでは特に出番の多いキャラクターについてまとめてみました。
なお声優は当時と現在(2025年2月)でかなり変更がありますが、当時の出演声優のみ記載しています。

忍術学園

一年は組

・乱太郎(CV.高山みなみ)――主人公。足が速い。保健委員。きり丸・しんべヱと大の仲良しで三人のまとめ役。
・きり丸(CV.田中真弓)――小銭大好き。ドケチだけどアルバイトなら何でもやる。
・しんべヱ(CV.一龍斎貞友)――おっとり、のんびり、そして大食い。怪力でいろいろ人間離れしてる。
・喜三太(CV.杉本沙織)――ナメクジ大好き。六年生用の夏休みの宿題をそうとは知らずにやるハメになりそのせいで行方不明に……。
庄左ヱ門しょうざえもん(CV.東さおり)――一年は組の学級委員長。成績優秀でしっかりもの。
・伊助(CV.佐藤智恵)――よく気がつく性格の掃除好き。庄左ヱ門と仲良し。
・金吾(CV.渡辺久美子)――まっすぐな性格。実家は武家。
・団蔵(CV.江森浩子)――おおらかでしっかりもの。父親は馬借の親方。
・虎若(CV.小林優子)――父親は佐竹村鉄砲隊の首領。火縄銃名手の照星に憧れている。
兵太夫へいだゆう(CV.むたあきこ)――カラクリ大好き。弱点を逆転作戦の発案者。
・三治郎(CV.江森浩子)――いつもニコニコ優しい性格。兵太夫と同室でカラクリ好き。
一年ろ組
伏木蔵ふしきぞう(CV.坂戸こまつな)――マイペースな保健委員。

三年生

・神崎左門(CV.宮田幸季)――決断力はあるが極度の方向音痴。喜三太救出チームの選抜メンバー
孫兵まごへい(CV.千葉一心)――危険生物大好き。ペットの毒ヘビ・ジュンコが逃げ出し……。
作兵衛さくべえ(CV.青山桐子)――マイペースだけど責任感が強い。用具委員。

四年生

滝夜叉丸たきやしゃまる(CV.高木渉)――学年一の成績優秀を自称するナルシスト。後輩たちからは苦手意識を持たれている。救出チームメンバー
・綾部喜八郎きはちろう(CV.石田彰)――穴掘り大好きなマイペース。
・田村三木ヱ門みきえもん(CV.安達忍)――過激な武器大好きな自称学園のアイドル。
・タカ丸(CV.浪川大輔)――おっとりした性格の元髪結い。年齢は六年生と同じ15歳。

五年生

・不破雷蔵(CV.金丸淳一)――穏やかで面倒見が良い。救出チーム選抜メンバー
・鉢屋三郎(CV.山崎たくみ)――変装の達人。いつも雷蔵に変装しているだけで双子ではない。救出チームメンバー
勘右衛門かんえもん(CV.渋谷茂)――天然ボケな巻き込まれ型。学級委員長。

六年生

・善法寺伊作(CV.置鮎龍太郎)――保健委員長。優しく穏やかだが不運。後輩たちからとても慕われている。救出チームメンバー
・立花仙蔵(CV.保志総一朗)――クールな優等生。火薬の使い手。今作ではまさかの歌うシーンがある。
・潮江文次郎(CV.成田剣)――「ギンギン」が口癖の熱血漢。食満とは犬猿の仲。
中在家なかざいけ長次(CV.渋谷茂)――無口で「もそ…」が口癖。仏頂面だが穏やかで優しい。
・七松小平太こへいた(CV.神奈延年)――「いけいけどんどん!」な明るい性格。身体能力が高い。
食満けま留三郎(CV.鈴木千尋)――熱血な武闘派。用具委員長。文次郎とはライバル。

学園関係者

・土井先生(CV.関俊彦)――一年は組の教科担当。は組の生徒たちには慕われているが振り回されることも多い苦労人。忍びとしても超優秀。
・山田先生(CV.大塚周夫)――一年は組の実技担当。授業は厳しいが生徒思いで愛情深い。女装が得意。
・学園長(CV.辻村真人)――謎多き学園長。寝たフリが得意。昔は天才忍者だったとか。
・ヘムヘム(CV.島田敏)――学園長先生の忍犬。優秀でかわいい。
・山本先生(CV.小林優子)――くの一教室の先生。美人から老婆に一瞬で変身できる。
・小松田秀作(CV.山崎たくみ)――ドジな事務員。今作の元凶だがなんとも憎めない。

タソガレドキ

黄昏甚兵衛たそがれじんべえ(CV.宝亀克寿)――タソガレドキ城の城主。戦好きで策略家。
・雑渡昆奈門(CV.森久保祥太郎)――タソガレドキ忍軍の組頭。作中最強キャラのひとり。冷静沈着だが義理堅く、部下からも慕われている。
・諸泉尊奈門(CV.代永翼)――雑渡昆奈門を慕うタソガレドキ忍者。

オーマガトキ

大間賀時曲時おおまがときまがとき(CV.河本準一(次長課長))――オーマガトキ城の城主。
手潟潔斎てがたけっさい(CV.田村亮(ロンドンブーツ1号2号))――オーマガトキ領園田村の乙名。

ドクタケ

稗田八方斎ひえたはっぽうさい(CV.飯塚昭三)――ドクタケ忍者隊首領。忍術学園の宿敵だが憎めない。
風鬼ふうき(CV.大友龍三郎)――ドクタケ忍者隊のひとり。痩せ型のサングラス。
雨鬼うき(CV.掛川裕彦)――ドクタケ忍者隊のひとり。太ったサングラス。

その他

・利吉(CV.岡野浩介)――山田先生の息子。フリーの忍者。土井先生を慕っている。
照星しょうせい(CV.松山鷹志)――火縄銃の名手。佐竹鉄砲隊と行動を共にしている。
・佐竹昌義(CV.大滝進矢)――虎若の父。佐竹鉄砲隊の頭領。

※画像は全てNHKアニメワールド忍たま乱太郎公式サイトより引用しています。

「忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段」はどこで見られる?

「忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段」は2025年2月現在dアニメストア、U-NEXT、DMMプレミアムなどで見放題配信されています。

※本ページの情報は2025年2月時点のものです。
最新の配信状況は各配信サイトにてご確認ください。

関連商品

基となった原作コミック第37巻と42巻はこちら↓

全巻揃えたい人は「漫画全巻ドットコム」がオススメ↓

関連記事

少し懐かしいアニメや名作をレビューするこのシリーズは今後も随時更新予定です♪

スポンサーリンク
スポンサーリンク
Twitterフォローもよろしくお願いします!

コメント

タイトルとURLをコピーしました