アニメアニメレビュー

【アニメレビュー】失われた記憶、5人の恋人、並行世界…サスペンス風味の乙女ゲー「AMNESIA」

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少し懐かしいアニメをレビューするこのシリーズ。あまり知られていない隠れた名作や、最近アニメを見始めた人にもぜひ見てほしいオススメアニメなどを取り上げていく予定です♪

ちなみに前回の記事はこちら↓

そして今回レビューするのは2013年に放送されたTVアニメ「AMNESIA」です。

原作:アイディアファクトリー(オトメイト)
監督:大橋誉志光「ギャラクシーエンジェル」
シリーズ構成:待田堂子「らき☆すた」
キャラクターデザイン:吉川真帆「暁のヨナ」
音楽:出羽良彰「地獄楽」
アニメ制作:ブレインズ・ベース「夏目友人帳」「デュラララ!!」

放送期間:2013年1月-3月
話数:全12話
ジャンル:乙女ゲーム、サスペンス、現代ファンタジー、パラレルワールド

AMNESIA」は乙女ゲームブランド「オトメイト」の女性向け恋愛AVGが原作のTVアニメ。

オトメイトの乙女ゲームでは他にも「薄桜鬼」や「緋色の欠片」、「BROTHERS CONFLICT」などもアニメ化されています。

原作となったゲームは2011年にPlaystation Portableのソフトとして発売され、その後は続編や2019年にはNintendo Switch移植版も発売されるなど非常に人気のシリーズ。

乙女ゲームというとキラキラなイケメンたちとヒロインが恋する胸キュン的なノリを想像する方も多いかもしれませんが、この作品は良くも悪くもそのイメージをぶっ壊す衝撃的な内容になっています。

あらすじ

8月4日、見知らぬカフェで目を覚ました主人公はなぜか全ての記憶を失ってしまい、自分の名前や過去も思い出せない。

主人公にしか見えない精霊オリオンは自分のせいで8月1日以前の記憶が失われてしまったらしいと告げる。

日常生活を送りながら記憶を取り戻していこうと提案したオリオンの助言で、記憶喪失とバレて入院や隔離をされないよう周囲の人々には隠すことにするも、以前とは違う口調や態度をバイト仲間や幼馴染に疑われてしまう。

そんな中、バイト仲間と共に旅行へ出かけた先で主人公は足を滑らせて崖から転落――

次に目を覚ますとなぜか日付が8月1日に戻り、幼馴染のシンと恋仲になっていた。

ゲームシステムを活かした斬新な脚本

攻略対象キャラが複数いる恋愛ゲームをTVアニメ化するとほとんどの場合は、
①メインキャラのルートで進行し、他の攻略キャラとの恋は実らない。
②全員平等に出番が与えられ誰とも結ばれない。
このどちらかのパターンが多いと思います。

ゲームでは各キャラとの恋愛を楽しめても各ルートは独立して進行するので、それを一本のシナリオにまとめようとするのはほぼ不可能なんですよね。そのためゲームのアニメ化は難しい印象があります。

それに対して本作はなんと力技で攻略キャラ全員のルートを描いています。いわゆる並行世界、パラレルワールド方式を採用しており、主人公が順番に各ルートの世界を移動していくという斬新なストーリー。

第1話~第2話は導入で、第3話からシンルート、第5話からがイッキルート、第7話がケントルート、第8話からがトーマルート、そして第10話からはウキョウルートとなっています。

また並行世界を移動するトリガーとなっているのが主人公の死(はっきりとは描かれない)なのも衝撃的。原作でも乙女ゲームとは思えないほど主人公がバカスカ死ぬそうですが、とにかくありとあらゆる方法で事故死もしくは殺害されます。直接的な表現はないにしてもショッキングな設定です。

ちなみになぜ主人公が死にまくるのかも最後にしっかり説明されます。一部ツッコミどころのある展開もありますが、伏線回収は丁寧なのも好印象。最終回の結末も斬新ながら乙女ゲームの良さを活かしたもので素敵でした。

名前のない主人公

実はこの作品の主人公には名前がありません。乙女ゲームの主人公はデフォルトネームが決まっていることが多いのですが、それがないためかアニメでの役名もまさかの「主人公」。

そのため他のキャラから呼ばれる時は「キミ」「お前」「あなた」「あんた」など様々。これもまた斬新。

また記憶喪失で自分の名前や性格まで忘れてしまったせいで、性格についてはとにかく無個性。自分のことも周りのことも分からないのでセリフの7割方は「えっ」。困惑してることがほとんど。

特に序盤はかなり自我が薄いのでただただ周囲に流されるままなところがあり、はっきりとした個性の主人公が好きな人には合わないかも。

しかし乙女ゲーム主人公の中でも特に可愛いと評されることも多いほどビジュアルは完璧。作画が美麗なこともあって正直イケメンたちよりもこの主人公を攻略したいくらい可愛い。しかもCVは可憐な少女の代名詞とも言える名塚佳織さんです。この子を愛でるためだけでも見る価値アリ。

出典:アニメ「AMNESIA(アムネシア)」公式サイトより

5人の恋人たち

5人のメインキャラクターはそれぞれトランプのスートがモチーフ。

シン(無愛想で一途なハート)
主人公の幼馴染。5人の中では唯一の年下で高校生。常に無表情でクール、その上無愛想で少々口も悪いのでちょっと怖い印象。顔には出さないが主人公大好きな一途ツンデレ。ただしめちゃくちゃスパルタ。
アニメでは第3話~第4話がシンルート。
CV.柿原徹也
代表作:「天元突破グレンラガン」シモン、「FAIRY TAIL」ナツ・ドラグニル、「弱虫ペダル」東堂尽八

イッキ(女性を惑わす魅惑のスペード)
主人公がバイトするカフェ「冥土の羊」の先輩。目が合った異性は誰でも恋している気分にさせてしまうという特殊な目を持つイケメン。この特殊体質のせいでアイドルさながらのファンクラブがあったり、常に取り巻きの女性たちを侍らせているが、唯一この目が効かなかった主人公に興味を持つ。
アニメでは第5話~第6話がイッキルート。
CV.谷山紀章
代表作:「進撃の巨人」ジャン・キルシュタイン、「うたの☆プリンスさまっ♪」四ノ宮那月、「文豪ストレイドッグス」中原中也

ケント(クールで合理的なクローバー)
イッキと同じ大学に通う数学科の大学院生。合理的で機械的な口調な堅物。頭はいいが恋愛偏差値は低い。
アニメでは第7話がケントルート。1話のみと短いが、主人公の記憶喪失に気づいたり並行世界の可能性を示唆したりと重要なキャラクター。
CV.石田彰
代表作:「新世紀エヴァンゲリオン」渚カヲル、「銀魂」桂小太郎、「夏目友人帳」名取周一、「鬼滅の刃」猗窩座

トーマ(慈愛と狂気のダイヤ)
主人公のもう一人の幼馴染で兄のような存在。世話焼きで主人公に対しては超過保護。主人公を守るためには手段を選ばず、過保護が行き過ぎてとんでもないことに……。
アニメでは第8話~第10話がトーマルート。優しく穏やかな雰囲気からどんどん不穏になってく展開は秀逸。
CV.日野聡
代表作:「鬼滅の刃」煉獄杏寿郎、「ハイキュー!!」澤村大地、「オーバーロード」アインズ・ウール・ゴウン

ウキョウ(謎に満ちたジョーカー)
主人公の前に度々現れては謎の言葉を発する神出鬼没の青年。主人公以外では唯一ほぼ全ての世界線に登場する。
アニメでは第10話~最終話までがウキョウルート。全ての謎と伏線は彼のルートで回収される。このウキョウルートが特に殺伐しておりもはやホラー。
CV.宮田幸季
代表作:「ダンガンロンパ」不二咲千尋、「Free!」似鳥愛一郎、「BLEACH」山田花太郎

オリオン
全く別の世界からやってきた精霊。ツノが生えている以外は少年のような見た目。この世界へやってくる時に主人公の意識体と衝突してしまったことが原因で主人公は記憶喪失に、オリオンも彼女の心の中に閉じ込められてしまった。主人公が記憶も自我も薄いので代わりにめちゃくちゃ喋ってくれる。
攻略対象ではないが出番も多く、アニメでの結末はある意味ではオリオンルートかも?
CV.五十嵐裕美
代表作:「アイドルマスターシンデレラガールズ」双葉杏、「パパのいうことを聞きなさい!」小鳥遊ひな

「AMNESIA」はどこで見られる?

「AMNESIA」は2025年6月現在、

※本ページの情報は2025年6月時点のものです。
最新の配信状況は各配信サイトにてご確認ください。

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Nintendo Switch移植版はこちら↓

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少し懐かしいアニメや名作をレビューするこのシリーズは今後も随時更新予定です♪

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